☆茜色の約束
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ミライはサンジと共に医務室に戻ると
サンジが夕飯を作りに行ったのを見送ってから
机に紙を広げた。
束の中から歌詞を書いた紙を取り出すとぐしゃぐしゃに丸めてしまった。
チョ「え!?いいのか!?」
『うん。これじゃなかった!』
ミライはそう言うと新しい紙にどんどんと新しい歌詞を書いていく。
ブルックの言ってた事がよくわかった。感じたままって言うのは今まで私が感じてきたものも含まれてるんだ。
今、感じたものと今まで大切にしてきたもの。
その全部をサンジ君に。
初めてだからうまくないかもしれないけれど
それでもこれが私の全部だから。
たくさんのありがとうと、これからの約束を。
ミライは歌詞を仕上げると楽譜を広げた。
『ここはこの歌詞だからちょっとリズムを変えて…。そうするとこっちがこうなるから…。』
ミライは歌詞を見ながら楽譜を書き換えていく。
ミライが夢中で書き続けること数時間。
《コンコン。》
サ「ミライちゃん。飯持ってきたぜ。」
『それだったらもうちょっと音を明るく……。』
ミライは夢中になっていてサンジの声に全く気づいていないようだ。
チョ「ミライ!」
チョッパーが慌てて机に手を伸ばす。
《コンコン。》
サ「ミライちゃん?」
『あ…!』
ようやく気づいたミライはチョッパーと2人で慌てて楽譜を枕の下に隠す。
『お、お待たせ!開けていいよ!』
《ガチャ》
サ「ん?チョッパーもいるんじゃねぇか。」
チョ「え!?あ、あぁ…。」
サ「何してたんだ?」
チョ「え、えーっと…。」
『チョ、チョッパーに傷口見てもらってたの…!サンジ君にはあんまり見られたくなかったから…その…。』
サ「そういう事か。ごめんごめん。」
サンジは優しく笑ってミライの頭を撫でる。
『今日のご飯はなぁに?』
サ「今日はシチューだよ♪」
『わ~い♪』
サ「ミライちゃんは俺が見てるからチョッパーもみんなと食ってこいよ。」
チョ「おぅ!」
チョッパーが出ていくとミライはサンジから器を受け取る。
『いただきま~す!んー!美味しい~♪』
幸せそうに笑うミライを見てサンジも笑う。
『サンジ君嬉しそう♪何かいい事でもあったの?』
サ「あったよ♪」
『どんな?』
サ「こんな♪」
サンジはそう言ってミライの頭をくしゃくしゃと撫でる。
『んっ…。なに?どういう事?』
ミライが不思議そうな表情でサンジを見る。
キミのそんな表情をまた見られてよかった。
これ以上の幸せはねぇぜ。
『ふふふ♪まぁ、いいけど~。』
ミライはそう言ってサンジに笑顔を向ける。
『あ。でもね、私も嬉しい事あったの。』
サ「どんな?」
『そんな風に笑ってくれるサンジ君が見れた事♪これからもずーーっと一緒にいられるんだな~って思えた事。』
サ「はは♪」
ミライちゃんには適わねぇな♪
2人はそうしていつまでも笑っていた。
翌朝。
医務室にはチョッパーと交渉するミライ。
『お願い!ちょっとだけ!本気でやらないようにするから!ね?いいでしょ?』
チョ「うーん。うまくセーブできるか?」
『久々だから微妙かも…。でも今日がいいの!せっかく昨日できたんだもん!すぐやりたい!』
《コンコン》
ブ「ミライさん。起きていますか?」
『ブルックだ!起きてるよ!』
《ガチャ》
ブ「おや?何かお話中でしたか?」
『うん。チョッパーにお願い事してた。ブルックは何か用事?』
ブ「昨日の作曲の事が気になりまして。」
『それならね、できたの。』
ミライはそう言ってブルックに楽譜を見せる。
ブ「おや?昨日とはまた違った感じになりましたね。」
『うん!ブルックのおかげ♪それでね、これを今日みんなの前で歌いたいの。』
ブ「いいですね♪私で良ければお手伝いしますよ。」
