TURN0「プロローグ」
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
<桜side>
私は本当に強いの?
遊戯も海馬さんも城之内くんも、私をライバル・一人のデュエリストとして認めてくれている
伝説のデュエリストの称号も付けられている
でも、私はその伝説という殻の中に身を隠しているように感じた…
伝説に名を残したデュエリストに囲まれた、私にとってはごく当たり前な毎日
でも、私の知らないデュエルがまだあるんじゃないの?
新たなデュエルの可能性は、ここ以外にもあるんじゃないの?
だから私は、新たなデュエリストを育成するデュエルアカデミアへの進学を決めた
周りの人からは、私はプロになってもおかしくない腕と言われているが、私はデュエリストとしての視野を広げ、更に自分のデュエルの可能性を広げてもっともっと強くなりたい
そう思って志願した
『アカデミアなら、色んなタイプのデュエリストがいると思う…その人達とデュエルして、新たなデュエルの可能性を見てみたい』
フィールドから目を離さないで、桜は言った
『それから…』
これは遊戯にも言っていない理由
『大切な何かを思い出す為…』
これまで遊戯と共に多くの大会や闘いに挑んだが、闇のゲームが乱入したことも少なくはなかった
命懸けの闘い…
負ければ死ぬ…
仲間が…自分が…
そんなデュエルが続いた…
私はカード達と共に必死に闘った
大切な仲間を守るため…
そして、大切な人との約束を守るため…
闇のゲームに敗れたこともあったが、遊戯のおかげで助かった
おかげで今、私はここにいる…
そんな闘いを続けていたせいか、私のデュエルをしている姿は昔とだいぶ変わってしまった
明るく笑顔でプレーするのではなく、恐いくらいに真剣な表情で冷静にプレーするようになったのだ
雰囲気も迫力もだいぶ違う、と遊戯達にも言われた
デュエルは、ただのカードゲームではない…
勝たなければいけない…
勝たなければ大切なものを失ってしまう…
闇のゲームでもないのに、そう無意識に思ってしまう
当時小学生だった私には、闇のゲームの精神的ダメージは大きかったようだ
まるで私の心に、ぽっかりと穴が空いてしまったようだった
大切な何かを忘れている気がする…
でも、いくら探しても答えは見つからなかった…
遊戯は―
「いつか見つかるよ…でもね桜、それはデュエリストの心が見つけるんだ…心が温かく懐かしい反応をしたら、それが答えだよ…桜は立派なデュエリストだから、きっと分かる日が来るよ…」
と言ってくれた
私はデュエルするだけでなく、遊戯達のデュエルも見続けてきた
しかし、未だ心は無反応…
見つかると信じたいけど、こうも長いと諦めかけてしまう…
[桜!大丈夫よ!あなたは一人じゃないわ!!]
そんな時にいつも励ましてくれたのは、隣にいるブラック・マジシャン・ガールだった
ガールは私が幼い頃からずっと側にいてくれた、私の親友
今まで、色々なことをガールと共に乗り越えてきた
ガールと一緒なら、答えを見つけられる気がする
『ありがとう、ガール』
この感謝の言葉を言うのは、何度目だろう
私は満面の笑みでガールに答えた
ずっとここ(童実野町)にいても、答えは見つからないかもしれない
だから、外の世界に出てみようと思った
色々なデュエリストに出会えば、分かるかもしれない
これが、私がアカデミアを志願した2つ目の理由
<桜side終了>