名前を教えてね!
5章
名前変更
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
新幹線からローカル線に乗り換えて、バスに乗って捩眼山へ。
清継が以前からコンタクトを取っていたという妖怪先生との待ち合せ場所である"梅若丸のほこら"を探して1時間が経った。
「なんだよ~~~~ず~~~っと山じゃんか!!」
登っても山が続いた。
清継は女子からのブーイングを浴びていた。
『ずっと山だね…』
名前「そうだな」
途中にゆらが何かに気づいた。
ゆら「なんやろ…あれ…」
指差す方向に小さな祠が見えた。
名前「梅若丸…」
リクオ「え?あ、本当だ!」
名前の言葉にリクオが反応した。
ゆらが祠に近づくと本当に梅若丸と書かれていた。
全員が梅若丸の祠に辿り着くと、草むらから男の人が現れた。
?「意外と早く見つけたな…さすが、清十字怪奇探偵団!!」
清継「ああ!!あなたは!!作家にして、妖怪研究家の…化原先生!!」
化原先生の姿を見た空良は怪訝そうに見つめていた。
ゆらが梅若丸について質問すると、女子がいることに感激していた。
化原「うむ…そいつは…この山の妖怪伝説の………主人公だよ」
梅若丸…千年程前にこの山に迷い込んだやんごとなき家の少年の名…
生き別れた母を探しに東へと旅をする途中、この山に住まう妖怪におそわれた
この地にあった一本杉の前で命を落とす
だが、母を救えぬ無念の心がこの山の霊障にあてられたか、哀しい存在へと姿を変えた
梅若丸は"鬼"となり、この山に迷い込む者どもをおそうようになった
名前「……」
『…名前?』
名前は化原先生を黙って見つめる名前が気になっていた。
一行は化原先生に連れられて山奥へ進んでいた。
楽しそうに話かける氷麗に対して、
リクオ「つらら、ここ…少し危ないかも知れない」
と、リクオにしては珍しい言葉だった。
名前「霧が深くなってる」
辺りは霧深くなって、今にも妖怪が出てきそうな雰囲気だった。
『ね、ねぇ、名前?』
名前は名前の頭に手を乗せて、
名前「ちょっと、行く所がある」
『?…うん、気をつけてね』
分身を出して、本体は霧の中に消えていった。
山に迷い込んだ………旅人をおそう妖怪…名を"牛鬼"という
朱雀「…牛鬼–––」
夜が近づきかけた空を見上げて呟く。
名前「朱雀…」
朱雀「はい」
名前「行く所があるから、名前たちを頼む」
それを言うと名前はまた、霧の中に消えた。
今度は、妖怪の姿で。
*****
捩眼山頂上のとある屋敷。
牛頭丸「牛鬼様、山に獲物が入りましたよ。その中に苗字もいるようで」
それを聞いた牛鬼は何かを教えていた。
奴良組本家にも不穏な空気が漂ってきた。
カラス「な、なんじゃとぉおお!?今…捩眼山に向かっておるじゃとおお!?」
青田坊からの電話に鴉天狗は驚愕した。
雲行きが怪しくなってきた。
今にも雨が降ってきそうだった。
名前「……」
急ぎ足で牛鬼の屋敷に向かった。
屋敷は暗かったが、
牛鬼「お一人ですか」
背後にろうそくを持った牛鬼が立っていた。
名前「牛頭と馬頭がいないけど」
牛鬼「二人なら今頃…」
名前「…なるほどな」
牛鬼の言いたいことが分かり、名前は屋敷を出ていった。
牛鬼「くれぐれもご注意を…」
その声は名前には届かなかった。
.