帰省
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ー長野
「浩輔!大ニュース!!」
「何だよ…」
「あ、栄純達もいたの?」
「いちゃ悪いのか?」
「ううん!伝える手間が省けた!」
頬を紅潮させた志穂。
若菜が聞く。
「それでどうしたの?」
「明日ね、お姉ちゃんが帰ってくるって!」
「!?」
「マジで!」
「奏姉に会えんの!?」
「…カズ兄と何かあったのか?」
眉間に皺を寄せて浩輔は志穂に問う。
カズ兄と知らない名前を出された栄純達はキョトンとしていた。
「分からないけど、お父さんが言ってたの。夏休みだから帰ってくるって。」
「…何もないなら良いんだけど…」
「浩輔…」
浩輔は一也を本当の兄の様に慕っていただけに、姉である奏と拗れてしまうのは意地でも避けたい。
あわよくば、将来的に本当の兄になってもらいたいのだ。
浩輔のそんな想いを志穂は気付いていた。
「大丈夫だよ。お姉ちゃんとカズ兄なら。」
「ん。ありがとな志穂。」
「なあ、そのカズ兄って?」
「カズ兄はね、お姉ちゃんの彼氏だよ。格好良くて私達にも優しいの。」
「あれ?昔は姉さんの方が格好良かったんじゃ?」
「お姉ちゃんは今でも格好良いの!」
この場に奏がいたなら、きっと苦笑をしていただろう。
「俺が捕手なのもカズ兄の影響。」
「じゃあ、その人かなり上手なんだね。」
「栄純の投げる球は正直取りづらいけど、カズ兄なら余裕だと思うよ。」
「奏姉の彼氏かー!見てみたいな。」
明日になれば帰ってくる。
その時に一也とどうなったのか知る事が出来る。
そう思って浩輔と志穂は栄純達と盛り上がった。
ーーーーーー
ーーーー
ーー
「お待たせ、さあ行こうか。」
『じゃあ、一也行ってきます。』
「おう。佐伯さん、奏の事宜しくお願いします。」
「分かってるよ、一也君も部活頑張って。そうだ…これを鉄心に渡しといてくれるかい?」
「良いですけど…」
差し出されたのは無地の封筒に包まれた手紙。
裏表どちらも何も書いていない。
「これ、名前すら書いてないですけど…」
「大丈夫だよ。一也君がきちんと私からだと伝えてくれれば、ね。」
それはまるで“忘れるなよ?”と言っていた。
幸人の車を見送りながら一也は、先程の幸人はどことなく亮介に似てる気がしてならなかった。
ーーーーーー
ーーーー
ーー
道路も混むことはなく、スムーズに長野まで着いた。
事前に幸人が奏の両親に連絡したからなのか、出迎えてくれた。
『父さん、母さん久しぶり。』
「久しぶりね。」
「佐伯さん、ありがとうございます。」
「いえ、私自身こちらに用事があったので…帰りも送らせて頂きます。」
「すごく助かります。」
幸人と話が終わり恭介は奏の方へ向いた。
「学校はどう?」
『楽しいよ。友達も出来たし…』
「アニマルさんから聞いたよ。息子の優君の事。」
『…うん。引退までに復帰出来れば良いんだけどね。』
「…ほら、荷物置いてきなさい。」
『そういえば、浩輔達は?』
「栄純君のお家にいるよ。」
『私も挨拶がてら行ってくるね。』
奏はそう言って、荷物を家の中へ入れてまた出掛けた。
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「浩輔!大ニュース!!」
「何だよ…」
「あ、栄純達もいたの?」
「いちゃ悪いのか?」
「ううん!伝える手間が省けた!」
頬を紅潮させた志穂。
若菜が聞く。
「それでどうしたの?」
「明日ね、お姉ちゃんが帰ってくるって!」
「!?」
「マジで!」
「奏姉に会えんの!?」
「…カズ兄と何かあったのか?」
眉間に皺を寄せて浩輔は志穂に問う。
カズ兄と知らない名前を出された栄純達はキョトンとしていた。
「分からないけど、お父さんが言ってたの。夏休みだから帰ってくるって。」
「…何もないなら良いんだけど…」
「浩輔…」
浩輔は一也を本当の兄の様に慕っていただけに、姉である奏と拗れてしまうのは意地でも避けたい。
あわよくば、将来的に本当の兄になってもらいたいのだ。
浩輔のそんな想いを志穂は気付いていた。
「大丈夫だよ。お姉ちゃんとカズ兄なら。」
「ん。ありがとな志穂。」
「なあ、そのカズ兄って?」
「カズ兄はね、お姉ちゃんの彼氏だよ。格好良くて私達にも優しいの。」
「あれ?昔は姉さんの方が格好良かったんじゃ?」
「お姉ちゃんは今でも格好良いの!」
この場に奏がいたなら、きっと苦笑をしていただろう。
「俺が捕手なのもカズ兄の影響。」
「じゃあ、その人かなり上手なんだね。」
「栄純の投げる球は正直取りづらいけど、カズ兄なら余裕だと思うよ。」
「奏姉の彼氏かー!見てみたいな。」
明日になれば帰ってくる。
その時に一也とどうなったのか知る事が出来る。
そう思って浩輔と志穂は栄純達と盛り上がった。
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「お待たせ、さあ行こうか。」
『じゃあ、一也行ってきます。』
「おう。佐伯さん、奏の事宜しくお願いします。」
「分かってるよ、一也君も部活頑張って。そうだ…これを鉄心に渡しといてくれるかい?」
「良いですけど…」
差し出されたのは無地の封筒に包まれた手紙。
裏表どちらも何も書いていない。
「これ、名前すら書いてないですけど…」
「大丈夫だよ。一也君がきちんと私からだと伝えてくれれば、ね。」
それはまるで“忘れるなよ?”と言っていた。
幸人の車を見送りながら一也は、先程の幸人はどことなく亮介に似てる気がしてならなかった。
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道路も混むことはなく、スムーズに長野まで着いた。
事前に幸人が奏の両親に連絡したからなのか、出迎えてくれた。
『父さん、母さん久しぶり。』
「久しぶりね。」
「佐伯さん、ありがとうございます。」
「いえ、私自身こちらに用事があったので…帰りも送らせて頂きます。」
「すごく助かります。」
幸人と話が終わり恭介は奏の方へ向いた。
「学校はどう?」
『楽しいよ。友達も出来たし…』
「アニマルさんから聞いたよ。息子の優君の事。」
『…うん。引退までに復帰出来れば良いんだけどね。』
「…ほら、荷物置いてきなさい。」
『そういえば、浩輔達は?』
「栄純君のお家にいるよ。」
『私も挨拶がてら行ってくるね。』
奏はそう言って、荷物を家の中へ入れてまた出掛けた。
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