男達に追われ朦朧とした意識の中、必死に逃げていると綺麗な金髪の人が現われた。



その人はさっと男達を蹴散らすと怯える私に優しく声をかけてくれた。



ｻ「大丈夫かい？」



『はぁ…はぁ…はぁ…。』



苦しい………。

ダメ……。

体に力が入らない………。


そのまま私は意識を手放した。




気がつくと見慣れない天井が見えた。



『ん……あれ…？ここは……？』



ｻ「目が覚めたみたいだな。ちょっと待ってな今、温かい物持ってくるから。」




『あ、あのっ…。さっきはありがとうございました。』



ｻ「どっか痛い所ない？」



『はい。』



ｻ「ならよかった♪」




そう言うとサンジは医務室を出ていった。






しばらくしてサンジが戻って来た。




ｻ「ココアでよかったかな？」



そう言いながらそっとカップを渡した。



『あ、ありがとうございます。』



ｻ「敬語使わなくていいよ。俺サンジ。君の名前は？」



『優。』



ｻ「かわいい名前だね♪」



『ありがとう♪あの…ここは？』



ｻ「あぁ、ここは俺達の船の医務室さ♪」



『船？』



ｻ「そう、俺、海賊なんだ…。」



『そっか。』





ｻ「驚かないの？」



『うん。この島は海賊がたくさんいるから♪たまたま立ち寄った海賊や居心地がよくて住み着いた海賊が集う町なの。』



ｻ「そうだったのか。」



『でも時々気をつけないとさっきみたいに…。』



ｻ「一体何があったんだ？」




『この島には海賊を専門に商売をするグループがいて…。私、海賊の奴隷として売られるところだったの…。』




ｻ「そうだったのか……。」



そんな会話をしているとクルー達が騒がしく帰って来た。