☆花言葉
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家を飛び出したサンジは真っ直ぐにナギの元へ向かった。
「ここから先は姫様のおられる神域だ。よそ者は入れられん。」
サ「悪いが大事な用なんだ。」
「それでもならん。」
サ「姫に会わせてほしい。」
「ならん。」
《ガチャ》
「姫様!」
ナギの登場に兵達が頭を下げる。
『♪』
ナギはニコりと笑うとサンジに手招きをした。
「姫様!?」
《私が呼んだんです。言っておくのを忘れていました。》
「そうでしたか。それは失礼を…。」
兵達はその場をどくとサンジを通した。
《少し席をはずしてくださる?もうすぐ神帰りの儀式でしょ?最後に子供達にサプライズをしたくて。彼等も子供達に親しまれているから手伝ってもらう予定なの。まだ内緒にしたいから誰にも聞かれたくないの。》
「かしこまりました。」
兵達は姫に一礼するとその場を離れた。
《パタン》
ナギはサンジを招き入れ、扉を閉めた。
『他のみんなは…?』
サ「レヴィンの家にいる。」
『そう。』
サ「ありがとな。機転利かせてくれて。」
『あとで行くって言ったのにわざわざ来るって事はとても大切な用事でもあるのかと思って。』
サ「あぁ。」
『私に文句でも言いにきたの?まぁ、あなたを騙したわけだし文句があるのも当たり前よね。何でも聞くわ。』
サ「文句を言いにきたんじゃねぇ。」
『じゃあ、何?』
サ「ナギちゃん。こんなこともうやめよう。」
『え…?』
サ「死ぬことないだろ!他にも方法はあるはずだ!俺が手を貸すから!どんな事だってしてみせるから!だからもうやめてくれ…!」
『わざわざそれを言いにきたの…?』
サ「あぁ!」
『呆れた…。レヴィンから聞かなかったの?私の考えは変わらない。何を言っても無駄って。』
サ「聞いたよ。」
『ならどうして来たのよ。』
サ「ナギちゃんの笑顔が嘘だなんて思えなかったからだ。」
『笑顔…?』
サ「あぁ。俺といる時に笑ってくれたろ?村にいる時とは違う笑顔だった。それはナギちゃんが楽しいと感じてくれたからだと俺は思ってる!」
『………。変な人。』
《ガチャ》
「おぃ!兵がいねぇぞ!」
『あらレヴィン。』
「お前やっぱりここに来たのか。」
サ「あぁ。」
『部屋の前で騒がれて迷惑だったから兵達に席をはずしてもらって中に入れたの。早く連れて帰ってくれる?私、休みたいんだけど。』
「……やだ。」
『え…?』
「嫌だ。コイツは連れて帰らねぇし俺も帰らねぇ。」
『何よ急に。』
「ナギ。お前本当にこれでいいと思ってんのかよ!」
レヴィンはそう言って拳を握るとナギの座るベットへと近づく。
『今更なんなのよ。何度も言ってるでしょ。これしか方法がないって。』
「そんなわけあるか!方法ならいくらでもあるはずだ!」
『じゃあ、言ってみて。』
「それは………。」
『考えつきもしないくせに偉そうなこと言わないでくれる?』
サ「これから考える。だからその前にナギちゃんの意思を確認しに来た。」
『はぁ…。無駄な事を…。何度も、何度も同じことを言わせないで。私はもう死ぬの。』
サ「それはナギちゃんの意思なのか…?」
『そうだよ。』
「本当にそう思ってんのかよ…。お前が死んだ後の事はどうすんだよっ!お前だってバカじゃねぇからわかってんだろ!そこまで考えついただろ!子供達の目の前でお前が死んだら子供達はどうなるんだよっ!」
『………。それは申し訳ないとは思う…。けどあの子達まで死なせたくないの…。このままこの風習が続けば次の子は普通の家庭の子から選ばれるんだよ。その子も、親も、友達もどんな辛い思いをするか……。』
「それをしなければ子供達を泣かせていいのかよ。」
『………。』
