ちびっ子の夏休み
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次の日の朝
部屋で莉和を着替えさせ
リビングに向かった。
『おかーたんおはよー』
母「莉和ちゃんおはよう
お顔は洗ってらっしゃいな」
『おばーたんおはよー』
祖母「はい、おはよう」
『おねーたんおはよう』
姉「おはよう莉和ちゃん
お洋服似合ってるわよ」
姉に褒めら照れていると
父さんがリビングに入ってきた。
『ああーーおとーたんーーーーー』
ボスッ
父さんを見つけると走って
抱きついた莉和。
父さんも満更じゃなさそうな顔をし
抱きあげて「おはよう」と挨拶した。
鳳「ほら、莉和顔洗いにいくよ」
『あーい』
父さんから莉和を受け取り
洗面所へ行き顔を洗った。
水が冷たくてなかなか洗おうとしない
莉和の顔にゆっくり水をつけ
洗ってやると『ゔゔゔ』と声をあげていた。
リビングに戻ると
朝ごはんの準備がされていたので
それを食べ莉和とラケットバックを持ち
急いで家を出た。
学校に行く途中にある
デパートに寄り定員さんに
莉和の足のサイズを測ってもらい
2足靴を買った。
新しい靴を履いてご機嫌だ。
定員さんに「可愛らしい妹さんですね」と
言われて恥ずかしくなったが
喜んでいる莉和を見たら
まあ、いっかと思えた。
靴を履いたので歩きたがったが
のんびり歩いている暇はないので
莉和を抱えて
急いで店を出て学校へ向かった。
部室に入り莉和をソファーに
座らせて急いで着替えて
莉和にも姉さんからの
お下がりのジャージに着替えさせ
テニスコートへ向かった。
鳳「すいません。遅くなりました。」
『みんなおはよーーー』
ジ「おはよー」
向「クソクソクソやっときたな莉和」
忍「おはようさん。やっぱり戻ってへんか」
鳳「はい、昨日のままです」
『ジロたんきょうはおっきちてるね』
ジ「莉和が来るから起きてたCー」
『あははジロたんあちょぼーね!』
向「おい、莉和俺ともだぞ」
『むかちたんもー』
先輩達と話すのに
莉和を下ろすとトコトコトコと違う方向へ
歩いて宍戸さんの方へ向かった。
『ちちどたーんみてみてー』
宍「あ?ああー靴買ってもらったんだな」
『ねーかわいー?』
宍「.....は?」
『くっくかわいー?(靴可愛い?)』
宍「あ、ああ...か..かわいいぜ///」
『わーーーいあ、わかちーーー』
日「なんだ」
『くっくかわいー?』
日「ああ」
『んーーーかわいー?』
日「ああ」
『かわいいっていっちぇ!!』
日「なんで言わなきゃならないんだ」
『やーかわいいっていっちぇよー』
向「言ってやれよ~」
日「なんで俺なんですか」
忍「なんやー莉和ちゃんは
日吉に言われたいんか?」
『わかちーかわいいいっちぇ!
