第6Q
名前変更
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お菓子を作った。
実はクッキーの粉の賞味期限がそろそろやばかったから。
意外と量が多くて一人で食べきれるか心配。
『うーん……』
?「甘い匂いがする~」
『へっ?』
わぁ、びっくり。
目の前にいるからすごく驚いた。
でも少し近いかな。
?「それ一人で食べるの~?」
『えっ…あぁ、そうですね』
?「じゃあ、オレが貰う~」
そう言って私の手からクッキーの入った袋が離れた。
彼は黙々とクッキーを口に運んでいた。
『あの…お口に合うでしょうか?』
?「うん、美味しいよ」
この量どうしたの?と聞かれたので、理由を言えば笑われてしまった。
?「あ、名前聞いてなかった」
『あぁ…苗字 名前です』
紫原「オレ、紫原敦。またお菓子作ってね~」
と言って、紫原くんの大きな手が私の頭の上に乗った。
わしゃわしゃ
『わっ』
紫原「髪ふわふわしてる~」
黒子「紫原くん、こんな所にいたんですね」
その声に聞き覚えがあって、ひょこっと顔を出せば黒子くんがいた。
『あ、黒子くんだ』
黒子「あぁ、苗字さん」
紫原「二人共知り合いだったんだ~」
黒子「はい、前に図書室で会いまして」
紫原「それより、オレに用があったんじゃないの?」
黒子「赤司くんが探してましたよ」
体育館にいますよ、と続けて言った。
紫原「じゃあ、またねぇ~」
『あ、うん』
いつの間にかクッキーはなくなっていた。
食べてくれるのは嬉しい。
また作ろうかな。
黒子「隣いいですか?」
『どうぞ』
黒子「苗字さん」
『はい』
なんだか真剣な表情でこちらを見ている。
黒子「バスケに興味はないですか?」
『どうして?』
質問に質問で返してしまった私。
黒子「実は…苗字さんがここに転校してきたときから、赤司くんからあなたのことを聞いているんです」
『赤司くん……』
なぜだろう、すごく頭が痛い。
紫原「あー黒ちんが仲良くやってる~」
ずるーい、と言って空いていた私の左隣に座った。
男子二人に挟まれて、若干密着しているのでちょっと恥ずかしい。
赤司「オレも座りたいのだが」
ばっちり目が合ってしまった。
彼は私に微笑む。
その表情はとても優しくて心地よかった。
紫原「あ、さっきのお礼にまいう棒あげる~」
違う味のまいう棒を三本も貰った。
紫原くんの手にはいろんなお菓子があった。
『………』
黒子「苗字さん?」
『あっ、ごめんね…私、これから用事があるの……』
紫原くんに礼を言って、二人には軽く頭を下げて走った。
紫原「もうちょっと話したかったな~」
赤司「そうだな…」
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