二千年後の君へ
namechange
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「!……で、どうだった?」
ユキの手を握り返しながらエレンに問う。
「そりゃあ喜ばれはしない…」
「…そりゃそうだよ…」
「なっ、なんだよアルミン!お前もやめろって言うのか!?」
「だって…危険だし…気持ちは分かるけど…」
『…エレン、お父さんが死んだ時覚えてる?』
「…ユキ…?」
アルミンの手を握りながらエレンを真っ直ぐ見つめる。
『…あの時、私は調査兵団が怖くなったよ。』
「…何でだよ。」
『だって、お父さんみたいに毎回帰ってきた人が死んでしまったりするんだよ?どんなに優秀でも、どんなに運が強かろうと食べられたらお終いなんだよ?』
「……。」
『確かに、この壁の中は未来永劫安全だって信じ切ってる人はどうかと思う…でも…』
ユキの言いたい事を理解して、アルミンはその後に続いた。
「100年壁が壊されなかったからといって、今日壊されない保証なんかどこにもないのに……」
その時ー
ドォォン!
大きな音と共に揺れがユキ達を襲った。
「な…何だ!?」
「地震ってやつか!?」
他の人々はしきりに上を見上げて何か騒いでいる。
4人は、不安に駆られながらも見に行くことにした。
そこで目にしたのは
壁の外に舞い上がる煙と
ビキ……
壁を掴む手。
「そんな……!!あ…あの壁は……ご…50m…だぞ……。」
「…あ…………ヤツだ…」
巨人だ
「あ………ありえない…巨人は最大でも15mのはず…!50mの壁から頭を出すなんてー」
「動くぞ!!」
先程よりも大きな音。
瓦礫が飛び散り、家屋や人を潰していく。
こんな状況でも理解出来た事はただ1つ
『か…壁に穴……空けられた?!』
その瞬間、人々は叫び逃げ惑う。
「逃げるぞ!早くしないと次々と巨人が入ってくる!!」
アルミンが振り返り言うが、エレンは逆方向……自宅の方へ走っていった。
「「エレン!?」」
「壁の破片が飛んでった先に家が!!母さんが!!」
「!!」
「ミカサ!!」
ミカサもエレンの後を追っていく。
アルミンは伸ばした手を震えながら戻し叫んだ。
「もう…駄目なんだ…この街は…もう…無数の巨人に占領される!!」
『……ごめん、アルミン……私も行かなきゃ!!』
「ユキ!駄目だ!!」
アルミンと繋いでいた手を離し、ソニアの元へひたすら走る。
瓦礫に潰され死んだ人、遠くには巨人が既に入ってきており喰われる者まで…。
目を逸らしたいが、今はソニアの事しか頭になかった。
『お母さん!!』
「ユキ!良かった無事なのね…。」
『…良かった…お母さんも無事で…。』
「うわぁぁぁ!」
『!…駐屯兵団が…!!』
「…ここは危ないわ、先に逃げなさい。」
『え、お母さんも一緒だよ!?』
「お母さんは、ここで足止めするわ。」
そう言ってソニアは死んだ駐屯兵団の立体機動装置を付ける。
嫌な予感しかせず、ユキはソニアの腕を引っ張り連れて行こうとする。
『何してるの!?』
「お母さん、これでも元調査兵団なのよ?強かったんだから。」
『それは前に聞いたよ!でも元、でしょ!!』
「大丈夫よ、後から追い付くから行きなさい。」
『絶対嫌!!』
2人の後方から巨人が近付いてくるが気付かない。
気付いた時には既に遅かった。
『…あ……あ………!』
「ユキ!!」
ドン!
『きゃっ……!』
ソニアに押され尻餅をつく。
見上げれば巨人に捕まれているソニアの姿。
『お母さん!!』
「くっ……!」
無情にも巨人はソニアを口に入れてく。
必死に身体を動かしユキを見る。
「は、早く逃げなさい!」
『…嫌……!』
「…貴女が…お母さんって呼んでくれて嬉しかったわ…」
『…これからも…何度もお母さんって呼ぶよ!!私の家族だもん!!』
「……ありがとう……」
ソニアは目に入った駐屯兵団に叫ぶ。
「そこの貴方!!この子を連れて逃げなさい!」
「……くそ!!」
『…嫌!離して!!』
「…ユキ………愛してるわ、私とルイスの分も………」
バキバキ!……グチャッ!!