(若可愛いって言って!)』
日「はあ、ああ、かわいい」
『わーーーい』
鳳「よかったね」
宍戸さんと日吉に
靴を褒めてもらえて満足した莉和は
よいちょとベンチに座った。
忍「なんやジャージまでこーたんか?」
鳳「いや、俺の姉のお下がりです」
宍「ああーお前姉ちゃんいたもんな」
鳳「はい、服は姉のお下がりで
なんとかなったんですけど
さすがに靴まではなかったので
来る前に買ってきました」
忍「新しいから褒めてもらいたかったんやな」
跡「おい、準備はできたのか?」
『あ、あちょべたんおはよー』
跡「やっぱり戻ってなかったか」
鳳「おはようございます。遅れてすいませんでした。」
跡「ああ、別に構わない。
さっき、黒魔術研究所へ行って
話を聞いてきたぜ」
忍「お、なんか進展ありそうなんか?」
跡「このクッキーを作った奴によると
男子が食べると1日で戻るらしいが
女子が食べてしまうと1ヶ月は元に戻らないらしい」
宍「うわ、まじかよ」
忍「ありゃ、えらい大変なことになったな」
鳳「はあ」
『ちょたろーどちたのーポンポンいたいのー?』
俺がしゃがみこむと
莉和は心配して近づいてきた。
『ちょたろだいじょうぶー?オロオロ』
鳳「ああ、大丈夫だよ。」
泣きそうになっている
莉和の頭を撫でると
安心した顔になり
向日先輩の方へ走っていった。
跡「早急に戻せないか聞いてみたが
無理なようだ。
仕方がねえ、鳳には迷惑かけるが
1ヶ月頼むしかねえな」
鳳「はい、分かりました」
忍「明日からの合宿にも
連れていくんか?」
跡「ああ、置いてけねぇだろ
合宿参加校の部長には
俺からあとで事情を説明しとく」
そう、俺達は明日から1週間の
合同合宿があったのだ。
俺の家に1週間置いていくことはできないので
連れていくしかない。
まあ、参加する青学、立海は
莉和の事も知っている人達なので
事情を説明すれば
混乱はするだろうが大丈夫だろう。
合宿所はいつも行く
跡部先輩んちの私有地なので大丈夫だし。
鳳「莉和の合宿準備も
しなくちゃね」
『おちょまりー?(お泊まりー?)』
忍「せや、みんなでお泊まりや!」
『たのちちょー!!!』
宍「呑気だな」
日「まったく、こっちの気も知らないで」
跡「とりあえずこの話は終わりだ。
練習再開するぞ。鳳はあっちでアップしてこい!」
鳳「はい、莉和またいい子で待ってるんだよ」
『あーい』
莉和は大人しくまたベンチに座ったり
アリを見たり
石を拾って並べたりしていた。
俺は安心して
宍戸さんとダブルスの練習をしていた。
しばらくしてベンチを見ると
莉和がいない。
鳳「ハアハア....あれ?....莉和?」
宍「あー?」
向「クソクソクソ莉和がいねーぞ」
忍「ほんまや、どこいったんや」
周りを見渡すと
莉和は近くで見ていた
ファンの子たちと喋っている。
「きゃーー可愛いー何この子ー」
「えー誰かの妹かなー?」
「可愛いー飴食べるー?」
『わーいたべりゅー』
「「「かーわーいーいーーーー」」」
宍「あいつ餌付けされてるぜ?」
向「クソクソクソなにやってんだよ」
鳳「あーあ」
忍「あーまあ、あの子達なら大丈夫やろ」
ーーー別のコートーーー
跡「あーん?」
ジ「あ、あそこ莉和ちゃんいるC」
日「なにやってんだ?」
ジ「なんか女の子達と喋ってるねー」
日「だから周りが少し静かだったのか」
跡「問題なければ女どもに面倒みさしとけ。
その方が静かになる。」
樺「ウス」
「あーそうなのですか、鳳くんちにいらっしゃるの」
『うん、ちょーだよー』
「鳳くんはお優しい?」
『うん!莉和ねーちょたろーちゅきー!
(うん!莉和ねー長太郎好きー!)』
「鳳くん面倒見良さそうですものねねー」
「てか、名前莉和ちゃんっておっしゃるのねー」
『ちょー!(そうー!)』
「可愛い名前ですわねー」
「莉和ちゃんこっちで一緒に見ようよ」
『んーーーちょたろーにきいてくりゅ!
(んーー長太郎に聞いてくる!)』
「うん、待ってるね」
『ちょーーーたーーろーー』
鳳「あ、莉和」
『ねーちょたろーおねーたんたちと
いっちょにあちょんでいい?』
鳳「ええー」
『ねーいいでちょー?
いいこにちてるからーー』
忍「まあ、ええんちゃう?
1人でおっても暇やろうし
あっちも静かになるやろし」
宍「練習にも集中できんじゃね?」
向「ちゃんと俺らが休憩の時は
戻ってこいよ!」
『うん!!おちえてねー!』
鳳「はあ、わかったよ!
