2人で医務室に駆け込むとチョッパーがすぐに薬の調合を始めた。



ﾁｮ「あとは、これと、これを入れて…それからこれもだな！」



フォルテがしばらく待っていると薬ができた。



ﾁｮ「よし！これ飲んでくれ！ちょっと副作用で眠くなるから飲んだあとは安静にな♪」



フォルテはチョッパーのメモを見て頷くと薬を飲んだ。



《あんまり美味しくないね。》



ﾁｮ「ははは☆」



《あの本には効果はすぐには出ないって書いてあったけど…どれくらいででるのかな…？》



ﾁｮ「その人の体質と薬の相性にもよるな…。でもこの薬なら良くなると思う！そんな気がするんだ。フォルテも手伝ってくれたしな♪」



《私は何にもしてないよ。結局、見つけたのもチョッパーだったしね。》



ﾁｮ「そんな事ないゾ？フォルテが手伝ってくれたおかげでこんなに早く見つけられたんだ。これからゆっくりフォルテのペースで治療していこうな♪」



《うん。私頑張るね♪》



『…！』



《サンジ君やみんなにも薬が見つかったって教えてあげなくちゃ！》



ﾁｮ「そうだな♪みんな心配してたしな。」



フォルテはラウンジへと走って行った。



ﾁｮ「フォルテ～！安静にって言っただろ～！」



チョッパーが慌ててフォルテの後を追いかける。



ラウンジの前まで来るとフォルテは勢いよくドアを開けた。



ｻ「フォルテちゃん？どうした？」



フォルテがラウンジに入るとすぐに後ろからチョッパーが走ってきた。



ﾁｮ「安静にって言っただろ～？」



『…？あ…。』



チョッパーの言っている事をなんとなく理解したフォルテがペロッと舌を出す。



ｻ「で？そんなに慌ててどうしたんだい？」



《薬が見つかったの！》



ｻ「ほんとか！？」



《うん！》



ｻ「じゃあ、治るんだな！」



ﾁｮ「すぐに効果が現れるわけじゃないけど確実に今よりは良くなると思うゾ♪」



ｻ「やったな！」



サンジはそう言ってフォルテを抱きしめた。



ｻ「よかったな！」



サンジがフォルテを抱きしめてそう言った時だった。



『…！？』



この感じ…。
前にもあった。
そっか。
あの時、感じたのはサンジ君が喋ってる振動だったんだ。



フォルテはサンジの背中に手をまわすとギュッと抱きついた。



サンジ君の声が聞こえるみたい。
手で背中に触れた時とはちょっと違う感じ…。
不思議…。
何でかすごく安心するの。
もう少しだけこのままがいいな…。



ｻ「フォルテちゃん？」



『ん……。』



ｻ「おっと！」



ゆっくりとその場に崩れるフォルテを
サンジが慌てて支えた。



ｻ「寝ちまってる。」



ﾁｮ「副作用でちょっと眠くなるんだ。このまま少し寝かしてあげよう。」



ｻ「そうだな♪昨日も遅くまで調べてたんだろ？」



ﾁｮ「あぁ。」



ｻ「お疲れ様♪」



サンジはささやくようにフォルテにそう言うとフォルテを抱き上げてラウンジのソファに寝かせた。



ﾁｮ「ふふふ♪」



ｻ「何だ？」



ﾁｮ「フォルテの顔つきが変わったなって♪よく笑うようになったし、こんな安心しきった顔で寝てさ。」



ｻ「そうだな♪」



ﾁｮ「この病気は精神的な事やストレスも影響するし、これならきっといい方向に向かうと思う♪」



ｻ「そうか♪」



サンジは自分の事のように笑った。