☆花言葉
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『………。』
レヴィンの家を出たナギは部屋に戻る前にふと振り返る。
ナギの目に映るのは
家々に明かりがともる温かい光景。
そして村人達の楽しそうな笑い声。
『……。』
家族…か…。
私には一生縁のないものね。
そもそもその一生だってあと数週間しかないしね…。
『…っ!』
ナギはパンッと頬を叩いて自分に喝を入れると部屋へと戻る。
「姫様。おかえりなさいませ♪」
『♪』
《ただいま帰りました♪何か変わった事はありましたか?》
「大きな事はありませんでしたが小さな朗報が一つありますよ♪」
『…?』
「あちらの中庭です♪」
ナギが中庭を覗きにいくと
雪の間から小さな芽が出ていた。
「姫様が子供達とお植えになった球根です。もうすぐ春が来るようですね♪」
『………。』
そうだ…。
前に子供達からもらった球根をここに一緒に植えたんだ…。
何が咲くかはお楽しみだって言われて…。
けど……私はその花を見る事は叶わない……。
みんな…。
ごめんね……。
ナギは小さな芽の周りの雪をそっとどかした。
《どんなお花が咲くかとても楽しみですね♪それでは私はこれで…。今日も一日お疲れ様でした。》
「姫様もゆっくりお休みください♪」
『♪』
ナギは兵達に笑顔を返すと部屋の中へと入っていった。
中に入るとすでに食事が用意されていた。
『…。』
今日はメイドさんの方が早かったんだ。
ナギは並べられた温かい食事を見てポロポロと涙を流した。
『…っ…。』
色んな人が私のために尽くしてくれる。
私はただの孤児なのに…。
私には何の力もないのに…。
私はみんなに何も返せない。
子供達のサプライズにすら応えてやれない…。
お花…。
見たかったな……。
けど…。
これでいい…。
これが1番いいんだ…。
ここで終わらせるんだ。
もうこんな悲しい思いは誰にもしてほしくないから…。
翌日。
朝、いつもの場所にいるとサンジがいつものようにやってくる。
たわいもない話をするこの時間がいつのまにかナギにとって大切なものとなっていた。
動物達といるせいかな?
この時間だけは自然に笑えている気がする…。
それから数日。
ナギとサンジの秘密の交流は続いた。
サ「おはよ♪今日も早いね。」
《おはよう♪》
キラキラと弾けるようなナギの笑顔に
サンジはすっかり虜になっていた。
『………。』
この人はとても優しい人なんだろうな…。
あんまり気乗りはしないけど
こういう人は漬け込みやすいから
助かるな。
サンジ君、利用してごめんね…。
『…っ…。』
サ「ナギちゃん…?」
たわいもない話をしていたサンジをナギが見つめる。
サ「あ、あの…///」
その大きな瞳に自分が映る。
ナギはゆっくりとサンジに近づいていき、サンジの手を握った。
サ「え、えーっと…///ナギ…ちゃん…?」
『♪』
ナギはタジタジになるサンジにクスりと笑った。
サ「へ…?」
思わず変な声が出てサンジは拍子抜けする。
《手の中だよ(笑)》
そう言われてサンジが手を広げると
ナギの肩に止まっていた鳥達がバサバサとサンジに集まった。
サ「おわっ!…エサ…?」
《うん。何されると思ってたの?(笑)》
サ「あ、いやっ!その…だな…///」
『♪』
ナギは意地悪そうに笑った。
サ「からかうなよ~。」
《ごめんなさい。つい、ね(笑)》
ナギが笑っていると隣で大きなトナカイが鼻でナギをつつく。
どうやらエサのおかわりを催促しているようだ。
『~♪』
ナギは持ってきた袋から野菜や果物を出すとトナカイに差し出す。
サ「ナギちゃんと動物達は仲良しなんだな♪」
《うん。毎日みんなに会いにきてるからね♪》
ナギは嬉しそうに笑うと残りの野菜も他の動物達に差し出す。
《バサバサ!》
サ「おぉっ!」
