夢のその先へ
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その日の夜。
薬の効果で眠くなった穂乃花は早めに眠りについた。
数時間後。
穂乃花は体に何かが触れる感触と小さな声で目を覚ました。
時刻は深夜12時。
『ん……。』
「神様、お願い!起きて!」
『んー…誰……?』
眠い目を擦りながら体を起こすとそこには小さな女の子がいた。
「神様起きた!」
『神様?あなた誰?』
「私、ミサキ!神様お願い!ミサキをここから出して!」
『神様って私のこと?』
「お姉ちゃん神様じゃないの…?」
『私は神様じゃないよ?』
「じゃぁ、神様は…?」
『神様はここにはいないよ?』
「………。」
ミサキは肩を落とした。
『ねぇ、ミサキちゃんはどこから来たの?』
「あっち…。」
ミサキは隣の棟を指差した。
『小児病棟から来たの?』
「うん。」
『誰と来たの?』
「一人。」
『一人!?』
消灯した真っ暗な廊下を一人で?
それに小児病棟からここに来るには3階の渡り廊下から来るしかないし
かなりの道のりなのに。
『ミサキちゃんどうしてここに来たの?』
「あのね、同じお部屋のシュン君がね、ここの5階に神様がいるって言ってたの。神様は何でもお願い叶えてくれるんだって…。だからミサキお願いしに来たの!ミサキここから出たいの!ミサキ学校に行きたいの!パパとママがランドセルを買ってくれたの。ミサキ、あれを背負って学校行きたいの!パパとママにみせてあげたいの!」
『ゴメンね…。お姉ちゃんは神様じゃないからお願いは叶えてあげられないの…。』
「……。」
『でもね、お姉ちゃん学校に行ける方法知ってるよ。』
「ほんと!?」
『うん♪それはねミサキちゃんが毎日ご飯をいっぱい食べていっぱい寝てちゃんとお薬を飲めばいいんだよ♪』
「それで?」
『それで元気になったら学校に行けるよ♪』
「ほんとに?」
『うん♪』
「わかった!」
『よし、じゃぁ病室戻ろうか。』
「うん!」
『うーん…。』
穂乃花はナースコールを手にしたが押さずにベッドに置いた。
『誰か呼んだらきっと怒られちゃうからお姉ちゃんと一緒にコッソリ帰ろう。』
「うん!」
『おいで♪』
穂乃花はミサキの手を取るとゆっくりと歩き始めた。
「お姉ちゃん、足ケガしてるの?」
『うぅん。お姉ちゃん病気でずっとベッドの上だったからちょっと筋肉が弱くなっちゃったの。ゆっくりだけどちゃんとミサキちゃんを病室まで送るからね♪』
「うん♪」
2人はゆっくりと歩き始めた。
廊下の先にある階段をなんとか半分ほど下った頃。
『はぁ……はぁ………。』
「お姉ちゃん?」
『大丈夫…だよ…。』
ヤバい…。
私、風邪ひいてたんだ…。
熱上がっちゃったかな……。
階段を下りやっと渡り廊下の真ん中まで来た時だった。
『……っ……。』
ヤバ…。
めまい………。
穂乃花はガクリとその場に崩れた。
「お姉ちゃん!」
と、その時
2人に一筋の光がさした。
それは見回りをしていた年配のナースが照らす懐中電灯だった。
「あなた達そんな所で何やってるんですか!もう消灯時間はとっくに過ぎてるんですよ!」
「お姉ちゃんが…!」
「ひどい熱じゃないですか!すぐに人を呼んで来ますからここから動かないでくださいね!」
看護師は慌てて走っていった。
『ミサキちゃん…ゴメンね……。』
「ミサキは大丈夫。お姉ちゃんのが心配…。」
『大丈夫…。すぐよくなるから……。』
しばらくすると先ほどのナースが男の看護師を連れて戻ってきた。
「ほら、行きますよ。」
看護師がミサキの手を取り病室に戻ろうとすると穂乃花が看護師の腕を掴んだ。
「ん?」
『叱らないで……。その子を叱らないで…。悪いのは私なの…。だから叱らないで……。』
「わかりました。」
看護師は少し呆れたように言うとミサキを連れて病室へ戻っていった。
「さぁ、君も戻ろうか。早く処置しないと。」
そう言って男性の看護師は穂乃花をおぶった。
ぐったりとした穂乃花は再び病室のベッドに戻された。
「点滴うっておくから朝までおとなしく寝てるんだよ?」
『はい………。』
薬の効果で眠くなった穂乃花は早めに眠りについた。
数時間後。
穂乃花は体に何かが触れる感触と小さな声で目を覚ました。
時刻は深夜12時。
『ん……。』
「神様、お願い!起きて!」
『んー…誰……?』
眠い目を擦りながら体を起こすとそこには小さな女の子がいた。
「神様起きた!」
『神様?あなた誰?』
「私、ミサキ!神様お願い!ミサキをここから出して!」
『神様って私のこと?』
「お姉ちゃん神様じゃないの…?」
『私は神様じゃないよ?』
「じゃぁ、神様は…?」
『神様はここにはいないよ?』
「………。」
ミサキは肩を落とした。
『ねぇ、ミサキちゃんはどこから来たの?』
「あっち…。」
ミサキは隣の棟を指差した。
『小児病棟から来たの?』
「うん。」
『誰と来たの?』
「一人。」
『一人!?』
消灯した真っ暗な廊下を一人で?
