1話
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初めまして、葉月 愛です。
私は現在猛ダッシュをかましております。
『まずいまずい!遅刻する!!』
朝起きたら時間ギリギリな上に寝癖で頭爆発してるとか有り得ない。
別に中学生だから結局は卒業出来るけど。
うちの学校、中高一貫校だし。
だからといって遅刻は私の中で許せないので走っています。
『何で今日に限って目覚まし鳴らないのよぉぉ!!』
枕元にあった目覚ましは沈黙したままだったので、腹が立ってぶん投げましたとも。
そしたら母にめちゃくそ怒られた。
『怒るくらいなら起こしてくれたって良かったのにぃぃ!!』
叫びながら走る事、十分。
息を乱したまま私は校門をくぐり抜けて教室に滑り込んだ。
もちろん心臓が痛いほどバックンバックン言ってますよ。
『ゼェゼェ………ま、間に合った…!』
「珍しいな、こんな遅いなんて。」
死にかけている私に声を掛けたのは、クラスメイトの我妻善逸君。
女の子大好き&女の子に優しいらしい彼は面白い形をした眉毛を下げている………?
『……へ………?』
あれー?
我妻君って金髪だっけー?
染めたにしても眉毛まで金髪にする??
『あ、がつま……君……?』
「そうだよ?」
『なに……?その頭………てか……ぶふっ!』
「は!?なに人の顔見て笑ってんだよ!」
『あっはっはっ!た、たん…タンポポ……!!』
それはもう大爆笑。
1度、タンポポを思い浮かべたら我妻君がタンポポにしか見えなくなった。
『あははは!……ゲホッ……』
「おまっ……失礼すぎんだろ!?」
『いや……だって………タンポポ………うちのクラスに……タンポポ咲いてる………!!』
「これには深ーい理由があんの!!」
『もしかして……タンポポ食べたの!?』
「違ぇよ!!」
目に涙を浮かべて笑い続ける私にタンポポ……もとい我妻君は青筋を浮かべている。
『ごめ………ごめんって……』
「せめて笑いが治まってから謝ってくんない?」
『……ふーっ……うん、落ち着いた。』
改めて謝れば、ブスッとした顔で許してくれた。
心の広いクラスメイトで良かった。
朝のHRも終わり、授業の準備をしてれば肩を叩かれた。
『んー?』
「愛おはよう!」
『炭治郎、おはよー。』
竈門炭治郎、家は竈門ベーカリーというパン屋さんでとても美味しいパンを作ってる。
炭治郎は6人きょうだいの長男で、私も長女という事で話が合い仲良くなったのだ。
「寝坊するなんて、どうしたんだ?」
「炭治郎、どうせ夜更したんだって。」
『目覚ましが仕事しなかったの!我妻君、まださっきの事根に持ってるの!?』
“そんなんだからモテないんだよ!”
口が滑るとは正にこの事か。
私はパフっと口を手で覆ったが既に遅し。
しっかりと我妻君の耳には届いていた。
耳良いもんね……。
「お前は俺に喧嘩売ってんのかぁぁぁ!?」
『やめ………酔う………』
「善逸!やめないか!」
「炭治郎!コイツ俺の気にしてる事を!!」
「だからって女の子にそんな事するな!」
私の肩から手を離した我妻君は、有り得ないといった表情で炭治郎を見た。
「コイツが女の子?いやいや、女の子っていうのは禰豆子ちゃんみたいな可愛い子を言うんであって。」
『我妻君こそ喧嘩売ってるの?』
ヒクリと引き攣る口元を隠しもせず目の前の蒲公英を冷めた目で見る。
確かに私は周りの女の子みたいにお洒落したりしない。
顔だって何処にだっているような平凡な顔立ち。
炭治郎の妹の禰豆子ちゃんや3代美女と呼ばれてる胡蝶先輩達とカナヲちゃん、隣のクラスの梅ちゃんはそりゃあ可愛いよ。
『(だからって女の子じゃないみたいに言わなくても……。)』
いや、別に我妻君に女の子扱いされたいわけじゃないんだけど。
「愛は充分、可愛いと思う!」
『炭治郎………ありがと。』
炭治郎みたいに言ってくれる人がいるから良いか。
照れ笑いを零す私に爽やかな笑顔を返してくれる炭治郎。
無意識的に毒を吐く事があるけど(我妻君に対して)、普段は周りを癒やしてくれる貴重な友人だ。
機嫌の治った私はその後の授業を気分良く受ける事が出来たのだった。
放課後ー
私達のクラスに禰豆子ちゃんが来た。
我妻君はデレデレと鼻の下を伸ばして近寄る。