ちゃんと大人しくしてるんだよ?」
『あーい』
忍「せや、コート以外の所は
行ったらあかんで?」
鳳「俺ちょっとあの人達の所行ってきます」
宍「ああ、ちゃんと伝えた方がいいな」
向「莉和になんかしたら
ただじゃおかねーって言っとけ!」
鳳「じゃ、ちょっと行ってきます!」
『ばいばーーいいってきまーちゅ』
忍「気ぃつけてなー」
俺は莉和についていき
フェンスのところにいた女の子達の所へ行った。
バッチを見たところ3年生みたいだ。
『おねーーたーーーん』
「えええー鳳くんーー」
「きゃーーー」
「ええーああーー」
鳳「あ、あのすいません。
なんか莉和がご迷惑をかけてしまって」
「え、え、そ、そんなことないわよ」
「か、可愛いからつ、つい私達も
構っちゃって」
『おねーたんちょたろーがね、おねーたんと
あちょんでいいってー』
鳳「本当に大丈夫ですか?」
「え、ええ、私達でよければ、、、ねえ」
「う、うん」
「そ、そう、莉和可愛いし」
鳳「ありがとうございます!
もしなんかご迷惑お掛けしたら
直ぐに言ってください」
『ぶーーー莉和いいこでちるもん』
鳳「ああ、ごめんごめん。
ちゃんと大人しくしててね。ナデナデ」
『あーい』
鳳「すいません。また後で迎えに来ますんで」
「ええ、大丈夫ですわ」
「練習頑張ってくださいね」
「莉和のことは任せてください」
俺はお辞儀をして
莉和手を振りコートに戻って
練習を開始した。
莉和は言う通り
俺達が休憩に入ると戻ってきて
○○ちたー○○くれたーなど
一生懸命に話してくれた。
時々拾った石も見せてくれ
とりあえず楽しめていてよかった。
そして俺達が練習を再開すると
また戻って行った。
明日から合宿なのもあり
今日は早めに練習が終わった。
莉和を迎えに行くと
遊び疲れて先輩に抱えられ寝ていた。
鳳「うああ、すいません。莉和起きな!」
「ああー鳳くん起こしちゃ可哀想よ」
「莉和ちゃんさっきまで
頑張って起きていたのよ」
「お迎え来たら起こしてあげるから
寝てればって言ったのに
鳳くん来るまで寝ないって」
「でも力尽きちゃったわ」
「練習終わった時に起こしてあげようとも
思ったんだけど」
「寝顔が可愛らしくて起こせなかったの」
鳳「すいません。ありがとうございました。」
莉和を受け取ると
少しモゾモゾして俺の胸に顔を埋めてきた。
はい、これもと渡されたのは
りんごジュースやらお菓子。
先輩達が莉和に買ってくれたそうだ。
お金渡しますと言えば
莉和ちゃんに買ってあげたくて
買ったものだから要らないと言われ
お言葉に甘えて頂いてしまった。
先輩達にお礼をもう一度いい部室に戻ると
寝ている莉和を見て
向日先輩とジロー先輩は残念がってた。
莉和と遊ぼうと思ってたらしい。
どんだけ体力あるんだ、この人達は。
莉和をソファーに寝かせ
明日からの合宿の説明と莉和への
対処の仕方
跡部先輩が合宿所の執事さんやメイドさんにも
お願いをしてくれたらしいので
とりあえずは大丈夫そうだ。
跡「よし、質問はねえーな?
明日遅刻すんじゃねーぞ!
特にジロー!」
ジ「んんんん頑張るー」
忍「心配やな」
向「クソクソクソ朝早すぎんだよ」
跡「しょーがねーだろ。
今回の主催はうちだ。
主催した側が早く行かなくてどうする!」
日「当たり前ですよ」
樺「ウス」
『...ん..んん...』
鳳「莉和起きた?」
『んーーちょ、ちょーたろーモゾモゾ』
忍「可愛ええなー」
宍「ほんとすっかり鳳に懐いてるよな」
向「クソクソクソずるいぞ」
ジ「俺も一緒に寝たいC」
跡「お前は寝たら起きねーからやめろ」
樺「ウス」
日「下剋上だ」
鳳「莉和帰るからもう起きて」
『んんんーもうかえりゅのー?』
鳳「そうだよ。もう練習は終わったんだ。」
『じゃーおーちーかえろー』
宍「そーいえば親は大丈夫だったのか?」
忍「えらいびっくりしてたやろ」
鳳「あーはい。でも直ぐに家族とも
打ち解けてくれたので大丈夫でした。」
向「さすが莉和だな」
ジ「莉和誰とでも
すぐに仲良くなるもんね」
忍「そこも変わってへんのやな」
跡「まあ、良かったじゃねーの」
跡部先輩が頭を撫でれば
嬉しそうにしている莉和。
続けて先輩達が頭を撫でる。
この状況にももう慣れた。
莉和を着替えさせて
みんなで部室を出て家まで帰ってきた。
『たらいまーーー』
鳳「ただいまー」
姉「莉和ちゃーーんおかえりー」
母「おかえりなさい。
莉和ちゃん長太郎」
『おばーたんたらいまー』
祖母「はい、おかえりなさい
楽しかったかい?」
『うん!たのちかったー!