ソニアの身体は巨人の口で砕かれ、ユキの目の前で飲み込んだ。
『嫌ぁぁぁぁ!!』
涙と叫び声はもう届かない……。
next
ユキの手を握り返しながらエレンに問う。
「そりゃあ喜ばれはしない…」
「…そりゃそうだよ…」
「なっ、なんだよアルミン!お前もやめろって言うのか!?」
「だって…危険だし…気持ちは分かるけど…」
『…エレン、お父さんが死んだ時覚えてる?』
「…ユキ…?」
アルミンの手を握りながらエレンを真っ直ぐ見つめる。
『…あの時、私は調査兵団が怖くなったよ。』
「…何でだよ。」
『だって、お父さんみたいに毎回帰ってきた人が死んでしまったりするんだよ?どんなに優秀でも、どんなに運が強かろうと食べられたらお終いなんだよ?』
「……。」
『確かに、この壁の中は未来永劫安全だって信じ切ってる人はどうかと思う…でも…』
ユキの言いたい事を理解して、アルミンはその後に続いた。
「100年壁が壊されなかったからといって、今日壊されない保証なんかどこにもないのに……」
その時ー
ドォォン!
大きな音と共に揺れがユキ達を襲った。
「な…何だ!?」
「地震ってやつか!?」
他の人々はしきりに上を見上げて何か騒いでいる。
4人は、不安に駆られながらも見に行くことにした。
そこで目にしたのは
壁の外に舞い上がる煙と
ビキ……
壁を掴む手。
「そんな……!!あ…あの壁は……ご…50m…だぞ……。」
「…あ…………ヤツだ…」
巨人だ
「あ………ありえない…巨人は最大でも15mのはず…!50mの壁から頭を出すなんてー」
「動くぞ!!」
先程よりも大きな音。
瓦礫が飛び散り、家屋や人を潰していく。
こんな状況でも理解出来た事はただ1つ
『か…壁に穴……空けられた?!』
その瞬間、人々は叫び逃げ惑う。
「逃げるぞ!早くしないと次々と巨人が入ってくる!!」
アルミンが振り返り言うが、エレンは逆方向……自宅の方へ走っていった。
「「エレン!?」」
「壁の破片が飛んでった先に家が!!母さんが!!」
「!!」
「ミカサ!!」
ミカサもエレンの後を追っていく。
アルミンは伸ばした手を震えながら戻し叫んだ。
「もう…駄目なんだ…この街は…もう…無数の巨人に占領される!!」
『……ごめん、アルミン……私も行かなきゃ!!』
「ユキ!駄目だ!!」
アルミンと繋いでいた手を離し、ソニアの元へひたすら走る。
瓦礫に潰され死んだ人、遠くには巨人が既に入ってきており喰われる者まで…。
目を逸らしたいが、今はソニアの事しか頭になかった。
『お母さん!!』
「ユキ!良かった無事なのね…。」
『…良かった…お母さんも無事で…。』
「うわぁぁぁ!」
『!…駐屯兵団が…!!』
「…ここは危ないわ、先に逃げなさい。」
『え、お母さんも一緒だよ!?』
「お母さんは、ここで足止めするわ。」
そう言ってソニアは死んだ駐屯兵団の立体機動装置を付ける。
嫌な予感しかせず、ユキはソニアの腕を引っ張り連れて行こうとする。
『何してるの!?』
「お母さん、これでも元調査兵団なのよ?強かったんだから。」
『それは前に聞いたよ!でも元、でしょ!!』
「大丈夫よ、後から追い付くから行きなさい。」
『絶対嫌!!』
2人の後方から巨人が近付いてくるが気付かない。
気付いた時には既に遅かった。
『…あ……あ………!』
「ユキ!!」
ドン!
『きゃっ……!』
ソニアに押され尻餅をつく。
見上げれば巨人に捕まれているソニアの姿。
『お母さん!!』
「くっ……!」
無情にも巨人はソニアを口に入れてく。
必死に身体を動かしユキを見る。
「は、早く逃げなさい!」
『…嫌……!』
「…貴女が…お母さんって呼んでくれて嬉しかったわ…」
『…これからも…何度もお母さんって呼ぶよ!!私の家族だもん!!』
「……ありがとう……」
ソニアは目に入った駐屯兵団に叫ぶ。
「そこの貴方!!この子を連れて逃げなさい!」
「……くそ!!」
『…嫌!離して!!』
「…ユキ………愛してるわ、私とルイスの分も………」
バキバキ!……グチャッ!!
ソニアの身体は巨人の口で砕かれ、ユキの目の前で飲み込んだ。
『嫌ぁぁぁぁ!!』
涙と叫び声はもう届かない……。
next