「禰豆子ちゃぁぁぁん!」
「善逸!!」
それを炭治郎が阻止する。
いつもの光景に誰も何も言わない。
「ところで、どうしたんだ?禰豆子」
「今日はお兄ちゃんじゃなくて……」
禰豆子ちゃんが此方を見る。
多分、我妻君の後ろにいる私を見たんだろうけど我妻君は自分に用があるのだと勘違いをした。
「え!?俺?俺に用があるの!?」
『そんなわけないでしょ………禰豆子ちゃん、お待たせ。』
「愛ちゃん!」
「は!?お前何で禰豆子ちゃんと仲良いわけ!?」
『うちの弟妹と遊んでくれたり炭治郎の家に行ったりするし、ね?炭治郎。』
「あぁ、今日もか?」
「うん!瑠璃ちゃんと壹岐君と約束してるの。」
瑠璃(るり)と壹岐(いつき)は私の弟妹の名前。
まだ小学2年生と3年生で可愛い。
禰豆子ちゃんの口から男の子の名前が出たって我妻君は叫ぶ。
「いぃぃやぁぁあ!誰よ!誰の名前なの!?男だよね!?壹岐って明らか男の名前じゃない!?」
『ちょっ………近くで叫ばないでよ、壹岐は私の弟の名前だよ。』
「へ?」
『炭治郎の弟君……茂君と花子ちゃんとも仲良しなの。』
「へぇー。お前って長女だったん?」
『そうだよ、あれ?話してなかった?』
そう聞けば我妻君は首を横に振る。
あー、その時は我妻君いなかったか、と1人納得してしまった。
『じゃあ炭治郎、禰豆子ちゃん借りるね。』
「暗くなる前に帰ってこいよ。」
「はぁーい!」
『禰豆子ちゃん、途中で買い物していこうか。何かお菓子作ってあげる。』
「本当に!?やった!愛ちゃんの作るお菓子好きなの!」
『嬉しい事言ってくれるねぇ………我妻君、またね!』
「え、あ……うん。」
呆けてる我妻君に首を傾げながらも私は禰豆子ちゃんと帰った。
私は現在猛ダッシュをかましております。
『まずいまずい!遅刻する!!』
朝起きたら時間ギリギリな上に寝癖で頭爆発してるとか有り得ない。
別に中学生だから結局は卒業出来るけど。
うちの学校、中高一貫校だし。
だからといって遅刻は私の中で許せないので走っています。
『何で今日に限って目覚まし鳴らないのよぉぉ!!』
枕元にあった目覚ましは沈黙したままだったので、腹が立ってぶん投げましたとも。
そしたら母にめちゃくそ怒られた。
『怒るくらいなら起こしてくれたって良かったのにぃぃ!!』
叫びながら走る事、十分。
息を乱したまま私は校門をくぐり抜けて教室に滑り込んだ。
もちろん心臓が痛いほどバックンバックン言ってますよ。
『ゼェゼェ………ま、間に合った…!』
「珍しいな、こんな遅いなんて。」
死にかけている私に声を掛けたのは、クラスメイトの我妻善逸君。
女の子大好き&女の子に優しいらしい彼は面白い形をした眉毛を下げている………?
『……へ………?』
あれー?
我妻君って金髪だっけー?
染めたにしても眉毛まで金髪にする??
『あ、がつま……君……?』
「そうだよ?」
『なに……?その頭………てか……ぶふっ!』
「は!?なに人の顔見て笑ってんだよ!」
『あっはっはっ!た、たん…タンポポ……!!』
それはもう大爆笑。
1度、タンポポを思い浮かべたら我妻君がタンポポにしか見えなくなった。
『あははは!……ゲホッ……』
「おまっ……失礼すぎんだろ!?」
『いや……だって………タンポポ………うちのクラスに……タンポポ咲いてる………!!』
「これには深ーい理由があんの!!」
『もしかして……タンポポ食べたの!?』
「違ぇよ!!」
目に涙を浮かべて笑い続ける私にタンポポ……もとい我妻君は青筋を浮かべている。
『ごめ………ごめんって……』
「せめて笑いが治まってから謝ってくんない?」
『……ふーっ……うん、落ち着いた。』
改めて謝れば、ブスッとした顔で許してくれた。
心の広いクラスメイトで良かった。
朝のHRも終わり、授業の準備をしてれば肩を叩かれた。
『んー?』
「愛おはよう!」
『炭治郎、おはよー。』
竈門炭治郎、家は竈門ベーカリーというパン屋さんでとても美味しいパンを作ってる。
炭治郎は6人きょうだいの長男で、私も長女という事で話が合い仲良くなったのだ。
「寝坊するなんて、どうしたんだ?」
「炭治郎、どうせ夜更したんだって。」
『目覚ましが仕事しなかったの!我妻君、まださっきの事根に持ってるの!?』
“そんなんだからモテないんだよ!”
