ある晴れた日のこと。
桜が満開を迎えるとある春島に着いた麦わらの一味。





今日の船番はチョッパー。

ナミとロビンは町へショッピング。
ウソップとフランキーは町の材木置場へ。
ゾロとブルックは刀屋へ。

みんなそれぞれの用事を済ませる。



ｻ「じゃ、昼飯はここに置いとくからな。」



ﾁｮ「おぅッ！」



ｻ「じゃ、あとよろしく頼むぜ。」



ﾁｮ「任しとけッ☆」



そう言ってサンジは町の市場へ買い出しに出かけた。




市場に着くと珍しい食材がたくさん並んでいて夢中になって買い物をした。



ふと気がつくと町のはずれまで来ていた。



ｻ「…引き返すか。」


サンジが引き返そうとすると細い路地から声が聞こえてきた。



「兄貴っ！コイツ売り飛ばしたら高値が付きそうですよ！」




『やめてっ！離してっ！』



気になり路地に向かうと小さな女の子が飛び出して来た。


『はぁッ…はぁッ…！』



必死で逃げる女の子を数人のガラの悪い男達が追っていた。



『きゃっっ！』


一人の男が女の子の腕を掴んだ。



『痛っ！離して！』



ｻ「おぃ、離してやれ。」



「貴様、何者だっ！」



ｻ「俺は黒足のサンジだ。」



「あ、兄貴…コイツこの前の手配書の…。」



「…か、構わんっ！やれっ！」



サンジは次々と襲いかかる男達を蹴り飛ばした。



「クッ、クソッ！覚えてろよっ！」




男達は捨て台詞を吐くと走って逃げていった。



ｻ「大丈夫かい？」



『はぁ…はぁ……ぅ…。』




ｻ「おっと！」


サンジはそのまま気を失ってしまった女の子を支えた。



ｻ「大丈夫か？…おぃ、ひどい熱じゃねぇか！しっかりしろっ！」



『はぁ…はぁ…はぁ…。』



ｻ「確か今日の船番はチョッパーだったよな。」



サンジは女の子を抱えると急いで船に戻った。




ｻ「チョッパーッ！」



ﾁｮ「どうした？サンジ。」



ｻ「路地で追われてたんだ。」




ﾁｮ「うわぁ！ひどい熱だ。とにかく医務室に運んでくれ。」



しばらくしてチョッパーが医務室から出て来た。



ﾁｮ「ひとまずは安心だ。あとはしばらく安静にしていれば大丈夫。」



ｻ「ありがとな♪」



ﾁｮ「そんなこと言われても嬉しくねーぞコノヤロがー☆彡」



いつものように照れるチョッパーを尻目にドアを小さくノックして入るとベッドの隣りにあるイスに腰をおろした。