9章
名前変更
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お昼はいつもの通り、屋上でR陣と弁当。
丸井「ハンバーグくれよぃ!」
『どうぞ』
名前と丸井のいつものやり取り。
蒼「わ、私のハンバーグ…」
半分を丸井にあげるので、蒼の分がなくなってしまう。
だから、代わりに他のおかずを蒼にあげようとすると横から奪われた。
幸村「苗字さんの卵焼きは俺のだよ」
蒼「いつから精市のものになった?!」
幸村「今だけど?」
蒼がそんな幸村にツッコミを入れていると、隙間から名前の弁当に向けて箸が伸びてきた。
『?』
蒼「こら!」
パシッ
仁王「いたっ」
蒼「これ以上、名前ちゃんのおかずを取らないでよ!」
名前に抱きついて続けた。
蒼「名前ちゃんが痩せてくじゃない!」
仁王「逆に蒼は食いすぎぜよ」
丸井「蒼こそ、名前のおかず取んなよな」
蒼「なにー!?」
『あ、あのっ…』
何かを言おうとしても、蒼の声に消されてしまう。
声を張って言おうとしたら、今度は真田の声に消された。
『……』
諦めて残りのおかずを食べることにした。
食べ終えたのを見た仁王はがっかりした様子だった。
*****
授業が終わって、部室に向かっていた。
白鳥「蒼さん」
蒼「杏奈?』
珍しく白鳥に呼ばれて少し警戒していた。
白鳥「苗字さんと仲がいいみたいね」
蒼「それがどうしたの?」
白鳥「どうもしないわ。でも、あの子は知らなさすぎ…」
蒼「え?」
白鳥「近々わかる話よ…蒼さんもね…」
何かを企んでいるようにニヤリと笑って、蒼の前を通った。
すれ違い様に、かわいそうな子、と言った。
蒼「また、何を……あいつは」
歩いていく白鳥の背中を睨んだ。
日直の仕事を終わらせて部室に向かおうとした途中、ある話を耳にした。
「あの女じゃ、会長は務まらねぇな」
「会長って、まだ帰って来ないの?」
「もうすぐ帰ってくるらしいぜ」
「やっぱ、会長は苗字だよな!」
上級生らしき人の話し声がした。
話の内容には、聞き捨てならないものがあった。
『あの女?会長?…え、苗字?』
聞き間違えではなかった。
彼らは確かに苗字と言っていた。
『まさか…違うよね』
気のせいだと言い聞かせて、部室に向かうため足を進めた。
「会長の妹がうちに通ってたらなぁ」
「だよな!」
「あ、私その子の写真持ってるよ」
「お、ナイス!」
そんな会話をしている時には、名前の姿はなかった。
部室に着くと今は休憩中だった。
幸村「お疲れ様」
蒼「遅かったね」
『うん、ちょっと長引いちゃってね』
休憩にしては、全員幸村の元に集まっていた。
幸村「苗字さんも来たことだし、本題に入ろうか。夏に合同合宿をすることになったよ」
蒼「どこと合同なの?」
幸村「青学と氷帝だよ。今回は四天宝寺は参加してないみたいだけど」
『……』
青学、氷帝と聞いてドキッとした。
幸村「また、近くなったら詳細を伝えるよ」
今日は早く終わることになった。
丸井「名前!これからどっか行かねぇ?」
『?…いいよ』
蒼「私も行く!」
仁王「俺も」
四人で丸井行きつけのお店に向かった。
柳「精市は行かなくて良かったのか?」
幸村「ん?」
柳「…いや、なんでもない」
さっさと着替えて帰っていった。
幸村「俺だって行きたかったよ」
聞きたいこともあったしね––––
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