《ガチャ》
ナ「やっぱりここにいた。」
「お前ら…。」
ロ「結局、全員で押しかけてしまったわ♪」
『はぁ…。もう誰も来ないなら鍵を閉めておいて。そろそろメイドさんが食器を下げに来る時間だから。』
ウ「おっと。」
一番最後に入ったウソップが慌てて鍵を閉めた。
ナ「さて。話はどこまで進んだのかしら?」
『私を助けたいんだって。大した策もないのに。あなた達も同じ意見なの?』
チョ「うん。俺はナギが死ぬのは反対だ!」
フ「まぁ、こんな事されて残された方は後味悪いだろうな。」
クルー達が口々に反対の言葉を述べる。
『はぁ…。変な人達…。』
ル「お前はどうなんだ。」
『私は死ぬの。何度も言わせないで。』
ル「それはお前が本当にそうなりたいと思ってんのか。」
『そうよ。』
ゾ「じゃあ、アレはなんだよ。」
ゾロの指差す先には窓がひとつ。
クルー達が窓から覗くとそこには中庭が見えた。
チョ「花壇がある。」
ナ「もしかして前に子供達が言ってた球根…?」
『…!』
ロ「前に遊んでいた時に話してくれたの。あなたと一緒に球根を植えたこと。何が咲くのかを一緒に見るのが楽しみだって。」
『………。』
ゾ「どうせ見れねぇのに何で大事に世話してんだよ。」
中庭に植えられた球根は小さな芽を出していてその周りだけキレイに雪がどけられていた。
『………。』
サ「見ようぜ。その花を。子供達と一緒にさ。」
『簡単に言わないでよ……。』
「………。なぁ、ナギ…。頼むよ…。もうやめてくれ…。」
『………。』
「もうお前しかいないんだよ…。俺の家族は……。」
『家族………。』
「あの家で一緒に暮らしてるヤツらはみんな家族なんだよ…。爺ちゃんと婆ちゃんがいつもそう言ってたじゃねぇか…。帰ってきてくれよ…。俺達の家に…。俺を…っ…置いていかないでくれ…よっ…。ナギはいつも1人で先に行っちまう…っ…俺だってナギの支えになりてぇんだよ…っ…。けどどんなに頑張ったってお前には追いつけねぇんだ…っ…。今回だけでいい…俺にナギの手を掴ませてくれよっ…!」
『……!…。』
初めて見た…。
レヴィンの涙…。
そっか…。
レヴィンは今まで必死についてきてくれてたんだ。
小さい頃からいつも私の後ろをついてきてた。
それは今でも同じ。
けどレヴィンは本当はついていくんじゃなくて必死においかけてたんだね…。
気づかなくてごめん…。
ずっと一緒にいたから
一緒にいる事が当たり前になってた…。
けど…私が死んだらレヴィンは……。
『ごめん。レヴィン…。』
ナギはポロポロと涙を流すレヴィンを優しく抱きしめた。
『レヴィンの気持ちに気づいてなかった…。私、自分1人でなんとかしようってずっと思ってた。けど隣にはいつもレヴィンがいてくれた。それなのに1人で頑張ってる気になって……。辛い思いさせちゃってごめんね…。お父さんとお母さんを亡くして、残された人の気持ちをわかってたはずなのに…私…バカだなぁ…。』
「…!じゃあ!諦めてくれるのか!?」
レヴィンはナギから離れてナギの肩を掴む。
『それは……。』
「方法なら考える!コイツらと一緒に!」
サ「あぁ。俺達にできることならなんだってするさ。」
『本気…なの…?みんなはこの村とは何の関係もないんだよ…?』
ナ「別にいいじゃない♪」
ル「お前もちゃんと言えよ。お前の気持ち。レヴィンは言ったぞ。」
『………そう…だね……。』
ナギはレヴィンやクルー達に向き直った。
『ひどい事も言っちゃったし、こんな形で巻き込んでしまって…。騙して利用しようとして…。それなのにこんな事…言うのは……最低なヤツ…かも…っ…しれないけど…っ……ごめんなさいっ…私…本当はっ…死にたくない…っ…助けて…くださいっ……。』
ル「早く言えよ。助けるのは当たり前だ。」