『ほんと!?ありがとう!チョッパー!ブルックが手伝ってくれるって!』
チョ「う~ん。」
ブ「何か問題でも?」
チョ「やっと傷口が塞がってきた所だからあんまりお腹に力を入れるのは良くないんだけど…。」
『お願い!軽く歌うから!ね?』
ブ「いいじゃないですか♪今伝えたいという気持ちも大切ですよ。」
『だって!ね?いいでしょ?お願い!』
チョ「わかった。けど絶対に無理しちゃダメだゾ?」
『やった!チョッパーありがとう!ご飯食べたらすぐ準備するね!』
こうしてミライのミニライブが決まった。
ブルックによりミライのライブがクルー達に伝えられ、昼前にクルー達が甲板に集まった。
チョッパーが変形してミライを抱き上げると甲板に設置された木箱の上に座らせた。
チョ「まだ立つのはなしだゾ?」
『わかった。ありがとう♪』
ル「ミライの歌久しぶりだな~♪」
『ふふふ♪ちょっと緊張しちゃうな~。』
クルー達の嬉しそうな視線にミライが少し照れる。
『それじゃ、昨日できたばっかりの新曲を歌うね。』
ミライはそう言うと一度サンジの目を見た。
『しっかり聞いててね。』
そう言ってミライがゆっくりと息を吸う。
ブルックの伴奏に合わせて歌い始めたその曲は
とても明るく、どこか美しくもある優しい曲と歌詞。
聞き入るクルー達の中でサンジだけが目を見開いていた。
その綺麗な歌詞に込められたものは
自分とミライが今までに歩いてきた思い出の道のりだった。
夕日の中で誓った約束、
泣いて、笑って、たくさんのものを乗り越えて、
互いに手を取り
歩いてきた大切な時間。
まるで今までの全てが駆け巡るような感覚に思わずサンジの目から涙が溢れた。
『~♪』
襲われたあの日、楽譜を買ったお店で私が夕焼けをテーマにした曲を書きたいって言ったらね、
店員のお姉さんがこの島では夕焼けの色の事を茜色って言うんだって教えてくれたの。
サンジ君に会った島では奇跡の石の色。
私が知ってるのは夕焼け色。
不思議だね。
同じ色なのにいろんな呼び方がある。
これからもっと、もっと一緒に旅をして他の言葉も一緒に見つけていきたいな。
どんな小さな事も私にとっては大切な宝物。
その宝物をもっと増やしたい。
サンジ君と一緒に。
私にたくさんの宝物をくれた大切なあなたにありがとうを。
そしてこれからも繋いだこの手を離さないと約束するよ。
ミライはそう思いを込めて歌い切った。
ロ「とても素敵な曲ね♪」
ル「すげ~!やっぱミライは歌うめぇな~。もう一曲歌ってくれ!」
チョ「ダメだゾ!今日はここまで。あとは治ってからだ!」
『だって(笑)』
ル「ちぇ~。」
『ふふふ♪治ったらまたみんなで宴でもしよ?そこで目一杯歌うから♪』
ウ「そうだな!ミライの回復祝いやらねぇとな!」
ブ「楽しみですね~♪」
そう言って盛り上がるクルー達。
ミライがふとサンジに目をやるとニコリと笑う。
『サンジ君。医務室連れてってくれる?』
サ「え、あ、あぁ。」
サンジはミライを抱き上げると医務室へ向かった。
ミライをそっとベットの上に降ろすとミライがサンジの涙を優しく拭った。
『ふふふ♪こんなに喜んでくれるとは思わなかった。』
サ「そりゃクソ嬉しいに決まってんだろ…。」
『ふふふ♪まだ泣いてる(笑)こりゃ連れ出して正解だったね。』
サ「それで近くにいるチョッパーじゃなくてわざわざ俺に頼んだのか…。」
『だってそんな泣き顔見られたらまたゾロにからかわれるよ?(笑)』
サ「そりゃ屈辱だ。」
『ふふふ♪』
ミライは優しく笑うとサンジの手を取った。
『これからもずっとこの手は離さないからね。私との約束ね♪』
サ「あぁ♪」
サンジはミライを優しく抱きしめる。
サンジの視界に入ったのは
机に置かれた楽譜。
タイトルは《茜色の約束》
サ「絶対に離さないと約束するよ。愛してる。」
こうしてどちらともなく優しいキスを交わす。
2人の約束の旅はまだまだ続いていく。
