夢のその先へ
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あれからあっという間に1ヶ月がたった。
ちょくちょく穂乃花ちゃんの病室に来てくれていたミサキちゃんもパッタリ来なってしまった。
穂乃花ちゃんは昏睡状態が続いたままだ。
だが体の方はだいぶ安定してきたらしくいつもの病室に戻ってきている。
俺はいつものように仕事が休みの日は穂乃花ちゃんに会いに行っている。
病室に規則正しく響く心電図の音に
今日も君の心臓はちゃんと動いていると知らされ、安心する。
サ「穂乃花ちゃん。俺、決めたんだ。穂乃花ちゃんが目を覚ましたら俺の気持ちを伝えるな。もし、喋れなくても、一緒に歩けなくても…それでも俺の気持ちは変わらないから。だから早く目を覚ましてくれ…待ってるから…。」
それから半年もの時間が過ぎた。
だが穂乃花ちゃんは一向に目覚める気配はない…。
医者は意識に障害がある可能性があると言っていた。
このまま目覚めない可能性もあると……。
サ「穂乃花ちゃん………。」
それから数日後。
長い眠りについた私はずっと夢を見ていた。
真っ暗な世界をずっと、ずっと歩き続けていた。
時々、暖かい感覚に包まれたけどそれがなんなのかわからない。
どこか懐かしいような、不思議な感覚…。
でも思い出せない…。
ここはどこなんだろう…。
私はどこに行けばいいのかな…?
どうしてこんなに歩いても何も見えないのかな…?
誰かいないのかな……。
一人は嫌だよ………。
《こっちだよ。》
『誰…?』
《早く。お兄ちゃんがずっとずっと待ってるの。》
『この声………。ミサキちゃん…?』
《大丈夫。道、わかるよ。だからついてきて。》
穂乃花は声のする方へと走り出した。
すると光が見えてきて穂乃花はその光に包まれた。
『きゃっ!!』
ゆっくりと目をあけるとそこは見慣れた病室だった。
『あれ……?私……。そうだ!ミサキちゃん!』
穂乃花は起き上がろうとしたが体が言うことを聞かずにベットから落ちた。
『イタタ……。』
ふと見れば自分にたくさんの機械が繋がれているのがわかった。
『これじゃ、動けない…。』
穂乃花は手を伸ばし機械のコンセントを引き抜き自分の体についたセンサーを全て外した。
そして辺りを探してウサギの編みぐるみを見つけるとそれを持って病室を出た。
『ミサキちゃん…。待っててね…。必ず行くから……っ……。』
なんとか立ち上がり手すりをつたって歩く穂乃花だったが体が全くいうことを聞かず、何度も転倒した。
『痛っ……足…捻っちゃった…。…っ…でも早く行かなきゃ…っ…。』
穂乃花は再び立ち上がると歩き始めた。
やっと小児病棟まで来た穂乃花がミサキの病室の近くまで来ると女性の泣き声が聞こえた。
ボロボロになった体を引きずりミサキの病室まで行くとベットに眠るミサキとそこに突っ伏して泣く女性、それを見ながら涙を流す男性の姿があった。
『嘘………。』
穂乃花がその場に崩れるとその音に2人が気づいた。
「君は…?」
『あの…私……。』
すると、泣いていた女性がこちらを見た。
「あなたもしかして…穂乃花さん…?」
穂乃花は涙目で頷いた。
「会えてよかったわ。私達はミサキの母と父です。」
『ミサキちゃん…は…。』
「ミサキはたった今、ね……。」
「だいぶ前から体調を崩していてね。この子は小児ガンだったんだ。子供は進行が早いとは聞いていたんだがね………。」
『そんな………。私…間に合わなかった……っ…。』
涙を流す穂乃花をミサキの母がゆっくりと歩みより抱き締めた。
「知らせを聞いて来てくれたのね…。まぁ…こんなにケガして…。」
『違います…。私、ミサキちゃんに助けられたんです。』
穂乃花は今までのことを話した。
「そう、ミサキが…。ミサキはね、いつも会いに行くとあなたの話を楽しそうにするのよ。こんな素敵な友達ができてミサキも幸せ者ね。今までミサキと仲良くしてくれて本当にありがとう。」