サンジの手の上のエサを食べ終えた鳥達が一斉に羽ばたき、ナギの肩へと戻る。
サ「そっちのが居心地がいいてっか?俺はモテねぇな~。」
『~♪』
俺のくだらない一言にもキミは面白そうに笑ってくれるんだな。
ナギちゃんの笑顔が見られるなら俺はなんだってするぜ。
バカげてると思われるかもしれねぇが
俺はナギちゃんを助けたいと思ってる。
神様だかなんだか知らねぇが
こんな子の命を簡単に奪っていいはずがねぇ。
そんな奴は神なんかじゃねぇ。
俺はキミをここから攫ってでも助けるつもりだ。
《バサバサバサバサッ!》
サンジが海を眺め、そんな事を思っていると
ナギの肩や腕に止まっていた鳥達が一斉に空へと飛び立った。
《ドサッ。》
サ「え……?」
鳥達が飛び立ったあとを見ると
真っ白な雪の上にまるで眠るように
ナギが倒れていた。
サ「ナギちゃん!?ナギちゃん!しっかりしろ!ナギちゃんっ!」
何度も呼ぶがナギに反応はない。
サンジは慌ててナギを抱き起こす。
サ「熱はねぇか…。急にどうして…。とりあえず村に帰らねぇと!」
サンジはナギを抱き上げようとグッと自分に体を寄せた。
サ「……?なんだ…?この感触……。」
ふと感じた違和感にサンジがナギを見る。
サ「ナギちゃん。ちょっとごめんな。」
そう言ってサンジはナギのウエスト辺りに触れた。
その感触は到底、人間の肉とは思えないような不思議な感触だった。
サ「何だ…これ……。…!しまった!すぐ村に戻るからな!誰かに見られちまうかもしれねぇが今は勘弁してくれ!」
サンジはそう言ってナギを抱き上げる。
サ「!?ナギちゃ……。」
ナギを抱き上げた瞬間にサンジの血の気が引いた。
ナギの体は驚くほどに軽かったのだ。
1人の女の子を抱き上げているとは思えない程に。
サ「待ってろ!すぐレヴィンの所に連れてってやる!」
サンジはそう言って急いで村へと戻った。
レヴィンの家を出たナギは部屋に戻る前にふと振り返る。
ナギの目に映るのは
家々に明かりがともる温かい光景。
そして村人達の楽しそうな笑い声。
『……。』
家族…か…。
私には一生縁のないものね。
そもそもその一生だってあと数週間しかないしね…。
『…っ!』
ナギはパンッと頬を叩いて自分に喝を入れると部屋へと戻る。
「姫様。おかえりなさいませ♪」
『♪』
《ただいま帰りました♪何か変わった事はありましたか?》
「大きな事はありませんでしたが小さな朗報が一つありますよ♪」
『…?』
「あちらの中庭です♪」
ナギが中庭を覗きにいくと
雪の間から小さな芽が出ていた。
「姫様が子供達とお植えになった球根です。もうすぐ春が来るようですね♪」
『………。』
そうだ…。
前に子供達からもらった球根をここに一緒に植えたんだ…。
何が咲くかはお楽しみだって言われて…。
けど……私はその花を見る事は叶わない……。
みんな…。
ごめんね……。
ナギは小さな芽の周りの雪をそっとどかした。
《どんなお花が咲くかとても楽しみですね♪それでは私はこれで…。今日も一日お疲れ様でした。》
「姫様もゆっくりお休みください♪」
『♪』
ナギは兵達に笑顔を返すと部屋の中へと入っていった。
中に入るとすでに食事が用意されていた。
『…。』
今日はメイドさんの方が早かったんだ。
ナギは並べられた温かい食事を見てポロポロと涙を流した。
『…っ…。』
色んな人が私のために尽くしてくれる。
私はただの孤児なのに…。
私には何の力もないのに…。
私はみんなに何も返せない。
子供達のサプライズにすら応えてやれない…。
お花…。
見たかったな……。
けど…。
これでいい…。
これが1番いいんだ…。
ここで終わらせるんだ。
もうこんな悲しい思いは誰にもしてほしくないから…。
翌日。
朝、いつもの場所にいるとサンジがいつものようにやってくる。
たわいもない話をするこの時間がいつのまにかナギにとって大切なものとなっていた。
動物達といるせいかな?
