妖怪主のため、カタカナでの記入をオススメします。
番外編 先輩と後輩
名前の変更
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「っ~~!」
頬を赤くして声にならない声を上げる同級生の後輩。
その目がとても輝くので、恥ずかしくてなってしまいます。
「とてもステキです!」
自分の事のように喜んでいるフジヒメさん。
「どんな方なんですか?」
「そうですね……」
事の始まりは一ヶ月前になります。
ちょうど入学式の日でした。
廊下ですれ違った一人の方に一目惚れしたんです。
しかし、わたしは遠くから彼女の背中を見つめる事しかできません。
まあ……その様子をフジヒメさんに見られてしまって、今に至るんですけど……。
初めて心の内を明かしました。
フジヒメは聞いてくれました。
それどころか、「ステキです」と前向きに捉えてくれています。
「とても可愛らしい方です。後ろ姿がとてもステキで……」
ああああ、とても恥ずかしいです。
顔が上げられないわたしにフジヒメさんは言います。
「大丈夫です、メリィくんなら」
「あ、あの……べ、別にわたしは今すぐその方とお付き合いがしたいとか、そういうわけじゃないんです……」
「そうなんですか?」
「はい……それに、今は遠くから眺めているのがいいんです……」
どうせ、わたしなんか相手にしてもらえない。
人前に出るのですら緊張してしまうのに、好きな人の前に出て告白だなんて……。
それにわたしは妖怪で、彼女は人間です。
こんな恐ろしい妖怪を誰が好きになってくれるんでしょうか……。
ああ、自分で思ってしまったことがあまりにも悲しすぎて涙が出そうです。
「……やっぱり、大丈夫ですよ」
下を向くわたしの視界にフジヒメさんが映ります。
優しい笑顔をしています。
「メリィくんが好きと思っていることが大事なんです。私も、今すぐ告白だ、なんて思っていませんよ? メリィくんのペースでいいんです」
「フジヒメさん……」
「あ、でも、ずっと想いを隠しておくのは勿体ないので期限をつけましょう」
「へ!?」
「来年」
「ら、来年ですか?」
「はい。変わらずメリィくんがその方を恋い慕っていて、その方に恋人がいなかった時……思いきって告白してみませんか?」
「……」
「無理にとは言いません。だけど、せっかくステキな想いを抱いているのに伝えないのは勿体ないです。ね?」
時々大人びた考えをする後輩に吃驚させられます。
「……そう、ですね」
だけど、とても励みになります。
「やってみましょうか……!」
こうして一年後、わたしは勇気を出して彼女に想いを伝えることにしました。
頬を赤くして声にならない声を上げる同級生の後輩。
その目がとても輝くので、恥ずかしくてなってしまいます。
「とてもステキです!」
自分の事のように喜んでいるフジヒメさん。
「どんな方なんですか?」
「そうですね……」
事の始まりは一ヶ月前になります。
ちょうど入学式の日でした。
廊下ですれ違った一人の方に一目惚れしたんです。
しかし、わたしは遠くから彼女の背中を見つめる事しかできません。
まあ……その様子をフジヒメさんに見られてしまって、今に至るんですけど……。
初めて心の内を明かしました。
フジヒメは聞いてくれました。
それどころか、「ステキです」と前向きに捉えてくれています。
「とても可愛らしい方です。後ろ姿がとてもステキで……」
ああああ、とても恥ずかしいです。
顔が上げられないわたしにフジヒメさんは言います。
「大丈夫です、メリィくんなら」
「あ、あの……べ、別にわたしは今すぐその方とお付き合いがしたいとか、そういうわけじゃないんです……」
「そうなんですか?」
「はい……それに、今は遠くから眺めているのがいいんです……」
どうせ、わたしなんか相手にしてもらえない。
人前に出るのですら緊張してしまうのに、好きな人の前に出て告白だなんて……。
それにわたしは妖怪で、彼女は人間です。
こんな恐ろしい妖怪を誰が好きになってくれるんでしょうか……。
ああ、自分で思ってしまったことがあまりにも悲しすぎて涙が出そうです。
「……やっぱり、大丈夫ですよ」
下を向くわたしの視界にフジヒメさんが映ります。
優しい笑顔をしています。
「メリィくんが好きと思っていることが大事なんです。私も、今すぐ告白だ、なんて思っていませんよ? メリィくんのペースでいいんです」
「フジヒメさん……」
「あ、でも、ずっと想いを隠しておくのは勿体ないので期限をつけましょう」
「へ!?」
「来年」
「ら、来年ですか?」
「はい。変わらずメリィくんがその方を恋い慕っていて、その方に恋人がいなかった時……思いきって告白してみませんか?」
「……」
「無理にとは言いません。だけど、せっかくステキな想いを抱いているのに伝えないのは勿体ないです。ね?」
時々大人びた考えをする後輩に吃驚させられます。
「……そう、ですね」
だけど、とても励みになります。
「やってみましょうか……!」
こうして一年後、わたしは勇気を出して彼女に想いを伝えることにしました。