あのねー、おねーたんたちとあちょんだのー』
祖母「おや、よかったねー」
鳳「ほら、莉和手を洗いに行くよ」
『あーい』
母「ついでにお風呂も入ってきてしまいなさい
着替えは持っていくから」
鳳「ああ、わかったよ」
『おふりょーーー』
姉「ふふ、莉和ちゃん!
お風呂から上がったら良いものあげる!」
『いーものー?』
姉「うん、きっと喜んでくれると思うの」
『わーーーいちょたろーはやくーー』
鳳「ああ、わかったから走らないで」
莉和ははやくはやくーと
脱衣所に走っていった。
お風呂から上がると
急いで着替えて姉の所へ向かおうとする莉和を捕まえて連れ戻し
まだ髪が濡れてると
ドライヤーを当てて乾かしてあげた。
早く行きたくてしょうがない莉和は
足踏みをして落ち着かない。
鳳「莉和落ち着いて姉さんは逃げないよ」
『だってーいーものはやくみちゃいーー』
鳳「じゃー早く乾かしてあげるから
動かないで」
『あい』
落ち着かない莉和をやっと落ち着かせ
髪を乾かしてあげ
乾き終わると姉さんの所へ走っていった。
自分の髪も乾かして
リビングへ迎えば可愛いくまさんの
リュックを背負った莉和いた。
鳳「あれ、それどーしたの?」
姉「今日デパートに用があって言ったんだけど
お店でこれ見つけちゃって
凄い可愛かったから靴下とかと一緒に
買っちゃったのー」
母「あら、やだ私も」
そう言うと母さんは動物の絵が書いてある
Tシャツやワンピース、絵本を持ってきた。
鳳「母さん服はあるじゃないか」
母「だって、全部お下がりじゃ
可哀想でしょう?
ちょっとお祖母様とお出かけした時に
見つけちゃって可愛くて」
鳳「えええ」
姉「いいじゃない別に
莉和ちゃん似合ってるわよー!」
『わーーい!
おかーたん
おばーたん
おねーたん
ありあとーーー!!!!』
「「「可愛いいいい」」」
鳳「はあ、全く」
莉和は嬉しそうに
貰ったものを並べて眺めていた。
父「ただいま」
母「あら、早かったですね」
父「ああ、今日は早く弁護が終わったから
そのまま帰宅させてもらった」
『おとーーーたーーん!カバッ』
父「ああ、莉和ちゃんただいま」
『おかえりーおとーたん』
父「そうだ、莉和ちゃんに
プレゼントがあるんだ。
はい、どーぞ。」
鳳「ええ」
『ありあとーーー』
莉和が袋を開けると
そこにはくまのぬいぐるみ
くまの水筒、くまのお弁当箱が入っていた。
『くましゃーーん』
莉和は嬉しそうにぎゅっと抱きしめて
母さん達に見せていた。
鳳「父さんまで、、、」
父「父さんまでとは?」
鳳「母さん達も莉和に
服やらリュックやら買ってきてくれたんだ」
母「考えることは同じだったのですね」
姉「莉和ちゃん可愛いから
なんか買ってあげたくなるのよねー」
祖母「素直に喜べるいい子ですよ」
鳳「はあ」
母「いいじゃない。あなた明日から合宿でしょ?
