名前を教えてね!
7章
名前変更
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香川県のとある山中に、四国で現れる妖怪である七人同行がいた。
「話はきいたな…我らはついに–––この四国を出る。"都"へ入りこめたのだ。隠神刑部狸の手招きが………やはり奴は天下を取る器なり–––––」
ぬら「死ぬ前に言えや。四国からの妖怪が、なぜワシをおそうんじゃ」
ムチはフッ、と笑い、消えていった。
ゆら「おじいちゃん!!」
息を切らしてやって来た。
ぬら「おお!!おじょーさん、上ってきたのかい?」
ゆら「だ…大丈夫、おじいちゃん…私が来たからには…………あれ?あの男は…」
ぬら「おお?あ–––…いや別に…何もないよ。うむ、奴は去っていったよ」
言った途端に大きな音を立てて所々が崩れ落ちた。
ゆら「ありえへん!!何もなかったとは思えん!!」
ぬら「いやいや、待て待て」
慌てて何もなかったことをゆらに説明する。
それを聞いたゆらは自分の弱さを悔いるが、
ぬら「いやいや、助かったよ。お嬢ちゃんがいなきゃ–––ワシャ死んどった」
ゆら「ホンマか!?」
ぬらりひょんの手を握って問い詰めた。
ゆら「よかった。おじいちゃんみたいなええ人を……妖怪から守れて」
満面の笑みでそう言った。
ぬら「アンタこそ、いい陰陽師になるぞい」
そう言うと、元気が出た様子のゆらだった。
ゆらがぬらりひょんの方へ振り向いた時には、ぬらりひょんの姿は無かった。
納豆「総大将!!ご…ご無事でしたか~~~」
名前「まあ、さすがだな」
納豆小僧を肩に乗せて、買い物袋を持って立っていた。
納豆「とにかく…早く帰りましょ」
ぬら「ワシャ、帰らんぞ。しばらく戻らんから、そう伝えとけ」
名前「あ、そう。気ぃつけてな」
納豆「え?名前さん、止めないんですか!?」
あっさり応えた名前に驚いた納豆小僧に、
名前「納豆、付いて行ってやれよ」
ぬら「なんじゃ、お前は来んのか?」
納豆小僧を肩から下ろしながら応えた。
名前「今は"こっち"が心配かな」
胸騒ぎがする、と付け足した。
ぬら「なら、そっちは頼んだぞ」
*****
同じ頃、部活を終えたリクオたちが仲良く帰っていた時に出会う。
?「いや–––聞く必要はなかったか––––こんなに似てるのだから、ボクと君は」
リクオの後ろを何か探すように見た。
?「ここには、いないね…」
リクオ「え……」
去ろうとするところを止めようとしたら、もう一人がカナの頬をペロリと舐めた。
カナ「ひぃ!?な…何~~!?」
リクオ「カナちゃん!?」
カナは怖くなってリクオにすがりつく。
?「あいさつじゃ」
後ろでリクオの帰りを見守っていた首無たちは驚くものを目撃した。
それは、カナも同じくリクオの腕の隙間から見たことで見えてしまっていた。
?「着いたね…七人同行。いや……八十八鬼夜行の幹部たち」
四国八十八鬼夜行の長、隠神刑部 玉章は続けて言う、
玉章「やれるよ…ボクらはこの地を奪う。昇ってゆくのは………ボクらだよ」
待っていて…名前くん––––
にやりと怪しげな笑みを浮かべて空を見上げた。
風が二人の髪を不気味に撫でる。
名前の一つに束ねた長い髪がゆらりと揺れた。
名前「風の感じが変わった…」
『うん…』
招かれざるモノがやってきた。
名前は手を前に出して、ぐっと拳を握り締めた。
名前「かかって来な…」
それに答えるようにまた、風が吹いた。
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