繋いだ手と幾重にも重なった思い出と共に。
END
おまけ&アトガキ→
サンジが夕飯を作りに行ったのを見送ってから
机に紙を広げた。
束の中から歌詞を書いた紙を取り出すとぐしゃぐしゃに丸めてしまった。
チョ「え!?いいのか!?」
『うん。これじゃなかった!』
ミライはそう言うと新しい紙にどんどんと新しい歌詞を書いていく。
ブルックの言ってた事がよくわかった。感じたままって言うのは今まで私が感じてきたものも含まれてるんだ。
今、感じたものと今まで大切にしてきたもの。
その全部をサンジ君に。
初めてだからうまくないかもしれないけれど
それでもこれが私の全部だから。
たくさんのありがとうと、これからの約束を。
ミライは歌詞を仕上げると楽譜を広げた。
『ここはこの歌詞だからちょっとリズムを変えて…。そうするとこっちがこうなるから…。』
ミライは歌詞を見ながら楽譜を書き換えていく。
ミライが夢中で書き続けること数時間。
《コンコン。》
サ「ミライちゃん。飯持ってきたぜ。」
『それだったらもうちょっと音を明るく……。』
ミライは夢中になっていてサンジの声に全く気づいていないようだ。
チョ「ミライ!」
チョッパーが慌てて机に手を伸ばす。
《コンコン。》
サ「ミライちゃん?」
『あ…!』
ようやく気づいたミライはチョッパーと2人で慌てて楽譜を枕の下に隠す。
『お、お待たせ!開けていいよ!』
《ガチャ》
サ「ん?チョッパーもいるんじゃねぇか。」
チョ「え!?あ、あぁ…。」
サ「何してたんだ?」
チョ「え、えーっと…。」
『チョ、チョッパーに傷口見てもらってたの…!サンジ君にはあんまり見られたくなかったから…その…。』
サ「そういう事か。ごめんごめん。」
サンジは優しく笑ってミライの頭を撫でる。
『今日のご飯はなぁに?』
サ「今日はシチューだよ♪」
『わ~い♪』
サ「ミライちゃんは俺が見てるからチョッパーもみんなと食ってこいよ。」
チョ「おぅ!」
チョッパーが出ていくとミライはサンジから器を受け取る。
『いただきま~す!んー!美味しい~♪』
幸せそうに笑うミライを見てサンジも笑う。
『サンジ君嬉しそう♪何かいい事でもあったの?』
サ「あったよ♪」
『どんな?』
サ「こんな♪」
サンジはそう言ってミライの頭をくしゃくしゃと撫でる。
『んっ…。なに?どういう事?』
ミライが不思議そうな表情でサンジを見る。
キミのそんな表情をまた見られてよかった。
これ以上の幸せはねぇぜ。
『ふふふ♪まぁ、いいけど~。』
ミライはそう言ってサンジに笑顔を向ける。
『あ。でもね、私も嬉しい事あったの。』
サ「どんな?」
『そんな風に笑ってくれるサンジ君が見れた事♪これからもずーーっと一緒にいられるんだな~って思えた事。』
サ「はは♪」
ミライちゃんには適わねぇな♪
2人はそうしていつまでも笑っていた。
翌朝。
医務室にはチョッパーと交渉するミライ。
『お願い!ちょっとだけ!本気でやらないようにするから!ね?いいでしょ?』
チョ「うーん。うまくセーブできるか?」
『久々だから微妙かも…。でも今日がいいの!せっかく昨日できたんだもん!すぐやりたい!』
《コンコン》
ブ「ミライさん。起きていますか?」
『ブルックだ!起きてるよ!』
《ガチャ》
ブ「おや?何かお話中でしたか?」
『うん。チョッパーにお願い事してた。ブルックは何か用事?』
ブ「昨日の作曲の事が気になりまして。」
『それならね、できたの。』
ミライはそう言ってブルックに楽譜を見せる。
ブ「おや?昨日とはまた違った感じになりましたね。」
『うん!ブルックのおかげ♪それでね、これを今日みんなの前で歌いたいの。』
ブ「いいですね♪私で良ければお手伝いしますよ。」
『ほんと!?ありがとう!チョッパー!ブルックが手伝ってくれるって!』
チョ「う~ん。」
ブ「何か問題でも?」