チョ「俺達もう友達だからな♪」
サ「いくらでも手を貸すぜ♪」
『ありがとうっ…!』
「ここから先は姫様のおられる神域だ。よそ者は入れられん。」
サ「悪いが大事な用なんだ。」
「それでもならん。」
サ「姫に会わせてほしい。」
「ならん。」
《ガチャ》
「姫様!」
ナギの登場に兵達が頭を下げる。
『♪』
ナギはニコりと笑うとサンジに手招きをした。
「姫様!?」
《私が呼んだんです。言っておくのを忘れていました。》
「そうでしたか。それは失礼を…。」
兵達はその場をどくとサンジを通した。
《少し席をはずしてくださる?もうすぐ神帰りの儀式でしょ?最後に子供達にサプライズをしたくて。彼等も子供達に親しまれているから手伝ってもらう予定なの。まだ内緒にしたいから誰にも聞かれたくないの。》
「かしこまりました。」
兵達は姫に一礼するとその場を離れた。
《パタン》
ナギはサンジを招き入れ、扉を閉めた。
『他のみんなは…?』
サ「レヴィンの家にいる。」
『そう。』
サ「ありがとな。機転利かせてくれて。」
『あとで行くって言ったのにわざわざ来るって事はとても大切な用事でもあるのかと思って。』
サ「あぁ。」
『私に文句でも言いにきたの?まぁ、あなたを騙したわけだし文句があるのも当たり前よね。何でも聞くわ。』
サ「文句を言いにきたんじゃねぇ。」
『じゃあ、何?』
サ「ナギちゃん。こんなこともうやめよう。」
『え…?』
サ「死ぬことないだろ!他にも方法はあるはずだ!俺が手を貸すから!どんな事だってしてみせるから!だからもうやめてくれ…!」
『わざわざそれを言いにきたの…?』
サ「あぁ!」
『呆れた…。レヴィンから聞かなかったの?私の考えは変わらない。何を言っても無駄って。』
サ「聞いたよ。」
『ならどうして来たのよ。』
サ「ナギちゃんの笑顔が嘘だなんて思えなかったからだ。」
『笑顔…?』
サ「あぁ。俺といる時に笑ってくれたろ?村にいる時とは違う笑顔だった。それはナギちゃんが楽しいと感じてくれたからだと俺は思ってる!」
『………。変な人。』
《ガチャ》
「おぃ!兵がいねぇぞ!」
『あらレヴィン。』
「お前やっぱりここに来たのか。」
サ「あぁ。」
『部屋の前で騒がれて迷惑だったから兵達に席をはずしてもらって中に入れたの。早く連れて帰ってくれる?私、休みたいんだけど。』
「……やだ。」
『え…?』
「嫌だ。コイツは連れて帰らねぇし俺も帰らねぇ。」
『何よ急に。』
「ナギ。お前本当にこれでいいと思ってんのかよ!」
レヴィンはそう言って拳を握るとナギの座るベットへと近づく。
『今更なんなのよ。何度も言ってるでしょ。これしか方法がないって。』
「そんなわけあるか!方法ならいくらでもあるはずだ!」
『じゃあ、言ってみて。』
「それは………。」
『考えつきもしないくせに偉そうなこと言わないでくれる?』
サ「これから考える。だからその前にナギちゃんの意思を確認しに来た。」
『はぁ…。無駄な事を…。何度も、何度も同じことを言わせないで。私はもう死ぬの。』
サ「それはナギちゃんの意思なのか…?」
『そうだよ。』
「本当にそう思ってんのかよ…。お前が死んだ後の事はどうすんだよっ!お前だってバカじゃねぇからわかってんだろ!そこまで考えついただろ!子供達の目の前でお前が死んだら子供達はどうなるんだよっ!」
『………。それは申し訳ないとは思う…。けどあの子達まで死なせたくないの…。このままこの風習が続けば次の子は普通の家庭の子から選ばれるんだよ。その子も、親も、友達もどんな辛い思いをするか……。』
「それをしなければ子供達を泣かせていいのかよ。」
『………。』
《ガチャ》
ナ「やっぱりここにいた。」
「お前ら…。」
ロ「結局、全員で押しかけてしまったわ♪」
