クルー達はレヴィンと共に一度、家に戻り、ナギを助けるための作戦会議を始めた。




『チョッパーは行かなくていいの？』



ﾁｮ「うん。俺はナギの診察を任されたからな。作戦会議にはこの村の事をよく知ってるレヴィンが必要だろ？」



『そうだね。』



ﾁｮ「レヴィンの方がよかったか？」



『うぅん。こんな小さなお医者さんは初めてだからちょっとワクワクするの♪』



ﾁｮ「俺に任せとけ☆」



《コンコン》



ﾁｮ「！？ヤバい…！誰か来た！」




チョッパーは小声でそう言うとすぐにベットの下へ隠れた。



「俺だ。鍵開けてくれ。」



ﾁｮ「レヴィンだ！そっか鍵かけてたから隠れなくてもよかったのか。」



チョッパーは慌ててドアの鍵を開ける。



《ガチャ》



ﾁｮ「うわ。大荷物だな。」



「お前に渡しておこうと思ってな。」



レヴィンはそう言うと大量のファイルをテーブルに置いた。



「一枚たりともこの部屋には残すなよ。終わったら必ず俺の家まで持って帰れ。」



ﾁｮ「わかった。けどこれ何だ？」



「ナギのカルテと検査結果だ。この建物の中には医務官用の部屋があって、姫の体に関するデータは全部そこに置いてある。誰に見られてもいいように改ざんしてあるけどな。本物は俺の家にこうして保存してた。」



ﾁｮ「そっか。体重とかバレたらヤバいもんな。」



『え！？体重！？そんなのいつの間に測ったの！？』



「そのベットにつけた。」



『え！？』



「どうせナギが細工すると思ったから言ってなかった。」



『ちょ、ちょっとー！』



「まぁ、デブであることは絶対にねぇから体重見られるくらい気にすんな。」



『き、気にするよ～！』



ﾁｮ「体重は薬の量を決めたりするのにも大切なデータなんだ。だからごめんな。ちょっと見せてな。」



チョッパーの優しい物言いにナギが申し訳なさそうに頷いた。



『他の人には内緒だからね。サンジ君とか…///』



ﾁｮ「わかった♪」



「何でアイツなんだよ。」



『え！？…それは……。あれ…？何でかな…？』



「はぁ……。こりゃアイツが不憫だ…。」



『何でよー！』



「ナギがバカだからだ。」



『ちょっとー！』



「まぁ、そんだけ騒げるなら午後は大丈夫そうだな。」



『うん。ちょっと元気でた。みんなのおかげ。』



「で？どうだ？」



レヴィンは資料を見るチョッパーに話しかける。



ﾁｮ「………。これ、本当にナギのデータなんだよな…？」



「あぁ。イカレてるだろ。けどナギはこれで生きてる。」



『ねぇ……。それ、私も見ていい…？』



「好きにしろ。」



ナギはチョッパーの隣に座ると一緒に資料を見る。



『う～ん……。よくわかんなかった(笑)』



「はぁ…。」



ﾁｮ「ここが体重。これは身長。こっちの紙が血液検査の結果。それとこっちが…。」



チョッパーはそれぞれ指を指して説明する。



『私こんなに軽いんだ……。』



ﾁｮ「うん。ナギを連れてきた時にサンジもすごい顔してた。ナギを持ち上げてビックリしたんだろうな。」



『そっか……。』



「だから隠してももう体重はバレてるって事だ。」



『もー！うるさいなー！』



「へいへい。」



ﾁｮ「全体的に数値がめちゃくちゃだな…。まずは栄養食で体重を戻していくところからだな。」



『わかった。』



「まぁ、あとは本人とよく相談しろ。俺は一度戻る。」



ﾁｮ「おぅ！資料届けてくれてありがとな！」



「そうだ。今日の体重はまだ測ってねぇから任せた。数値は足元な。」



レヴィンはそう言って部屋を出ていった。



ﾁｮ「足元？」



『私がベットに乗ればどこか反応するのかな？』



ナギがベットに乗る。



ﾁｮ「うーん。どこにも表示されないけど…。」



『足元って床の下とか？』



ﾁｮ「あ！」



チョッパーはベットの足のすぐ近くだけ床板に隙間があるのを見つけた。



そっと手をかけてみると床板がスライドしてモニターが現れた。



ﾁｮ「すげぇ。こんなところにモニターがついてる。」



『そこに隠してたんだ。気づかなかった。』



ﾁｮ「多分、簡単に足でずらせるようになってるんだ。」



チョッパーはそう言って再び床板を戻すと足を乗せてスライドさせる。



ﾁｮ「ほら。動いた。これなら気づかれずにモニターを見れるな。」



『レヴィンはすごいな…。私のために本当に色んな事を勉強してくれたんだ……。』



ﾁｮ「努力家だな♪早く元気になって恩返ししよう！」



『うん♪』