夢のその先へ

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ヒロイン

それから数日後。


足のケガも回復に向かいギプスも外れた。


それと比例するように穂乃花ちゃんの様子が変わった。




サ「おはよ♪」



『おはよ…。今日はあまり体調が良くないの…。』



サ「大丈夫かい…?熱は?」


『熱はないから大丈夫…。少し休むから…出て……。』



サ「え…?あぁ………わかった…。」



俺は穂乃花ちゃんの病室を出て自分の病室へ戻った。





最近、穂乃花ちゃんが俺を避けてる。
俺なんか嫌われることしちまったかな…?











サンジ君を病室から追い出した…。


本当は少しでも長く一緒にいたい。
でもサンジ君はケガをしたからここにいる。
ケガが治ってしまえばもうここには来ない…。

もう会えなくなるなら別れが辛くなる前に
私を嫌いになってサンジ君の方から離れてほしい…。



『サンジ君…っ…。』


本当は好き。
サンジ君が大好き。
でも私はここから出られない…。
サンジ君について行くことも、引き留めることもできない…。


だからこの気持ちは捨ててしまおう…。

この命も………。

誰にも愛されない…必要とされないのなら私なんていらない…。






それからしばらくの間、穂乃花ちゃんは俺を避け続けた。

そしてついに俺が退院する日が来た。




「退院おめでとうございます。」
と、数人の看護師たちが俺に小さな花束を渡した。



サ「どうもお世話になりました。あの…穂乃花ちゃんは今日は…?」



「あぁ、あの子なら今日は体調悪いからって…。」



サ「そうですか…。」



「最近ずっと体調悪いみたいで…。」



サ「まさか病気の悪化…。」



「検査はしたけど他に異常は見つからなかったわ。」



サ「そうですか。」




ナース達とそんなやりとりをしたあと俺は病院をあとにした。






穂乃花は窓からサンジの背中を見つめていた。


『さようなら………。』
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