莉和ちゃんも連れていくなら
必要なものばかりじゃない」
姉「そーよ。絵本だって持っていかないと
向こうで莉和ちゃん暇になっちゃうじゃない」
鳳「まあーそーだけど」
母「いいじゃないの
莉和ちゃんが喜んでくれているんだから」
莉和は父さんからもらった物まで
並べてニコニコしていた。
俺はそれを見て
まあ、しょうがないかと落ち着いた。
夕飯の時間になり
膝の上に父さんから貰ったくまのぬいぐるみを
持ってきたので
置いとくように伝えると
渋々ソファーに置きに行きご飯を食べた。
相当気に入ったらしく
水筒も服も抱いて寝ると言うので
それは辞めてくれといい
くまのぬいぐるみだけ抱えて
ベットに入った。
俺は莉和が寝たのを見て
合宿の最終準備と莉和のリュックの
準備をした。
自分の家族が送った物を
嬉しそうに持っていた莉和を見て
なんだか暖かい気持ちになった。
明日からの合宿は
相当大変なことになりそうだから
気合いを入れるしかないなと思い
忘れ物がないかチェックをして
ベットに入った。
END
部屋で莉和を着替えさせ
リビングに向かった。
『おかーたんおはよー』
母「莉和ちゃんおはよう
お顔は洗ってらっしゃいな」
『おばーたんおはよー』
祖母「はい、おはよう」
『おねーたんおはよう』
姉「おはよう莉和ちゃん
お洋服似合ってるわよ」
姉に褒めら照れていると
父さんがリビングに入ってきた。
『ああーーおとーたんーーーーー』
ボスッ
父さんを見つけると走って
抱きついた莉和。
父さんも満更じゃなさそうな顔をし
抱きあげて「おはよう」と挨拶した。
鳳「ほら、莉和顔洗いにいくよ」
『あーい』
父さんから莉和を受け取り
洗面所へ行き顔を洗った。
水が冷たくてなかなか洗おうとしない
莉和の顔にゆっくり水をつけ
洗ってやると『ゔゔゔ』と声をあげていた。
リビングに戻ると
朝ごはんの準備がされていたので
それを食べ莉和とラケットバックを持ち
急いで家を出た。
学校に行く途中にある
デパートに寄り定員さんに
莉和の足のサイズを測ってもらい
2足靴を買った。
新しい靴を履いてご機嫌だ。
定員さんに「可愛らしい妹さんですね」と
言われて恥ずかしくなったが
喜んでいる莉和を見たら
まあ、いっかと思えた。
靴を履いたので歩きたがったが
のんびり歩いている暇はないので
莉和を抱えて
急いで店を出て学校へ向かった。
部室に入り莉和をソファーに
座らせて急いで着替えて
莉和にも姉さんからの
お下がりのジャージに着替えさせ
テニスコートへ向かった。
鳳「すいません。遅くなりました。」
『みんなおはよーーー』
ジ「おはよー」
向「クソクソクソやっときたな莉和」
忍「おはようさん。やっぱり戻ってへんか」
鳳「はい、昨日のままです」
『ジロたんきょうはおっきちてるね』
ジ「莉和が来るから起きてたCー」
『あははジロたんあちょぼーね!』
向「おい、莉和俺ともだぞ」
『むかちたんもー』
先輩達と話すのに
莉和を下ろすとトコトコトコと違う方向へ
歩いて宍戸さんの方へ向かった。
『ちちどたーんみてみてー』
宍「あ?ああー靴買ってもらったんだな」
『ねーかわいー?』
宍「.....は?」
『くっくかわいー?(靴可愛い?)』
宍「あ、ああ...か..かわいいぜ///」
『わーーーいあ、わかちーーー』
日「なんだ」
『くっくかわいー?』
日「ああ」
『んーーーかわいー?』
日「ああ」
『かわいいっていっちぇ!!』
日「なんで言わなきゃならないんだ」
『やーかわいいっていっちぇよー』
向「言ってやれよ~」
日「なんで俺なんですか」
忍「なんやー莉和ちゃんは
日吉に言われたいんか?」
『わかちーかわいいいっちぇ!