それに小児病棟からここに来るには3階の渡り廊下から来るしかないし
かなりの道のりなのに。
『ミサキちゃんどうしてここに来たの?』
「あのね、同じお部屋のシュン君がね、ここの5階に神様がいるって言ってたの。神様は何でもお願い叶えてくれるんだって…。だからミサキお願いしに来たの!ミサキここから出たいの!ミサキ学校に行きたいの!パパとママがランドセルを買ってくれたの。ミサキ、あれを背負って学校行きたいの!パパとママにみせてあげたいの!」
『ゴメンね…。お姉ちゃんは神様じゃないからお願いは叶えてあげられないの…。』
「……。」
『でもね、お姉ちゃん学校に行ける方法知ってるよ。』
「ほんと!?」
『うん♪それはねミサキちゃんが毎日ご飯をいっぱい食べていっぱい寝てちゃんとお薬を飲めばいいんだよ♪』
「それで?」
『それで元気になったら学校に行けるよ♪』
「ほんとに?」
『うん♪』
「わかった!」
『よし、じゃぁ病室戻ろうか。』
「うん!」
『うーん…。』
穂乃花はナースコールを手にしたが押さずにベッドに置いた。
『誰か呼んだらきっと怒られちゃうからお姉ちゃんと一緒にコッソリ帰ろう。』
「うん!」
『おいで♪』
穂乃花はミサキの手を取るとゆっくりと歩き始めた。
「お姉ちゃん、足ケガしてるの?」
『うぅん。お姉ちゃん病気でずっとベッドの上だったからちょっと筋肉が弱くなっちゃったの。ゆっくりだけどちゃんとミサキちゃんを病室まで送るからね♪』
「うん♪」
2人はゆっくりと歩き始めた。
廊下の先にある階段をなんとか半分ほど下った頃。
『はぁ……はぁ………。』
「お姉ちゃん?」
『大丈夫…だよ…。』
ヤバい…。
私、風邪ひいてたんだ…。
熱上がっちゃったかな……。
階段を下りやっと渡り廊下の真ん中まで来た時だった。
『……っ……。』
ヤバ…。
めまい………。
穂乃花はガクリとその場に崩れた。
「お姉ちゃん!」
と、その時
2人に一筋の光がさした。
それは見回りをしていた年配のナースが照らす懐中電灯だった。
「あなた達そんな所で何やってるんですか!もう消灯時間はとっくに過ぎてるんですよ!」
「お姉ちゃんが…!」
「ひどい熱じゃないですか!すぐに人を呼んで来ますからここから動かないでくださいね!」
看護師は慌てて走っていった。
『ミサキちゃん…ゴメンね……。』
「ミサキは大丈夫。お姉ちゃんのが心配…。」
『大丈夫…。すぐよくなるから……。』
しばらくすると先ほどのナースが男の看護師を連れて戻ってきた。
「ほら、行きますよ。」
看護師がミサキの手を取り病室に戻ろうとすると穂乃花が看護師の腕を掴んだ。
「ん?」
『叱らないで……。その子を叱らないで…。悪いのは私なの…。だから叱らないで……。』
「わかりました。」
看護師は少し呆れたように言うとミサキを連れて病室へ戻っていった。
「さぁ、君も戻ろうか。早く処置しないと。」
そう言って男性の看護師は穂乃花をおぶった。
ぐったりとした穂乃花は再び病室のベッドに戻された。
「点滴うっておくから朝までおとなしく寝てるんだよ?」
『はい………。』