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放課後ー
「奏は今日練習見にくるの?」
『ううん、仕事で両親いないから夕飯作らなきゃ。』
「マジか。弟妹待ってるもんね。」
『うん、今度試合あったら観に行くよ。』
「オッケー!決まったら教えるね。」
『ありがと。じゃあまた明日。』
悠里に手を振り鞄を持って教室を出る。
夕飯のメニューを考えながら歩いてると昇降口で知らない女子に呼び止められた。
「ちょっと付き合ってくれる?」
『……。』
連れて来られたのは体育館裏。
相手の女子は4人。
溜め息を零しそうなのを堪えて、いつもの無表情を突き通した。
「アンタさ、莉愛がいるのに御幸君と近過ぎじゃない?」
「莉愛は御幸君の彼女なんだから、ただの幼なじみは遠慮するべきだと思うんだけどー。」
『…だから?』
「莉愛の目の前で家に誘うとか有り得ないって言ってんの!」
「莉愛が可哀想!」
あまりの馬鹿さ加減に堪えていた溜め息が出た。
『…さっきから城崎さんが、城崎さんはとか言ってるけど当の本人はどうしたの?一也の彼女だって言うなら本人が言いにくれば良い事でしょ。本人が来ないで取り巻きが言いにくるとか何様?端から見たらコレ単なるイジメにしか見えないから。…だいたい一也から彼女出来たとも聞いてないし。』
ほぼノンブレスで言い切れば、まさか言い返されるとは思ってなかったのか女の子達はたじろいでいた。
「み、御幸君だって言い辛くて言ってないだけでしょ!」
「そうだよ!御幸君優しいから言えないんだよ!!」
『それはない。』
「何で言い切れんのよ!」
『貴女達より一也の事理解してるから。もう良いでしょ?これ以上貴女達に時間かけてらんないの。』
反論は許さないと言わんばかりの言い方で奏は踵を返し去っていった。
無表情と冷たい物言いに圧倒された彼女達は止める術を持たなかった。
ーーーーーーー
ーーーー
ーー
『ただいま。』
「お帰り、姉さん。」
『浩輔、志穂は?』
「リビングにいるよ。姉さん…何かあった?」
『…何もないよ。着替えてくるね。』
勘の鋭い弟妹に気付かれてはいけない。
真っ先に一也へと伝わるから。
『(頭の中切り替えてかなきゃ。)』
制服を脱ぎ、私服へと着替える。
ふと机の上にある写真立てにに目が止まった。
それは幼い頃、一也と2人で撮った写真。
歯を出して笑う一也に対し自分は口元を少し弛ませただけ。
『……彼女出来ても好きでいたいな……。』
一也に彼女が出来て傍から離れてしまっても辛いのは自分だけ。
この先、どんな相手に会おうとも一也以外を好きになるなんて出来ない。
我慢は慣れている。
写真立てを伏せて置き直す。
ハッと思い出し、冷蔵庫の中に何があるか見に行こうとリビングへ降りてった。
「あ、お姉ちゃん!」
『志穂、晩御飯何が良い?』
「ハンバーグ!」
「俺も!」
『じゃあ、玉葱あるから挽き肉とパン粉買ってくるね。』
「はぁい!」
家を出てスーパーへ。
『挽き肉……合い挽きの方が良いかな。』
一也も浩輔もそこそこ食べるので多めに買う事に。
それからパン粉にコンソメ・人参・ほうれん草などをカゴへ入れていく。
レジへ行き会計を済ませて自宅へと帰った。
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「奏は今日練習見にくるの?」
『ううん、仕事で両親いないから夕飯作らなきゃ。』
「マジか。弟妹待ってるもんね。」
『うん、今度試合あったら観に行くよ。』
「オッケー!決まったら教えるね。」
『ありがと。じゃあまた明日。』
悠里に手を振り鞄を持って教室を出る。
夕飯のメニューを考えながら歩いてると昇降口で知らない女子に呼び止められた。
「ちょっと付き合ってくれる?」
『……。』
連れて来られたのは体育館裏。
相手の女子は4人。
溜め息を零しそうなのを堪えて、いつもの無表情を突き通した。
「アンタさ、莉愛がいるのに御幸君と近過ぎじゃない?」
「莉愛は御幸君の彼女なんだから、ただの幼なじみは遠慮するべきだと思うんだけどー。」
『…だから?』
「莉愛の目の前で家に誘うとか有り得ないって言ってんの!」
「莉愛が可哀想!」
あまりの馬鹿さ加減に堪えていた溜め息が出た。
『…さっきから城崎さんが、城崎さんはとか言ってるけど当の本人はどうしたの?一也の彼女だって言うなら本人が言いにくれば良い事でしょ。本人が来ないで取り巻きが言いにくるとか何様?端から見たらコレ単なるイジメにしか見えないから。…だいたい一也から彼女出来たとも聞いてないし。』
ほぼノンブレスで言い切れば、まさか言い返されるとは思ってなかったのか女の子達はたじろいでいた。
「み、御幸君だって言い辛くて言ってないだけでしょ!」
「そうだよ!御幸君優しいから言えないんだよ!!」
『それはない。』
「何で言い切れんのよ!」
『貴女達より一也の事理解してるから。もう良いでしょ?これ以上貴女達に時間かけてらんないの。』
反論は許さないと言わんばかりの言い方で奏は踵を返し去っていった。
無表情と冷たい物言いに圧倒された彼女達は止める術を持たなかった。
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『ただいま。』
「お帰り、姉さん。」
『浩輔、志穂は?』
「リビングにいるよ。姉さん…何かあった?」
『…何もないよ。着替えてくるね。』
勘の鋭い弟妹に気付かれてはいけない。
真っ先に一也へと伝わるから。
『(頭の中切り替えてかなきゃ。)』
制服を脱ぎ、私服へと着替える。
ふと机の上にある写真立てにに目が止まった。
それは幼い頃、一也と2人で撮った写真。
歯を出して笑う一也に対し自分は口元を少し弛ませただけ。
『……彼女出来ても好きでいたいな……。』
一也に彼女が出来て傍から離れてしまっても辛いのは自分だけ。
この先、どんな相手に会おうとも一也以外を好きになるなんて出来ない。
我慢は慣れている。
写真立てを伏せて置き直す。
ハッと思い出し、冷蔵庫の中に何があるか見に行こうとリビングへ降りてった。
「あ、お姉ちゃん!」
『志穂、晩御飯何が良い?』
「ハンバーグ!」
「俺も!」
『じゃあ、玉葱あるから挽き肉とパン粉買ってくるね。』
「はぁい!」
家を出てスーパーへ。
『挽き肉……合い挽きの方が良いかな。』
一也も浩輔もそこそこ食べるので多めに買う事に。
それからパン粉にコンソメ・人参・ほうれん草などをカゴへ入れていく。
レジへ行き会計を済ませて自宅へと帰った。
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