(若可愛いって言って!)』
日「はあ、ああ、かわいい」
『わーーーい』
鳳「よかったね」
宍戸さんと日吉に
靴を褒めてもらえて満足した莉和は
よいちょとベンチに座った。
忍「なんやジャージまでこーたんか?」
鳳「いや、俺の姉のお下がりです」
宍「ああーお前姉ちゃんいたもんな」
鳳「はい、服は姉のお下がりで
なんとかなったんですけど
さすがに靴まではなかったので
来る前に買ってきました」
忍「新しいから褒めてもらいたかったんやな」
跡「おい、準備はできたのか?」
『あ、あちょべたんおはよー』
跡「やっぱり戻ってなかったか」
鳳「おはようございます。遅れてすいませんでした。」
跡「ああ、別に構わない。
さっき、黒魔術研究所へ行って
話を聞いてきたぜ」
忍「お、なんか進展ありそうなんか?」
跡「このクッキーを作った奴によると
男子が食べると1日で戻るらしいが
女子が食べてしまうと1ヶ月は元に戻らないらしい」
宍「うわ、まじかよ」
忍「ありゃ、えらい大変なことになったな」
鳳「はあ」
『ちょたろーどちたのーポンポンいたいのー?』
俺がしゃがみこむと
莉和は心配して近づいてきた。
『ちょたろだいじょうぶー?オロオロ』
鳳「ああ、大丈夫だよ。」
泣きそうになっている
莉和の頭を撫でると
安心した顔になり
向日先輩の方へ走っていった。
跡「早急に戻せないか聞いてみたが
無理なようだ。
仕方がねえ、鳳には迷惑かけるが
1ヶ月頼むしかねえな」
鳳「はい、分かりました」
忍「明日からの合宿にも
連れていくんか?」
跡「ああ、置いてけねぇだろ
合宿参加校の部長には
俺からあとで事情を説明しとく」
そう、俺達は明日から1週間の
合同合宿があったのだ。
俺の家に1週間置いていくことはできないので
連れていくしかない。
まあ、参加する青学、立海は
莉和の事も知っている人達なので
事情を説明すれば
混乱はするだろうが大丈夫だろう。
合宿所はいつも行く
跡部先輩んちの私有地なので大丈夫だし。
鳳「莉和の合宿準備も
しなくちゃね」
『おちょまりー?(お泊まりー?)』
忍「せや、みんなでお泊まりや!」
『たのちちょー!!!』
宍「呑気だな」
日「まったく、こっちの気も知らないで」
跡「とりあえずこの話は終わりだ。
練習再開するぞ。鳳はあっちでアップしてこい!」
鳳「はい、莉和またいい子で待ってるんだよ」
『あーい』
莉和は大人しくまたベンチに座ったり
アリを見たり
石を拾って並べたりしていた。
俺は安心して
宍戸さんとダブルスの練習をしていた。
しばらくしてベンチを見ると
莉和がいない。
鳳「ハアハア....あれ?....莉和?」
宍「あー?」
向「クソクソクソ莉和がいねーぞ」
忍「ほんまや、どこいったんや」
周りを見渡すと
莉和は近くで見ていた
ファンの子たちと喋っている。
「きゃーー可愛いー何この子ー」
「えー誰かの妹かなー?」
「可愛いー飴食べるー?」
『わーいたべりゅー』
「「「かーわーいーいーーーー」」」
宍「あいつ餌付けされてるぜ?」
向「クソクソクソなにやってんだよ」
鳳「あーあ」
忍「あーまあ、あの子達なら大丈夫やろ」
ーーー別のコートーーー
跡「あーん?」
ジ「あ、あそこ莉和ちゃんいるC」
日「なにやってんだ?」
ジ「なんか女の子達と喋ってるねー」
日「だから周りが少し静かだったのか」
跡「問題なければ女どもに面倒みさしとけ。
その方が静かになる。」
樺「ウス」
「あーそうなのですか、鳳くんちにいらっしゃるの」
『うん、ちょーだよー』
「鳳くんはお優しい?」
『うん!莉和ねーちょたろーちゅきー!
(うん!莉和ねー長太郎好きー!)』
「鳳くん面倒見良さそうですものねねー」
「てか、名前莉和ちゃんっておっしゃるのねー」
『ちょー!(そうー!)』
「可愛い名前ですわねー」
「莉和ちゃんこっちで一緒に見ようよ」
『んーーーちょたろーにきいてくりゅ!
(んーー長太郎に聞いてくる!)』
「うん、待ってるね」
『ちょーーーたーーろーー』
鳳「あ、莉和」
『ねーちょたろーおねーたんたちと
いっちょにあちょんでいい?』
鳳「ええー」
『ねーいいでちょー?
いいこにちてるからーー』
忍「まあ、ええんちゃう?
