『え………？ちょ、ちょっとサンジ君…。何言ってるの…？冗談だよね？』




ｻ「本気だよ。」




『嘘…でしょ…？だって私……。』




ｻ「嘘じゃないよ。初めて会った時からずっと好きだった。」




『わからない…。サンジ君がわからないよ…。』




そう言ってナナミは不安そうな顔をした。




『どうして私なの…？私、目が見えないんだよ…？』




ｻ「わかってるよ。」




『じゃあ何で…？ナミやロビンだっているでしょ…？ナミやロビンは見えてるよ…？何でも自分でできるし、一人で歩けるし、私と違って普通だよ…？』




ｻ「そうかもな。でも俺はナナミちゃんが好きだ。目が見えないとか関係ないさ。それにナナミちゃんだって何でも自分で出来てるじゃないか。杖があれば一人で歩けるし。」




『そうだけど…。でも杖がないとどこにも行けないよ…？』




ｻ「杖がなくても俺が連れて行くさ♪」





『……。どうして…？どうしてそんな事してくれるの…？私のどこがいいの…？』




ナナミはポロポロと涙を流した。




ｻ「どこがいいっていうか、その～///」




サンジはガラにもなく顔を赤らめた。




その熱は手に微かに伝わった。




『サンジ君…。』




ナナミはその熱を感じ、サンジが本当に自分を好きだと言うことを悟った。




ナナミはゆっくりと手を伸ばしサンジの顔に触れた。




『ちょっと熱い…。……疑ってごめんね。サンジ君が私を本当に好きってわかった。ありがとう。とっても嬉しいよ♪』




そう言ってナナミは笑った。




ｻ「そういう笑顔が好きだ。」




『え…？///』




ｻ「ナナミちゃんは誰よりも笑顔が綺麗だよ♪」




『あ、ありがとう///あ、あのねっ…。私もサンジ君のこと好きだよ。でも私は目が見えないからサンジ君とは釣り合わないって思ったの。
だからサンジ君が私のこと好きって言ってくれたのが嬉しすぎて信じられなかったっていうか…こんな私でもいいのかなって…。』




ｻ「俺はナナミちゃんがいいな♪」




『ありがとう♪』




ナナミは涙目で嬉しそうに笑った。




『あ…。』




ｻ「どうした？」




『手術怖がってることチョッパーには言わないで。』




ｻ「どうしてだい？」




『チョッパー傷ついちゃう…。』




ｻ「そんなことねぇさ♪正直に言ってごらん？」




『でも…。』




すると急にナナミの手にチョッパーの手が触れた。




『きゃっ！…チョッパー？』




ﾁｮ「あはは☆びっくりしたか？」




『うん。すっごくびっくりした。』




ﾁｮ「ナナミに気づかれないようにそーっと入って来たんだ♪」




『あの…話聞いてた…？』




ﾁｮ「おぅ！」




『あ、あのねっ。別にチョッパーの手術が怖いわけじゃなくてね、手術そのものっていうか…えーっと、その…。』




ﾁｮ「大丈夫だゾ！俺は悲しんだりしないゾ？」




『ほんとに…？』




ﾁｮ「おぅ！手術が怖いのは当たり前だ。誰だって怖いと思うゾ？」




『そうなの…？』




ﾁｮ「うん！大事なのはその怖い気持ちも受け入れること。そしてそれを乗り越えて勇気に変えることだ。ナナミはもうそれが出来てるって思うゾ？」




『え？』




ﾁｮ「怖い気持ちを乗り越えて手術する決心ができたじゃないか♪俺はそれだけでスゴい事だって思うゾ？」




『でもそれはサンジ君がいてくれたからで…。』




ﾁｮ「なら手術の時もサンジに近くにいてもらったらどうだ？」




ナナミはサンジの手を取りサンジのいる方を向いた。




ｻ「お安いご用さ♪」




『ありがとう。私、がんばる！サンジ君が一緒なら頑張れる気がするの。』




ﾁｮ「よし！じゃあ、サンジと一緒に手術受けよう！」




『うん。ありがとうチョッパー！』