口が滑るとは正にこの事か。
私はパフっと口を手で覆ったが既に遅し。
しっかりと我妻君の耳には届いていた。
耳良いもんね……。
「お前は俺に喧嘩売ってんのかぁぁぁ!?」
『やめ………酔う………』
「善逸!やめないか!」
「炭治郎!コイツ俺の気にしてる事を!!」
「だからって女の子にそんな事するな!」
私の肩から手を離した我妻君は、有り得ないといった表情で炭治郎を見た。
「コイツが女の子?いやいや、女の子っていうのは禰豆子ちゃんみたいな可愛い子を言うんであって。」
『我妻君こそ喧嘩売ってるの?』
ヒクリと引き攣る口元を隠しもせず目の前の蒲公英を冷めた目で見る。
確かに私は周りの女の子みたいにお洒落したりしない。
顔だって何処にだっているような平凡な顔立ち。
炭治郎の妹の禰豆子ちゃんや3代美女と呼ばれてる胡蝶先輩達とカナヲちゃん、隣のクラスの梅ちゃんはそりゃあ可愛いよ。
『(だからって女の子じゃないみたいに言わなくても……。)』
いや、別に我妻君に女の子扱いされたいわけじゃないんだけど。
「愛は充分、可愛いと思う!」
『炭治郎………ありがと。』
炭治郎みたいに言ってくれる人がいるから良いか。
照れ笑いを零す私に爽やかな笑顔を返してくれる炭治郎。
無意識的に毒を吐く事があるけど(我妻君に対して)、普段は周りを癒やしてくれる貴重な友人だ。
機嫌の治った私はその後の授業を気分良く受ける事が出来たのだった。
放課後ー
私達のクラスに禰豆子ちゃんが来た。
我妻君はデレデレと鼻の下を伸ばして近寄る。
「禰豆子ちゃぁぁぁん!」
「善逸!!」
それを炭治郎が阻止する。
いつもの光景に誰も何も言わない。
「ところで、どうしたんだ?禰豆子」
「今日はお兄ちゃんじゃなくて……」
禰豆子ちゃんが此方を見る。
多分、我妻君の後ろにいる私を見たんだろうけど我妻君は自分に用があるのだと勘違いをした。
「え!?俺?俺に用があるの!?」
『そんなわけないでしょ………禰豆子ちゃん、お待たせ。』
「愛ちゃん!」
「は!?お前何で禰豆子ちゃんと仲良いわけ!?」
『うちの弟妹と遊んでくれたり炭治郎の家に行ったりするし、ね?炭治郎。』
「あぁ、今日もか?」
「うん!瑠璃ちゃんと壹岐君と約束してるの。」
瑠璃(るり)と壹岐(いつき)は私の弟妹の名前。
まだ小学2年生と3年生で可愛い。
禰豆子ちゃんの口から男の子の名前が出たって我妻君は叫ぶ。
「いぃぃやぁぁあ!誰よ!誰の名前なの!?男だよね!?壹岐って明らか男の名前じゃない!?」
『ちょっ………近くで叫ばないでよ、壹岐は私の弟の名前だよ。』
「へ?」
『炭治郎の弟君……茂君と花子ちゃんとも仲良しなの。』
「へぇー。お前って長女だったん?」
『そうだよ、あれ?話してなかった?』
そう聞けば我妻君は首を横に振る。
あー、その時は我妻君いなかったか、と1人納得してしまった。
『じゃあ炭治郎、禰豆子ちゃん借りるね。』
「暗くなる前に帰ってこいよ。」
「はぁーい!」
『禰豆子ちゃん、途中で買い物していこうか。何かお菓子作ってあげる。』
「本当に!?やった!愛ちゃんの作るお菓子好きなの!」
『嬉しい事言ってくれるねぇ………我妻君、またね!』
「え、あ……うん。」
呆けてる我妻君に首を傾げながらも私は禰豆子ちゃんと帰った。
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