1人でおっても暇やろうし
あっちも静かになるやろし」
宍「練習にも集中できんじゃね?」
向「ちゃんと俺らが休憩の時は
戻ってこいよ!」
『うん!!おちえてねー!』
鳳「はあ、わかったよ!
ちゃんと大人しくしてるんだよ?」
『あーい』
忍「せや、コート以外の所は
行ったらあかんで?」
鳳「俺ちょっとあの人達の所行ってきます」
宍「ああ、ちゃんと伝えた方がいいな」
向「莉和になんかしたら
ただじゃおかねーって言っとけ!」
鳳「じゃ、ちょっと行ってきます!」
『ばいばーーいいってきまーちゅ』
忍「気ぃつけてなー」
俺は莉和についていき
フェンスのところにいた女の子達の所へ行った。
バッチを見たところ3年生みたいだ。
『おねーーたーーーん』
「えええー鳳くんーー」
「きゃーーー」
「ええーああーー」
鳳「あ、あのすいません。
なんか莉和がご迷惑をかけてしまって」
「え、え、そ、そんなことないわよ」
「か、可愛いからつ、つい私達も
構っちゃって」
『おねーたんちょたろーがね、おねーたんと
あちょんでいいってー』
鳳「本当に大丈夫ですか?」
「え、ええ、私達でよければ、、、ねえ」
「う、うん」
「そ、そう、莉和可愛いし」
鳳「ありがとうございます!
もしなんかご迷惑お掛けしたら
直ぐに言ってください」
『ぶーーー莉和いいこでちるもん』
鳳「ああ、ごめんごめん。
ちゃんと大人しくしててね。ナデナデ」
『あーい』
鳳「すいません。また後で迎えに来ますんで」
「ええ、大丈夫ですわ」
「練習頑張ってくださいね」
「莉和のことは任せてください」
俺はお辞儀をして
莉和手を振りコートに戻って
練習を開始した。
莉和は言う通り
俺達が休憩に入ると戻ってきて
○○ちたー○○くれたーなど
一生懸命に話してくれた。
時々拾った石も見せてくれ
とりあえず楽しめていてよかった。
そして俺達が練習を再開すると
また戻って行った。
明日から合宿なのもあり
今日は早めに練習が終わった。
莉和を迎えに行くと
遊び疲れて先輩に抱えられ寝ていた。
鳳「うああ、すいません。莉和起きな!」
「ああー鳳くん起こしちゃ可哀想よ」
「莉和ちゃんさっきまで
頑張って起きていたのよ」
「お迎え来たら起こしてあげるから
寝てればって言ったのに
鳳くん来るまで寝ないって」
「でも力尽きちゃったわ」
「練習終わった時に起こしてあげようとも
思ったんだけど」
「寝顔が可愛らしくて起こせなかったの」
鳳「すいません。ありがとうございました。」
莉和を受け取ると
少しモゾモゾして俺の胸に顔を埋めてきた。
はい、これもと渡されたのは
りんごジュースやらお菓子。
先輩達が莉和に買ってくれたそうだ。
お金渡しますと言えば
莉和ちゃんに買ってあげたくて
買ったものだから要らないと言われ
お言葉に甘えて頂いてしまった。
先輩達にお礼をもう一度いい部室に戻ると
寝ている莉和を見て
向日先輩とジロー先輩は残念がってた。
莉和と遊ぼうと思ってたらしい。
どんだけ体力あるんだ、この人達は。
莉和をソファーに寝かせ
明日からの合宿の説明と莉和への
対処の仕方
跡部先輩が合宿所の執事さんやメイドさんにも
お願いをしてくれたらしいので
とりあえずは大丈夫そうだ。
跡「よし、質問はねえーな?
明日遅刻すんじゃねーぞ!
