数時間後。






『ん……。』


握っていた手が動いて
彩ちゃんが目を覚ました。



ｻ「彩ちゃん？」


『あ…れ…？』



ｻ「ここは医務室だよ。」



『サン…ジ…君…。私……。』



ｻ「大丈夫。ただの貧血だって。」



『ずっと看ててくれたの…？』




ｻ「俺の大事なプリンセスが心配だったから♪」


『ありがとう♪』



ｻ「朝から調子悪かったんだろ？どうして言わなかったんだい？」



『ごめんね。こんなことになると思わなくて…。』



ｻ「あんまり無理すんなよ？」



『うん。』



ｻ「さぁ、もう少し寝てな。』


そう言って私の頭を撫でてくれるサンジ君。




私はその暖かくて優しい手に安心してまぶたをゆっくりと閉じた。



しばらくして目を覚ますと外は夕焼けに染まっていた。



『あれ…。もうこんな時間。』


ふと隣りを見ると私の手を握ったままベッドに突っ伏して寝るサンジ君。



あれ…？
夕飯の仕込みに行っちゃったかと思ってた。


ずっとそばにいてくれたんだ。




そう思ったらなんだか嬉しくなった。




彩はサンジに毛布をかけて頬にそっとキスをした。




ｻ「ん、…彩ちゃん？」



『ひゃっ！』


ｻ「体はもういいの？」


『う、うん///』



ｻ「どうした？」



『な、なんでもないっ///』


そう言って彩は医務室を出た。