翌日。



チョッパーとナナミは病院へと向かった。



『ねぇ、チョッパー。サンジ君は？』




ﾁｮ「あとから来るゾ。みんなも来てくれるって♪」



『そっか♪』



ナナミは安心したように笑った。



病院に着くとチョッパーはさっそく手術の準備を始めた。



病室ではナナミと病院の先生が話をしていた。




「手術を決意してくれて嬉しいわ♪」



『みんなが背中をおしてくれたの。』



「とっても素敵な人たちね♪」



『うん♪』



ナナミは楽しそうにクルー達の話をした。



「みんなとっても面白い人たちなのね♪」



『うん♪あとね、サンジ君のご飯がとっても美味しいの！』



「そうなの♪」



『うん！それから、それからね、』




ナナミが楽しそうに話をしている姿を見て先生は安心したようだった。



『あ！』



「どうしたの？」



『サンジ君の足音がするの！あとみんなのも！』



「あらあら♪みんなの音も覚えたの？」



『うん！特にサンジ君のはすぐわかるの！靴の音がね、とっても硬い感じなんだ～。』



「そうなの♪」



そう言っていると病室のドアが開いた。



ｻ「ナナミちゃんお待たせ♪」



『あれ？』



ｻ「どうした？」



『んふふ♪サンジ君、お母さん迎えに行ってたから遅くなったんでしょ？』



ナナミが得意げに言った。



ｻ「なんでわかった？」



『だってお母さんの作るレモンパイの匂いがするもん♪』



その声を聞くとナナミの母が病室に入ってきた。



「やっぱりバレちゃったわね。」



『すぐわかるよ。私の大好きな匂いだもん♪』



「そうね♪手術が終わったらみんなで食べて。」



『うん♪』



ﾁｮ「ナナミ～？準備できたからそろそろ手術室に行くゾ～。」



『はぁい♪…ねぇ、お母さん。』



「なぁに？」



『最後に一回だけ…私を…。』



そう言うナナミに母は悟ったようにナナミの手を取った。



「うふふ♪そうね。これで最後になるのかもしれないわね。ナナミの手を引くのも…。」



母は少し寂しそうに言った。



『ありがとう♪』



ナナミは母に手を引かれゆっくりと手術室へ向かった。