『ミサキちゃん……っ………。』
ちょくちょく穂乃花ちゃんの病室に来てくれていたミサキちゃんもパッタリ来なってしまった。
穂乃花ちゃんは昏睡状態が続いたままだ。
だが体の方はだいぶ安定してきたらしくいつもの病室に戻ってきている。
俺はいつものように仕事が休みの日は穂乃花ちゃんに会いに行っている。
病室に規則正しく響く心電図の音に
今日も君の心臓はちゃんと動いていると知らされ、安心する。
サ「穂乃花ちゃん。俺、決めたんだ。穂乃花ちゃんが目を覚ましたら俺の気持ちを伝えるな。もし、喋れなくても、一緒に歩けなくても…それでも俺の気持ちは変わらないから。だから早く目を覚ましてくれ…待ってるから…。」
それから半年もの時間が過ぎた。
だが穂乃花ちゃんは一向に目覚める気配はない…。
医者は意識に障害がある可能性があると言っていた。
このまま目覚めない可能性もあると……。
サ「穂乃花ちゃん………。」
それから数日後。
長い眠りについた私はずっと夢を見ていた。
真っ暗な世界をずっと、ずっと歩き続けていた。
時々、暖かい感覚に包まれたけどそれがなんなのかわからない。
どこか懐かしいような、不思議な感覚…。
でも思い出せない…。
ここはどこなんだろう…。
私はどこに行けばいいのかな…?
どうしてこんなに歩いても何も見えないのかな…?
誰かいないのかな……。
一人は嫌だよ………。
《こっちだよ。》
『誰…?』
《早く。お兄ちゃんがずっとずっと待ってるの。》
『この声………。ミサキちゃん…?』
《大丈夫。道、わかるよ。だからついてきて。》
穂乃花は声のする方へと走り出した。
すると光が見えてきて穂乃花はその光に包まれた。
『きゃっ!!』
ゆっくりと目をあけるとそこは見慣れた病室だった。
『あれ……?私……。そうだ!ミサキちゃん!』
穂乃花は起き上がろうとしたが体が言うことを聞かずにベットから落ちた。
『イタタ……。』
ふと見れば自分にたくさんの機械が繋がれているのがわかった。
『これじゃ、動けない…。』
穂乃花は手を伸ばし機械のコンセントを引き抜き自分の体についたセンサーを全て外した。
そして辺りを探してウサギの編みぐるみを見つけるとそれを持って病室を出た。
『ミサキちゃん…。待っててね…。必ず行くから……っ……。』
なんとか立ち上がり手すりをつたって歩く穂乃花だったが体が全くいうことを聞かず、何度も転倒した。
『痛っ……足…捻っちゃった…。…っ…でも早く行かなきゃ…っ…。』
穂乃花は再び立ち上がると歩き始めた。
やっと小児病棟まで来た穂乃花がミサキの病室の近くまで来ると女性の泣き声が聞こえた。
ボロボロになった体を引きずりミサキの病室まで行くとベットに眠るミサキとそこに突っ伏して泣く女性、それを見ながら涙を流す男性の姿があった。
『嘘………。』
穂乃花がその場に崩れるとその音に2人が気づいた。
「君は…?」
『あの…私……。』
すると、泣いていた女性がこちらを見た。
「あなたもしかして…穂乃花さん…?」
穂乃花は涙目で頷いた。
「会えてよかったわ。私達はミサキの母と父です。」
『ミサキちゃん…は…。』
「ミサキはたった今、ね……。」
「だいぶ前から体調を崩していてね。この子は小児ガンだったんだ。子供は進行が早いとは聞いていたんだがね………。」
『そんな………。私…間に合わなかった……っ…。』
涙を流す穂乃花をミサキの母がゆっくりと歩みより抱き締めた。
「知らせを聞いて来てくれたのね…。まぁ…こんなにケガして…。」
『違います…。私、ミサキちゃんに助けられたんです。』
穂乃花は今までのことを話した。
「そう、ミサキが…。ミサキはね、いつも会いに行くとあなたの話を楽しそうにするのよ。こんな素敵な友達ができてミサキも幸せ者ね。今までミサキと仲良くしてくれて本当にありがとう。」
『ミサキちゃん……っ………。』