この時間だけは自然に笑えている気がする…。
それから数日。
ナギとサンジの秘密の交流は続いた。
サ「おはよ♪今日も早いね。」
《おはよう♪》
キラキラと弾けるようなナギの笑顔に
サンジはすっかり虜になっていた。
『………。』
この人はとても優しい人なんだろうな…。
あんまり気乗りはしないけど
こういう人は漬け込みやすいから
助かるな。
サンジ君、利用してごめんね…。
『…っ…。』
サ「ナギちゃん…?」
たわいもない話をしていたサンジをナギが見つめる。
サ「あ、あの…///」
その大きな瞳に自分が映る。
ナギはゆっくりとサンジに近づいていき、サンジの手を握った。
サ「え、えーっと…///ナギ…ちゃん…?」
『♪』
ナギはタジタジになるサンジにクスりと笑った。
サ「へ…?」
思わず変な声が出てサンジは拍子抜けする。
《手の中だよ(笑)》
そう言われてサンジが手を広げると
ナギの肩に止まっていた鳥達がバサバサとサンジに集まった。
サ「おわっ!…エサ…?」
《うん。何されると思ってたの?(笑)》
サ「あ、いやっ!その…だな…///」
『♪』
ナギは意地悪そうに笑った。
サ「からかうなよ~。」
《ごめんなさい。つい、ね(笑)》
ナギが笑っていると隣で大きなトナカイが鼻でナギをつつく。
どうやらエサのおかわりを催促しているようだ。
『~♪』
ナギは持ってきた袋から野菜や果物を出すとトナカイに差し出す。
サ「ナギちゃんと動物達は仲良しなんだな♪」
《うん。毎日みんなに会いにきてるからね♪》
ナギは嬉しそうに笑うと残りの野菜も他の動物達に差し出す。
《バサバサ!》
サ「おぉっ!」
サンジの手の上のエサを食べ終えた鳥達が一斉に羽ばたき、ナギの肩へと戻る。
サ「そっちのが居心地がいいてっか?俺はモテねぇな~。」
『~♪』
俺のくだらない一言にもキミは面白そうに笑ってくれるんだな。
ナギちゃんの笑顔が見られるなら俺はなんだってするぜ。
バカげてると思われるかもしれねぇが
俺はナギちゃんを助けたいと思ってる。
神様だかなんだか知らねぇが
こんな子の命を簡単に奪っていいはずがねぇ。
そんな奴は神なんかじゃねぇ。
俺はキミをここから攫ってでも助けるつもりだ。
《バサバサバサバサッ!》
サンジが海を眺め、そんな事を思っていると
ナギの肩や腕に止まっていた鳥達が一斉に空へと飛び立った。
《ドサッ。》
サ「え……?」
鳥達が飛び立ったあとを見ると
真っ白な雪の上にまるで眠るように
ナギが倒れていた。
サ「ナギちゃん!?ナギちゃん!しっかりしろ!ナギちゃんっ!」
何度も呼ぶがナギに反応はない。
サンジは慌ててナギを抱き起こす。
サ「熱はねぇか…。急にどうして…。とりあえず村に帰らねぇと!」
サンジはナギを抱き上げようとグッと自分に体を寄せた。
サ「……?なんだ…?この感触……。」
ふと感じた違和感にサンジがナギを見る。
サ「ナギちゃん。ちょっとごめんな。」
そう言ってサンジはナギのウエスト辺りに触れた。
その感触は到底、人間の肉とは思えないような不思議な感触だった。
サ「何だ…これ……。…!しまった!すぐ村に戻るからな!誰かに見られちまうかもしれねぇが今は勘弁してくれ!」
サンジはそう言ってナギを抱き上げる。
サ「!?ナギちゃ……。」
ナギを抱き上げた瞬間にサンジの血の気が引いた。
ナギの体は驚くほどに軽かったのだ。
1人の女の子を抱き上げているとは思えない程に。
サ「待ってろ!すぐレヴィンの所に連れてってやる!」
サンジはそう言って急いで村へと戻った。
