それからしばらくして
船は大きな島に到着した。



ｻ｢彩夏ちゃん。これから買い出しに行くけど一緒に行く？｣



『うん♪』


俺達は船を降りると街へ向かった。



『大きな島だね～。人もいっぱい。』



ｻ「そうだな。じゃ、はぐれないように手繋いどくかい？」



『え！？い、いいよっ。』



ｻ「それはどっちの意味のいいよかな～？」



そう言ってサンジは意地悪そうに笑いながら彩夏の手を取った。




その瞬間、彩夏の体が拒絶するようにピクリと跳ねた。





『………っ！』



ｻ「彩夏ちゃん？」



『な、なんでもない。』



ｻ「もしかして恥ずかしいの？」



『ち、違うってば///』




ｻ「彩夏ちゃんはカワイイなぁ～♪」



そう言いつつ、サンジは彩夏の反応に疑問を抱いていた。






買い物を終えて２人で街をしばらく歩いていると１軒のアクセサリーショップが彩夏の目にとまった。




ｻ｢入ってみる？｣




『うん♪』




中に入ると彩夏は嬉しそうにアクセサリーを手に取って見る。


いくつか見ていると１つの指輪が目にとまった。




『かわいい～。』




彩夏は指輪をそっと指にはめた。




ｻ｢すごく似合ってるよ♪｣



『ありがとう♪』




ｻ｢その指輪、少し貸してくれるかい？｣



『うん。』




サンジはそう言うと店員のもとへ行った。





『サンジ君？』



しばらくしてサンジが戻ってくると２人は店を出た。




ｻ｢彩夏ちゃん、手出して。｣




『え…？う、うん。』




彩夏は恐る恐るサンジの前に手を出した。




するとサンジは彩夏の手をそっと取った。




『…っ…。』




彩夏の体がまたピクリと跳ねる。




サンジは彩夏の反応を気にしないふりをして彩夏の指にさっきの指輪をはめた。




『これってさっきの…？』




ｻ｢買い物に付き合ってくれたお礼♪｣




『嬉しい！ありがとう♪』




彩夏はキラキラとした笑顔をサンジに向けた。




サンジは少しホッとした。




俺達は笑い合って船へと戻った。