10章
名前変更
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今日の授業は自習が多かった。
蒼「自習多くてびっくり」
『何かあったのかな』
蒼「学校で何かあったとか?」
そんな話をしながら部活に行っていると、名前が誰かとぶつかってしまった。
『ご、ごめんなさいっ』
「……」
「ちょっと秀也ー!何黙ってんの?」
倉田「あ、いや、こいつ…」
背が高くて強面な人が名前を見るなり、もう一人に携帯を見せた。
「あ!そうだよ!その子!」
『え?』
蒼「彼女がどうかしたんですか?」
困った名前を見て、蒼が庇うように入った。
「ごめんね?ちょっとその子に用があるんだ」
蒼「え?」
倉田「我慢しろよ」
『えっ?!』
蒼「あ、ちょっと!」
名前は倉田から担がれてしまった。
倉田「霧島行くぞ」
霧島「ホントごめんな!」
*****
さっきまで暴れていたが、疲れて動かなくなった。
霧島「ごめんね」
『だ、大丈夫、です…』
本人も諦めたようで、倉田に担がれたままとある教室に来た。
そこにあるソファに降ろされた。
霧島「あ、お菓子取ってくる」
そして、倉田と二人、教室に残された。
『……』
どうしよう…
知らない男の人と二人っきりだ…
不安になり、体が小刻みに震える。
倉田「なぁ…」
ピクッと肩が動いた。
それを見た倉田は名前と距離を置いた。
倉田「克服できてねぇか…」
『え…?』
倉田「いや…なんでもねぇ」
『……』
ガラッ
霧島「おまはへー(お待たせー)」
倉田「おまっ…菓子くわえて来んなよ!」
霧島「えへへ、だって美味しそうだったんだもん」
幸せそうにお菓子を頬張っていた。
テーブルにお菓子が置かれ、その中に名前の好物である金平糖があった。
霧島「はーい、お茶だよ~。お菓子もあるから遠慮なくどうぞ♪」
『あ、ありがとうございます』
お茶を一口飲んでテーブルに置いてから、金平糖に手を伸ばした。
そして、
霧島「本題に入るけどさ…」
『はい…?』
そこにはさっきまでとは違う真剣な表情があった。
一方その頃テニスコートでは、不機嫌の蒼が暴れていた。
蒼「名前ちゃん攫ったんだよ?!」
仁王「まぁ、落ち着きんしゃい」
蒼「これが落ち着いてられるかぁー!!」
丸井から奪ったラケットでボールを打ちまくっていた。
ジャッカル「いって!」
適当に打ったボールが見事ジャッカルの頭に命中した。
柳生「落ち着いて下さい」
丸井「やめとけよぃ」
柳「放っておこう。いつかは冷める」
幸村と真田がいなくて良かったと、皆が思っているだろう。
蒼「そこ!!ちょっと付き合いなさいよ!!」
幸村「じゃあ、俺が相手をしよう」
蒼「…げっ…?」
幸村のおかげで蒼の機嫌が一気に良くなったのだった。
幸村「蒼、早くボール拾ってね」
笑顔が怖かった。
*****
霧島が言ったことに驚いてコップを落としかけた。
『名無しが……』
倉田は黙って泣きだした名前の頭に手を乗せた。
霧島「なんで名無しは何も言わなかったんだろう」
倉田「見張りがいんじゃね?」
霧島「あり得る」
知ったこと
名無しは立海に通ってる
そこで生徒会長を務めている
そして––––
霧島「早くて今週には帰ってくるよ」
会える
やっと名無しに会える
もう……
独りにしないで––––
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