3章
名前変更
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休日にこんなことがあった。
散歩の途中、後ろからいきなり肩を掴まれた。
『…っ!?』
肩がビクッと跳ね上がった。
そして、後ろから笑い声が聞こえてきた。
?「ははっ、そんな驚くなよぃ!」
その人は、ガムを膨らませていた。
だ、誰?!
『……』
?「お前、苗字名前だろぃ?俺、丸井ブン太!シクヨロ☆」
また、ガムを膨らませた。
丸井「これから用事あったりするか?」
『い、いえ…」
丸井は名前の腕を掴んだ。
『……?』
丸井「じゃあ、付き合え!」
と言って、急に走りだした。
そして連れて来られた場所は、テニスコートだった。
『…て、テニス…コート?』
丸井「お前テニスやったことあるか?」
『小さい頃、少し…』
丸井「じゃ、やろうぜ!」
丸井とテニスをすることになった。
最初は、なかなかラリーが続かなかったが、やればやるほど名前は上手くなっていた。
丸井「休憩しようぜぃ」
気づけば2時間ぶっ続けでラリーをしていた。
『…ふぅ』
丸井「お前いい顔してたぜぃ!」
と言って、にっこり笑った。
名前も自然と笑っていた。
肩を掴まれた時はびっくりしたけど、テニスは楽しかった。
気づけば夢中になっていた。
名無しといる時みたいに楽しかったな。
私、自然と笑ってたような…
丸井くんにも幸村くんみたいに優しい笑顔があった。
*****
帰る頃には夕暮れになっていた。
二人は途中まで一緒に帰ることした。
丸井「付き合ってくれてありがとな!」
にっこり笑って言った。
『いえ…楽しかった、です』
丸井「少しは慣れたか?」
『え…?』
丸井「え、いや、蒼からお前のこと聞いてさ……それで、俺も気になってお前のことずっと見てた」
丸井は名前が男嫌いだということを知っていた。
『蒼ちゃんが…?』
ちなみに蒼はテニス部の臨時マネージャーをやっている。
ファンクラブ会長と仲が良いので、何も言われないらしい。
丸井「蒼が言ってたけど、お前が心から笑うのを見たことがねぇって。確かに俺もそう思った」
だから、と言って続ける。
丸井「さっきみたいに笑ってろよぃ!俺、お前の笑ってるところ好きだぜぃ!」
『…っ//』
名前は丸井の言動に初めての反応を示したのだった。
今日一日疲れて寝ようとしたら、携帯が鳴った。
相手は、
『あ、リョーマくん?』
他校でも交流のあった越前リョーマからだった。
《名前先輩、元気っスか?》
『うん。リョーマくんは?』
《別に普通っスよ》
色々と他愛のない話をした。
学校の話や友達の話などをした。
そして、
《名前先輩は相変わらずっスか?》
『うん…』
《まぁ、無理も無いっスよ。でも…少しは信じることも大事だと思うけどね》
『信じる…』
リョーマは名前にアドバイスをした。
それから色々と喋っている内に自然と笑みがこぼれる。
《お、なんか楽しいことでもあったみたいっスね》
『え…?』
まるで見透かしたようにそう尋ねてきた。
そして名前は丸井とテニスをしたことを話した。
《なーんだ、ちゃんと楽しんでんじゃん》
『本当に楽しかった』
《その調子っスよ。名前先輩…じゃあ、また》
話はそこで終わった。
『よし…明日も頑張ろう…!』
布団に潜り、眠りについた。
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