翌朝。



エリカは早朝に目を覚ました。



隣には寝息を立てるうさちゃんとベットに突っ伏すチョッパーがいた。



『ずっといてくれたんだ…。ありがとう♪』




エリカは痛む体を何とか起こす。



『起きれた…。』



でもチョッパーの言う通りしばらくは痛みが続きそう…。
まだ筋肉の炎症が治まってないのね…。
それに頭もぼーっとするし…。
熱も下がりきってはいないみたい…。

でも昨日よりかは楽だわ。



『……？』



エリカはふと異変に気づいた。



昨日より回復したからか
何となく感覚が戻ってきた…。
何かおかしい…。
土が騒いでる。
海も砂も…。



『何か来る。』



エリカは痛む体を無理矢理に動かして家を出て行った。



『はぁ…はぁ…はぁ…うっ…。』



途中の道でエリカは力尽きるように崩れた。


やっぱりまだ体が……。



『早く…行かないと…。』



エリカは何とか立ち上がると村の入り口へと向かった。



村の入り口に着くといつものように2人の兵隊が立っていた。



「ん？…エリカさん！？」



「どうされたんですか！？」



『2人とも…逃げて…。』



「誰か来るんですね。」



「我々はここに残ります！」



『ダメよ…。』



「我々の任務は村を守る事です！逃げるわけにはいきません！」



『そうね…。でももう１つ大切な事があるわ…。』



「もう１つとは…？」



『自分の身も守る事…。あなた達も私にとっては大切な家族だもの。』



「エリカさん…。」



兵隊達は自分の手足を軽くさすった。



兵隊達の手足には折られた痕がついていた。



「我々は手足を折られた木のオモチャでした…。用済みとなりごみ捨て場にいた所をエリカさんに助けていただきました。一緒に暮らそうと誘われた時…どんなに嬉しかったか…。我々はまだあの時の恩を返せていません！どうかエリカさんを守らせてください！」



『…恩なら充分もらったよ…。』



「え…？」



『今までずっと私と一緒にいてくれたじゃない…♪それで充分…。』



「ですが…！」



『下がってて。私は大丈夫だから…。』