序章
名前変更
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17歳の誕生日に知らされた事実。
「名前が17歳の誕生日を迎えたら教えるつもりだったの––––」
お母さんから告げられた言葉に驚きを隠せないでいた。
『これは?』
「先祖が遺した書物よ。お母さんには解読できなかったけど、名前は先祖の血を濃く受け継いでるからきっと読めるわ」
渡されたのは歴史の教科書でよく見る史料そのものだった。
「先祖が遺したものはまだあるの。蔵に厳重に保管されてる〝六つの箱〟を開けて欲しいの」
お母さんに案内されて蔵に入ると、箱が置かれている場所だけ空気が違った。
よく見れば札があちこちに貼られていた。
『どうして六つなの?』
「私のおばあちゃんから聞いた話。その箱の中には守護神の一部が六つ分、一つ一つに入ってるの。選ばれた者が自分の前に現れた時に力が発動されるみたい」
『その選ばれた者が六人いるってことね』
「守護神って言っても、神様じゃなのよねぇ」
お母さんから言われることに驚くけど、その守護神は代々苗字家に仕えてたって聞くと納得できる。
先祖は由緒ある陰陽師。
その家系に生まれたからには受け入れなければいけない。
今まで能力がなくても、17歳になると急に能力が発生するらしい。
お母さんは17歳になっても何もなくて、箱を開けられなかったことに後悔してるみたい。
「名前にこれを渡さないと」
『……やた、がらす…?』
「神様の遣いと言われてるこの子が選ばれた六人を探してくれるのよ」
作りからして式神のようだった。
本当に私には能力があるのだろうか。
『私にできるのかなぁ』
「もしかしたら、名前の身近にいるかもしれないね」
そう言って私にウィンクしてから部屋に戻った。
私も蔵から出て自室へと足を進めた。
〝六つの箱〟が光っていたことを知らずに。
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「名前が17歳の誕生日を迎えたら教えるつもりだったの––––」
お母さんから告げられた言葉に驚きを隠せないでいた。
『これは?』
「先祖が遺した書物よ。お母さんには解読できなかったけど、名前は先祖の血を濃く受け継いでるからきっと読めるわ」
渡されたのは歴史の教科書でよく見る史料そのものだった。
「先祖が遺したものはまだあるの。蔵に厳重に保管されてる〝六つの箱〟を開けて欲しいの」
お母さんに案内されて蔵に入ると、箱が置かれている場所だけ空気が違った。
よく見れば札があちこちに貼られていた。
『どうして六つなの?』
「私のおばあちゃんから聞いた話。その箱の中には守護神の一部が六つ分、一つ一つに入ってるの。選ばれた者が自分の前に現れた時に力が発動されるみたい」
『その選ばれた者が六人いるってことね』
「守護神って言っても、神様じゃなのよねぇ」
お母さんから言われることに驚くけど、その守護神は代々苗字家に仕えてたって聞くと納得できる。
先祖は由緒ある陰陽師。
その家系に生まれたからには受け入れなければいけない。
今まで能力がなくても、17歳になると急に能力が発生するらしい。
お母さんは17歳になっても何もなくて、箱を開けられなかったことに後悔してるみたい。
「名前にこれを渡さないと」
『……やた、がらす…?』
「神様の遣いと言われてるこの子が選ばれた六人を探してくれるのよ」
作りからして式神のようだった。
本当に私には能力があるのだろうか。
『私にできるのかなぁ』
「もしかしたら、名前の身近にいるかもしれないね」
そう言って私にウィンクしてから部屋に戻った。
私も蔵から出て自室へと足を進めた。
〝六つの箱〟が光っていたことを知らずに。
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