『はぁ…。もう誰も来ないなら鍵を閉めておいて。そろそろメイドさんが食器を下げに来る時間だから。』
ウ「おっと。」
一番最後に入ったウソップが慌てて鍵を閉めた。
ナ「さて。話はどこまで進んだのかしら?」
『私を助けたいんだって。大した策もないのに。あなた達も同じ意見なの?』
チョ「うん。俺はナギが死ぬのは反対だ!」
フ「まぁ、こんな事されて残された方は後味悪いだろうな。」
クルー達が口々に反対の言葉を述べる。
『はぁ…。変な人達…。』
ル「お前はどうなんだ。」
『私は死ぬの。何度も言わせないで。』
ル「それはお前が本当にそうなりたいと思ってんのか。」
『そうよ。』
ゾ「じゃあ、アレはなんだよ。」
ゾロの指差す先には窓がひとつ。
クルー達が窓から覗くとそこには中庭が見えた。
チョ「花壇がある。」
ナ「もしかして前に子供達が言ってた球根…?」
『…!』
ロ「前に遊んでいた時に話してくれたの。あなたと一緒に球根を植えたこと。何が咲くのかを一緒に見るのが楽しみだって。」
『………。』
ゾ「どうせ見れねぇのに何で大事に世話してんだよ。」
中庭に植えられた球根は小さな芽を出していてその周りだけキレイに雪がどけられていた。
『………。』
サ「見ようぜ。その花を。子供達と一緒にさ。」
『簡単に言わないでよ……。』
「………。なぁ、ナギ…。頼むよ…。もうやめてくれ…。」
『………。』
「もうお前しかいないんだよ…。俺の家族は……。」
『家族………。』
「あの家で一緒に暮らしてるヤツらはみんな家族なんだよ…。爺ちゃんと婆ちゃんがいつもそう言ってたじゃねぇか…。帰ってきてくれよ…。俺達の家に…。俺を…っ…置いていかないでくれ…よっ…。ナギはいつも1人で先に行っちまう…っ…俺だってナギの支えになりてぇんだよ…っ…。けどどんなに頑張ったってお前には追いつけねぇんだ…っ…。今回だけでいい…俺にナギの手を掴ませてくれよっ…!」
『……!…。』
初めて見た…。
レヴィンの涙…。
そっか…。
レヴィンは今まで必死についてきてくれてたんだ。
小さい頃からいつも私の後ろをついてきてた。
それは今でも同じ。
けどレヴィンは本当はついていくんじゃなくて必死においかけてたんだね…。
気づかなくてごめん…。
ずっと一緒にいたから
一緒にいる事が当たり前になってた…。
けど…私が死んだらレヴィンは……。
『ごめん。レヴィン…。』
ナギはポロポロと涙を流すレヴィンを優しく抱きしめた。
『レヴィンの気持ちに気づいてなかった…。私、自分1人でなんとかしようってずっと思ってた。けど隣にはいつもレヴィンがいてくれた。それなのに1人で頑張ってる気になって……。辛い思いさせちゃってごめんね…。お父さんとお母さんを亡くして、残された人の気持ちをわかってたはずなのに…私…バカだなぁ…。』
「…!じゃあ!諦めてくれるのか!?」
レヴィンはナギから離れてナギの肩を掴む。
『それは……。』
「方法なら考える!コイツらと一緒に!」
サ「あぁ。俺達にできることならなんだってするさ。」
『本気…なの…?みんなはこの村とは何の関係もないんだよ…?』
ナ「別にいいじゃない♪」
ル「お前もちゃんと言えよ。お前の気持ち。レヴィンは言ったぞ。」
『………そう…だね……。』
ナギはレヴィンやクルー達に向き直った。
『ひどい事も言っちゃったし、こんな形で巻き込んでしまって…。騙して利用しようとして…。それなのにこんな事…言うのは……最低なヤツ…かも…っ…しれないけど…っ……ごめんなさいっ…私…本当はっ…死にたくない…っ…助けて…くださいっ……。』
ル「早く言えよ。助けるのは当たり前だ。」
チョ「俺達もう友達だからな♪」
サ「いくらでも手を貸すぜ♪」
『ありがとうっ…!』
