3章
名前変更
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休日が終わり、学校に行く準備をしていると必ずやって来る人たちがいる。
火神「おーい、名前!準備できたか?」
『一応できたよ』
私の通う高校と誠凛が近いので、テツくんと大我と一緒に登校している。
たまに誠凛バスケ部メンバーと登校もする。
黒子「今日はバスケ部に来ますか?」
『お邪魔しようかな』
火神「カントクが喜ぶぜ」
黒子「2号も喜びますよ」
わんっ
テツくんのエナメルバッグから2号が顔を出して元気良く返事をした。
『2号!』
学校に着くまで抱きしめていよう。
2号が甘えるように頬ずりをする。
黒子「2号が名前さんの通う高校に迷っていなかったら、ボクたちと出会ってませんでしたね」
火神「そうだな」
『うん』
学校の中庭の花壇に水をかけていると犬の鳴き声がした。
元気な鳴き声ではなくどこか寂しそうな鳴き声だった。
『どうしたの?』
くぅん…
その犬を抱きかかえた。
よく見れば服を着ていた。
『せいりん…?』
確かこの近くにそれと同じ名前の高校があった。
そこで飼われているのかな。
『大丈夫だよ。一緒に行こうね』
わんっ
安心したのか、元気良く鳴いて頬ずりをしてきた。
向かったのは誠凛高校。
二年前にできたばかりの新設校で綺麗だった。
『どこに行けばいいのかな』
わんっ
「2号!」
この子は2号って名前なんだ。
そう言って走ってきたのは、綺麗な水色の髪と目をした男の子。
『あ、うちの高校に迷い込んできたんです』
「そうだったんですか。ありがとうございます」
『誠凛が飼ってる犬なんですか?』
「バスケ部で飼ってるんです」
言われてみれば番号もあるしユニフォームみたいな格好だ。
『そっか、君もバスケ部の一員なんだね!』
わんっ
「出会ったばかりなのに懐いてますね」
『小さいころから動物と触れ合ってましたから』
「テツヤ2号って言います。これからも仲良くしてくれると嬉しいです」
2号…
あ、目がそっくり。
だから2号なんだ。
『あなたがテツヤくんですか?2号と目がそっくりなので』
黒子「はい。ボクは黒子テツヤです」
『あ、私は、苗字名前です』
テツヤくんは部活で忙しそうだから、自己紹介をして帰ろうと思っていた。
2号を渡せば、寂しそうな目で見てきた。
黒子「帰るんですか?」
『お邪魔かなっと思いまして』
そっくりな目が私をじっと見つめる。
まるで、帰るなと訴えているように見ている。
黒子「これも、何かの縁だと思います」
『え?』
これが、テツくんとの出会い。
あれからリコちゃんがやって来て半ば強制でバスケ部にお邪魔することになった。
そこで2号とたくさん遊んだ。
リコ「ええっ!?名前ちゃんって先輩だったの!?」
『そうだよ。でも、敬語とか使わなくていいからね』
二年のみんなからは同級生と思われてたみたい。
私が高二のときに出会った大我は最初から敬語なんて使ってなかったな。
そして、出会った記念に料理を振舞えば、合宿の料理係として駆り出されることになったり。
誠凛のみんなにはお世話になっている。
会えてよかったと思っている。
『じゃあ、部活で会おうね!』
二人と一匹と別れる。
毎日がこうして楽しく過ごせればいいなと思う。
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