穂乃花の家をあとにした俺逹は病院に戻った。



『ごめんね、こんなことになっちゃって…。ま、想像はついてたけど…ちょっと…つらい…かな…。アハハ…。』



ｻ｢笑うなよ。｣



『え…？』



ｻ｢無理に笑わなくたっていい。泣いたっていいんだ。｣



『サンジ…。ごめっ…私…っ…。』



ｻ｢つらかったな。もうこんな思い絶対させねぇから。｣



『うん…っ…。』




涙を流す穂乃花をサンジは強く抱きしめた。











あれから数日。

穂乃花は今まで自分を繋いでいた鎖が解けたように心の底からの笑顔で笑うようになった。






そんな今日は穂乃花にお土産を持って病室に行った。



病室に入ると穂乃花がポロポロと涙を流していた。



ｻ｢穂乃花！？どうした！体調でも悪いのか！？」



『サンジっ！』



ｻ｢おい！どうしたんだよ！」



『……できるの……。』



ｻ｢え？｣



『退院できるのっ…！』



ｻ｢本当か！？」



『うん！私の体はほとんど治ってるんだって。でも両親の権力でずっとここに閉じ込められてたの。けどもうそれも終わり。これからはずっとサンジと一緒にいられるよ♪』



ｻ｢よかった！俺すげぇ嬉しいよ！」



『私も！』










そして無事に退院を果たした穂乃花は今、俺の隣にいる。



『サンジ～。ご飯できたよぉ～♪』



ｻ｢お。今日は穂乃花が作ってくれたのかぁ♪｣



『えへへ♪』



ｻ｢いただきます♪｣



『どう？』



ｻ｢うまい！すげぇうまいよ♪｣



『やったぁ～♪』




サンジと出会えただけでも幸せなのに
毎日サンジといられるなんて本当に幸せ♪




ｻ｢穂乃花？｣



『んふふ♪なんでもなぁい。』



ｻ｢なんだよ教えろよ～。｣



『やだよぉ～ん♪』




ｻ｢おっと、そろそろ仕事行かねぇと。｣



『はい、お弁当♪』



ｻ｢弁当も作ってくれたのか♪｣



『うん♪』



ｻ｢じゃ、いってくるな！」



『いってらっしゃい♪』



サンジを笑顔で見送ると穂乃花はうでまくりをした。



『さぁて、掃除を始めますか！……！？…ゲホッ…ゲホッ…！。』



まただ…。
なんだか最近、体調よくないんだよね……。
でもまた病室に戻りたくないな………。



と、そこへサンジが戻ってきた。



ｻ｢忘れ物しちまった。って穂乃花！？どうした！」



『な、なんでもない…。』



ｻ｢そんなわけねぇだろ！」



『……。ちょっと…最近、体調悪くて…。』



ｻ｢なんで隠してたたんだよ。｣



『もう…病院には戻りたくないっ…。』



穂乃花は涙を流す。



ｻ｢穂乃花…。けど早めに行っておけば入院する必要もないかもしれないだろ？｣



『うん…。』



ｻ｢だから病院に行ってくれ。俺も心配だし…。｣




『…わかった………。』



ｻ｢一人で行けるか？｣



『うん。近いから大丈夫…。』



ｻ｢わかった。帰ったらちゃんと俺に診察結果言えよ？｣



『うん。サンジ。仕事遅れちゃう。』



ｻ｢おっと。じゃ、行ってくるな。」



『いってらっしゃい。』



サンジが出たあと穂乃花は部屋の掃除を済ませると病院へと向かった。