しばらくして朝日のまぶしさにチョッパーが目を覚ました。



隣にいるメグはまだ夢の中。



安心した顔で眠るメグの頬にチョッパーが優しく触れた。



ﾁｮ「痛かっただろうな…。」



チョッパーがそう呟くとメグが目を覚ました。



ﾁｮ「おはよ♪」



『おはよー。』



メグは眠たそうに目をこすりながら言った。



ﾁｮ「よく寝れたか？」



『うん♪』



ﾁｮ「よかった♪さ！傷の消毒して包帯変えよ？」



『お願いします♪』



メグはベットから起き上がるとチョッパーに手を差し出した。



ﾁｮ「結構深いな…。痛いだろ？」



『うん…。でも大丈夫♪優しいお医者さんがいるから。』



ﾁｮ「ははは♪」



チョッパーは嬉しそうに笑った。



しばらくするとナミが朝食を持ってきてくれた。



食事を終えるとメグが外に出たいと言い出した。



ﾁｮ「他のクルーもいるけど大丈夫か？」



『遠くからちょっと見るだけ。どんな人達なのか見てみたい。』




ﾁｮ「そっか♪」



メグはそっと医務室を出た。

チョッパーも後からついていく。



そっと隠れるように甲板を覗くと、はしゃぐクルー達がいた。



ﾁｮ「あの麦わら帽子をかぶってるのが船長のルフィだ♪隣の鼻の長いのがウソップで、アフロのガイコツがブルック！」



『すごい…。ほんとにガイコツだ…。』



ﾁｮ「それで、向こうで昼寝してるのがゾロ。奥でメカの修理をしてるのがフランキーだ♪」



『ふ～ん。あ…。あのコックさんは…？』



ﾁｮ「サンジか？サンジは多分キッチンにいるゾ♪行ってみるか？」



『う～ん……。ちょっとだけ…。』



ﾁｮ「怖かったら無理しなくていいんだゾ？」



『大丈夫。昨日の事も謝りたいし。』



メグはそう言うとチョッパーと共にキッチンへ向かった。



そっとドアを開けるとサンジが笑顔で迎えてくれた。



ｻ「いらっしゃい♪何か飲むかい？」



『えっと…あの………。』



ｻ「あ…。ごめんな。まだ怖いよな。」



『えっと…そうじゃなくて…あの………。』



ｻ「ん？」



『あ、あのっ！き、昨日はすみませんでしたっ。急に男の人が入ってきたからびっくりしちゃって…。』



ｻ「なんだその事か。大丈夫だよ♪こっちこそ驚ろかしちまってごめんな。」



『い、いえ。』



ｻ「座って♪」



『あ、はい。』



ｻ「コーヒーと紅茶どっちがいい？」



『では、紅茶で…。』



メグがイスに座ってそう言うとチョッパーも隣に座った。



ﾁｮ「な？言っただろ？サンジは気にしてないって♪」



『うん。優しい人だね。』



ｻ「はい、どうぞ♪」



『ありがとうございます…。』



ｻ「プリンもあるけど食べる？」



『あ…。お気遣いなく。私よりチョッパーに。』



ｻ「大丈夫だよ。ちゃんと人数分あるから♪」



ﾁｮ「一緒に食べよ？それともプリン嫌いか？」



『うぅん。好き。』



ﾁｮ「じゃ、食べよ？」



『うん。それじゃ、お言葉に甘えて…。いただきます。』



そう言うメグにサンジは笑顔でプリンを出した。



『いただきます…。……！？』



プリンを一口食べたメグの目が見開かれた。



食べた事のない味。
すごく美味しい。
それに不思議と心が安らぐ。
こんなの初めて。




ｻ「どうした？」



『すごく……すごく美味しいです。』



ｻ「よかった♪」



メグは二口目を食べて思わず笑みがこぼれた。



ｻ「笑うとカワイイな♪」



『え…？…あ、ありがとうございます…///』



メグは顔を赤くしながら残りのプリンを口に放り込んだ。



『ごちそうさまでした。』



ｻ「お粗末様♪またおいで。」



メグはサンジに頭をさげるとチョッパーと共に医務室へと戻って行った。