それからどれくらい眠っただろうか
。

私はすぅっとする寒さで目を覚ました。




外はすっかり暗くなり、目の前にはスーツ姿に着替えたサンジがいた。




『もう行くの…？』



ｻ「あぁ、ちゃんと寝てろよ？夕飯はそこに置いてあるからな。」


とベッドの横のテーブルを指差す。



『うん。いってらっしゃい…。』



ｻ「いってくるよ♪」


そう言って額にキスして部屋を出ようとするサンジ。




行かないで…。
一人にしないで…。

サンジ…。
サンジっ…！



ｻ「唯？」



ふと気がつけばサンジの服のすそを掴んでいた。



『あ！ごめっ…。』



サンジはベッドの横にしゃがみ唯の手を握る。



ｻ「わかった。今日はそばにいる。」



『でも…。お仕事…。』



ｻ「あとで電話すればいいさ。」



そう言いながら唯の手を握る。

いつもより熱く感じたその手は小さく震えていた。


ｻ「唯寒い？」



『うん。ちょっとね。あっ//』



サンジは唯の額に自分の額を付けた。



『サ、サンジぃっ///』



ｻ「ちょっと熱いな。大丈夫か？」




『平気…だよ……。』


そう言いながらもしだいに頭がぼーっとしてくる。



だんだんと荒くなる呼吸に電話をとりに行こうとするサンジ。



ｻ「やっぱ医者に…。」


そう言うサンジの腕を引いてベッドの横に座らせる。



ｻ「唯？」



『そばにいて…。一人にしないで………。』



ｻ「わかった、ずっとこうしてるから。」


そう言って唯の手を握ると唯は安心したような顔でそっと瞼を閉じた。




いつもは家事をてきぱきこなしていて大人っぽく見える唯。

でも今日は小さい子供みたいに俺の手をしっかり握ってる。



ｻ「唯…。」


そう囁きながら頬をそっと指でなぞる。