チョ「やっと傷口が塞がってきた所だからあんまりお腹に力を入れるのは良くないんだけど…。」
『お願い!軽く歌うから!ね?』
ブ「いいじゃないですか♪今伝えたいという気持ちも大切ですよ。」
『だって!ね?いいでしょ?お願い!』
チョ「わかった。けど絶対に無理しちゃダメだゾ?」
『やった!チョッパーありがとう!ご飯食べたらすぐ準備するね!』
こうしてミライのミニライブが決まった。
ブルックによりミライのライブがクルー達に伝えられ、昼前にクルー達が甲板に集まった。
チョッパーが変形してミライを抱き上げると甲板に設置された木箱の上に座らせた。
チョ「まだ立つのはなしだゾ?」
『わかった。ありがとう♪』
ル「ミライの歌久しぶりだな~♪」
『ふふふ♪ちょっと緊張しちゃうな~。』
クルー達の嬉しそうな視線にミライが少し照れる。
『それじゃ、昨日できたばっかりの新曲を歌うね。』
ミライはそう言うと一度サンジの目を見た。
『しっかり聞いててね。』
そう言ってミライがゆっくりと息を吸う。
ブルックの伴奏に合わせて歌い始めたその曲は
とても明るく、どこか美しくもある優しい曲と歌詞。
聞き入るクルー達の中でサンジだけが目を見開いていた。
その綺麗な歌詞に込められたものは
自分とミライが今までに歩いてきた思い出の道のりだった。
夕日の中で誓った約束、
泣いて、笑って、たくさんのものを乗り越えて、
互いに手を取り
歩いてきた大切な時間。
まるで今までの全てが駆け巡るような感覚に思わずサンジの目から涙が溢れた。
『~♪』
襲われたあの日、楽譜を買ったお店で私が夕焼けをテーマにした曲を書きたいって言ったらね、
店員のお姉さんがこの島では夕焼けの色の事を茜色って言うんだって教えてくれたの。
サンジ君に会った島では奇跡の石の色。
私が知ってるのは夕焼け色。
不思議だね。
同じ色なのにいろんな呼び方がある。
これからもっと、もっと一緒に旅をして他の言葉も一緒に見つけていきたいな。
どんな小さな事も私にとっては大切な宝物。
その宝物をもっと増やしたい。
サンジ君と一緒に。
私にたくさんの宝物をくれた大切なあなたにありがとうを。
そしてこれからも繋いだこの手を離さないと約束するよ。
ミライはそう思いを込めて歌い切った。
ロ「とても素敵な曲ね♪」
ル「すげ~!やっぱミライは歌うめぇな~。もう一曲歌ってくれ!」
チョ「ダメだゾ!今日はここまで。あとは治ってからだ!」
『だって(笑)』
ル「ちぇ~。」
『ふふふ♪治ったらまたみんなで宴でもしよ?そこで目一杯歌うから♪』
ウ「そうだな!ミライの回復祝いやらねぇとな!」
ブ「楽しみですね~♪」
そう言って盛り上がるクルー達。
ミライがふとサンジに目をやるとニコリと笑う。
『サンジ君。医務室連れてってくれる?』
サ「え、あ、あぁ。」
サンジはミライを抱き上げると医務室へ向かった。
ミライをそっとベットの上に降ろすとミライがサンジの涙を優しく拭った。
『ふふふ♪こんなに喜んでくれるとは思わなかった。』
サ「そりゃクソ嬉しいに決まってんだろ…。」
『ふふふ♪まだ泣いてる(笑)こりゃ連れ出して正解だったね。』
サ「それで近くにいるチョッパーじゃなくてわざわざ俺に頼んだのか…。」
『だってそんな泣き顔見られたらまたゾロにからかわれるよ?(笑)』
サ「そりゃ屈辱だ。」
『ふふふ♪』
ミライは優しく笑うとサンジの手を取った。
『これからもずっとこの手は離さないからね。私との約束ね♪』
サ「あぁ♪」
サンジはミライを優しく抱きしめる。
サンジの視界に入ったのは
机に置かれた楽譜。
タイトルは《茜色の約束》
サ「絶対に離さないと約束するよ。愛してる。」
こうしてどちらともなく優しいキスを交わす。
2人の約束の旅はまだまだ続いていく。
繋いだ手と幾重にも重なった思い出と共に。
END
おまけ&アトガキ→
