その頃チョッパーとロビンはちょうど溝の分かれ道にたどり着いた。




ﾁｮ「ここでわかれてる。」




ロビンが興味深く溝を見る。




「見て。溝に何か模様のような物がついてるわ。」




ﾁｮ「ほんとだ！ナナミが言ってたのはこれか。」




いくつかある溝のうち1つにはステンレスのようなツルツルとした素材が一部につけられていた。
もう一つにはガタガタとした溝が刻み込まれている。
そして隣の溝には細かい砂利のような物が埋め込まれている。




ﾛ「ツルツルとガタガタとザラザラの正体はこれみたいね♪」




ﾁｮ「うん！村の人が考えたのか～。すごいな。」




チョッパーもまじまじと溝を見つめる。




ﾛ「病院はガタガタって言ってたからこっちね♪」




ﾁｮ「うん！」




チョッパーとロビンは右の道を進んだ。




しばらく歩くと病院についた。




ﾁｮ「ほんとに着いた。すごいなこれ。」




ﾛ「えぇ♪」




2人が病院の中に入ると中年の女性医師が出迎えてくれた。




「あら、カワイイ患者さんね♪でもごめんなさい。ここは人間の病院なの。」




ﾁｮ「俺はトニートニー・チョッパー。医者だ。ナナミの事で話があって来たんだ！」




「あら、お医者さんだったのね♪ナナミちゃんの事って？」




チョッパーは事の経緯を話した。




「あの子が手術を…？」




ﾁｮ「うん。」




「あんなに嫌がっていたのに。あなたよっぽど信頼できるお医者さんなのね♪」




ﾁｮ「エッエッエ～♪」




「本当は私が手術してあげたいけど私、目の専門ではないのよ…。だから他の病院で手術してもらう方法を勧めていたんだけれど…。どうしてもここがいいって聞かなくて…。」




ﾁｮ「そうだったのか…。」




ﾛ「きっと何か思い入れがあるのね。」




「えぇ。多分あの子の父親の事だと思うわ。」




ﾁｮ「お父さんのいる所がよかったんだな…。」




「そうね。あ、そうだ。あなたにナナミちゃんのカルテ渡しておくわね。ここは明日にでも使えるからいつでもいらっしゃい♪」




ﾁｮ「ありがとう♪早速帰ったらナナミと相談するよ。」




「えぇ。いい結果を待ってるわ♪」




ﾁｮ「うん！それじゃ！」





チョッパーとロビンは病院を出ると船へと戻った。





その頃、ナナミはナミとパラソルの下でサンジが作ってくれたフルーツジュースを飲んでいた。




『あっ！』




ﾅ「どうしたの？」




『チョッパーとロビンが帰ってきた！』




ﾅ「え？」




ナミは立ち上がって辺りを見渡す。




ﾅ「見えないけど？」




『まだ遠くみたいだからきっと見えないと思う。でも足音は聞こえるよ♪』




ｳ「ナナミは耳もいいんだな♪」




ｿﾞ「敵襲を予測するのに役立ちそうだ。」




ﾅ「あんたナナミを海賊にする気！？」




ｿﾞ「冗談に決まってんだろ。」




『海賊かぁ～。素敵だけどお母さんを置いていけないからできないや。』




ﾅ「あんたはここに残りなさい。海賊なんていいもんじゃないわ。常に危険と隣り合わせだし、特にここの船長といたら命がいくつあってもたりないわ。」




『あはは☆ルフィってそんなにスゴいんだ♪』




ｳ「そうだぞ～。アイツといるとロクな目にあわねぇんだ。」




そう言ってナミとウソップは笑った。




『んふふ。でも、何だか2人とも楽しそう♪』




ﾅ「まぁ、確かに退屈はしないわ♪」




そんな事を話しているとチョッパーの足音が近づいて来た。




『あ♪チョッパーが帰ってきた！』




そう言うナナミにナミが船から見下ろすと少し遠くにチョッパーとロビンの姿が見えた。




ナナミは手探りで船の手すりを見つけると音のする方に手を振った。




ﾁｮ「お♪ナナミだ。ナナミただいま～！」




『おかえりー！』