苦悩
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部屋の中には、座り込んで顔を下に向けたままのユキ。
僕は恐くなって顔を上げさせた。
思わず息を呑む…。
「……ユキ……?」
ユキの瞳から涙が零れてた。
「ど、どうしたの?!誰かに何かされた?」
『……寝て起きたら全部夢だと願ってた………!』
「……?」
『何度も願った!でも!!』
『私は帰れないまま世界にいる!!』
どうしよう……ユキの言ってる事が分からない。
ひとまず僕はゆっくり話し掛けた。
「帰れないって、此処が君の家だろう?」
『……違う!』
「違わないよ。」
『違うの!私の生きていた世界じゃない!!』
「……世界?」
『…元の世界に帰してよ……!』
僕はユキがこのまま壊れてしまわないように、そっと抱き締めた。
『…私は……もう帰れないんだって…認めたくないのに…。』
「…うん。 ゆっくりで良いから全部教えて欲しい。」
ゆっくりゆっくり、1つ1つを確かな言葉でユキは話してくれた。
この世界の人じゃないのには驚いたけど、それ以上に17歳って事に固まった。
「……だから、海や砂漠を知ってるんだね。」
『……怖かったの……ソニアさん達やアルミンと仲良くなるのが………』
「……どうして?」
『…現実を見てしまうから……。』
「…そっか。」
そっと髪を撫でながら落ち着くのを待つ。
ふと、この世界に来た原因を考え直した。
「あまり考えたくないけど……」
『……?』
「そのユキが巻き込まれた事故で、助かる見込みはあったの?」
『……ほぼ難しい……!私があちらで死んだって事…?』
「それなら納得いかない?神様がきっと助けてくれたんだよ。第2の人生って事で。」
身体を離して、真っ直ぐ見つめる。
僕の言った事が可笑しいのか、濡れた瞳を見開いていた。
『……8歳という中途半端な年齢から?』
「…う、うん……少し苦しいか。」
『……ふふ……少しどころじゃないわ……。』
「……やっと笑ってくれたね。」
『……ふ……ふふ…あはは。』
「…笑いすぎじゃないかな。」
『…だ、だって………8歳から…第2の人生って……!』
そんなに面白いかな。
まぁ……泣いてるよりは良いけど……ここまで笑われると複雑だなぁ。
『ねぇアルミン…』
「ん?」
『………私の話、誰にも言わないでね…』
「ソニアさん達にも?」
『…ソニアさん達には私から話す。17歳にもなって何時までも現実から目を背けてちゃ駄目だね。』
「今は8歳だから良いんじゃない?」
『……もう9歳だけどね。』
「え?!」
閉じこもってる間に誕生日来てたの?
何も用意してない…!!
「何か欲しいモノある?」
『別にいいよ。』
「遠慮しないで!」
『………じゃあ………』
いつか外の世界を一緒に見て廻ろう
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僕は恐くなって顔を上げさせた。
思わず息を呑む…。
「……ユキ……?」
ユキの瞳から涙が零れてた。
「ど、どうしたの?!誰かに何かされた?」
『……寝て起きたら全部夢だと願ってた………!』
「……?」
『何度も願った!でも!!』
『私は帰れないまま世界にいる!!』
どうしよう……ユキの言ってる事が分からない。
ひとまず僕はゆっくり話し掛けた。
「帰れないって、此処が君の家だろう?」
『……違う!』
「違わないよ。」
『違うの!私の生きていた世界じゃない!!』
「……世界?」
『…元の世界に帰してよ……!』
僕はユキがこのまま壊れてしまわないように、そっと抱き締めた。
『…私は……もう帰れないんだって…認めたくないのに…。』
「…うん。 ゆっくりで良いから全部教えて欲しい。」
ゆっくりゆっくり、1つ1つを確かな言葉でユキは話してくれた。
この世界の人じゃないのには驚いたけど、それ以上に17歳って事に固まった。
「……だから、海や砂漠を知ってるんだね。」
『……怖かったの……ソニアさん達やアルミンと仲良くなるのが………』
「……どうして?」
『…現実を見てしまうから……。』
「…そっか。」
そっと髪を撫でながら落ち着くのを待つ。
ふと、この世界に来た原因を考え直した。
「あまり考えたくないけど……」
『……?』
「そのユキが巻き込まれた事故で、助かる見込みはあったの?」
『……ほぼ難しい……!私があちらで死んだって事…?』
「それなら納得いかない?神様がきっと助けてくれたんだよ。第2の人生って事で。」
身体を離して、真っ直ぐ見つめる。
僕の言った事が可笑しいのか、濡れた瞳を見開いていた。
『……8歳という中途半端な年齢から?』
「…う、うん……少し苦しいか。」
『……ふふ……少しどころじゃないわ……。』
「……やっと笑ってくれたね。」
『……ふ……ふふ…あはは。』
「…笑いすぎじゃないかな。」
『…だ、だって………8歳から…第2の人生って……!』
そんなに面白いかな。
まぁ……泣いてるよりは良いけど……ここまで笑われると複雑だなぁ。
『ねぇアルミン…』
「ん?」
『………私の話、誰にも言わないでね…』
「ソニアさん達にも?」
『…ソニアさん達には私から話す。17歳にもなって何時までも現実から目を背けてちゃ駄目だね。』
「今は8歳だから良いんじゃない?」
『……もう9歳だけどね。』
「え?!」
閉じこもってる間に誕生日来てたの?
何も用意してない…!!
「何か欲しいモノある?」
『別にいいよ。』
「遠慮しないで!」
『………じゃあ………』
いつか外の世界を一緒に見て廻ろう
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