特にジロー!」
ジ「んんんん頑張るー」
忍「心配やな」
向「クソクソクソ朝早すぎんだよ」
跡「しょーがねーだろ。
今回の主催はうちだ。
主催した側が早く行かなくてどうする!」
日「当たり前ですよ」
樺「ウス」
『...ん..んん...』
鳳「莉和起きた?」
『んーーちょ、ちょーたろーモゾモゾ』
忍「可愛ええなー」
宍「ほんとすっかり鳳に懐いてるよな」
向「クソクソクソずるいぞ」
ジ「俺も一緒に寝たいC」
跡「お前は寝たら起きねーからやめろ」
樺「ウス」
日「下剋上だ」
鳳「莉和帰るからもう起きて」
『んんんーもうかえりゅのー?』
鳳「そうだよ。もう練習は終わったんだ。」
『じゃーおーちーかえろー』
宍「そーいえば親は大丈夫だったのか?」
忍「えらいびっくりしてたやろ」
鳳「あーはい。でも直ぐに家族とも
打ち解けてくれたので大丈夫でした。」
向「さすが莉和だな」
ジ「莉和誰とでも
すぐに仲良くなるもんね」
忍「そこも変わってへんのやな」
跡「まあ、良かったじゃねーの」
跡部先輩が頭を撫でれば
嬉しそうにしている莉和。
続けて先輩達が頭を撫でる。
この状況にももう慣れた。
莉和を着替えさせて
みんなで部室を出て家まで帰ってきた。
『たらいまーーー』
鳳「ただいまー」
姉「莉和ちゃーーんおかえりー」
母「おかえりなさい。
莉和ちゃん長太郎」
『おばーたんたらいまー』
祖母「はい、おかえりなさい
楽しかったかい?」
『うん!たのちかったー!
あのねー、おねーたんたちとあちょんだのー』
祖母「おや、よかったねー」
鳳「ほら、莉和手を洗いに行くよ」
『あーい』
母「ついでにお風呂も入ってきてしまいなさい
着替えは持っていくから」
鳳「ああ、わかったよ」
『おふりょーーー』
姉「ふふ、莉和ちゃん!
お風呂から上がったら良いものあげる!」
『いーものー?』
姉「うん、きっと喜んでくれると思うの」
『わーーーいちょたろーはやくーー』
鳳「ああ、わかったから走らないで」
莉和ははやくはやくーと
脱衣所に走っていった。
お風呂から上がると
急いで着替えて姉の所へ向かおうとする莉和を捕まえて連れ戻し
まだ髪が濡れてると
ドライヤーを当てて乾かしてあげた。
早く行きたくてしょうがない莉和は
足踏みをして落ち着かない。
鳳「莉和落ち着いて姉さんは逃げないよ」
『だってーいーものはやくみちゃいーー』
鳳「じゃー早く乾かしてあげるから
動かないで」
『あい』
落ち着かない莉和をやっと落ち着かせ
髪を乾かしてあげ
乾き終わると姉さんの所へ走っていった。
自分の髪も乾かして
リビングへ迎えば可愛いくまさんの
リュックを背負った莉和いた。
鳳「あれ、それどーしたの?」
姉「今日デパートに用があって言ったんだけど
お店でこれ見つけちゃって
凄い可愛かったから靴下とかと一緒に
買っちゃったのー」
母「あら、やだ私も」
そう言うと母さんは動物の絵が書いてある
Tシャツやワンピース、絵本を持ってきた。
鳳「母さん服はあるじゃないか」
母「だって、全部お下がりじゃ
可哀想でしょう?
ちょっとお祖母様とお出かけした時に
見つけちゃって可愛くて」
鳳「えええ」
姉「いいじゃない別に
莉和ちゃん似合ってるわよー!」
『わーーい!
おかーたん
おばーたん
おねーたん
ありあとーーー!!!!』
「「「可愛いいいい」」」
鳳「はあ、全く」
莉和は嬉しそうに
貰ったものを並べて眺めていた。
父「ただいま」
母「あら、早かったですね」
父「ああ、今日は早く弁護が終わったから
そのまま帰宅させてもらった」
『おとーーーたーーん!カバッ』
父「ああ、莉和ちゃんただいま」
『おかえりーおとーたん』
父「そうだ、莉和ちゃんに
プレゼントがあるんだ。
はい、どーぞ。」
鳳「ええ」
『ありあとーーー』
莉和が袋を開けると
そこにはくまのぬいぐるみ
くまの水筒、くまのお弁当箱が入っていた。
『くましゃーーん』
莉和は嬉しそうにぎゅっと抱きしめて
母さん達に見せていた。
鳳「父さんまで、、、」
父「父さんまでとは?」
鳳「母さん達も莉和に
服やらリュックやら買ってきてくれたんだ」
母「考えることは同じだったのですね」
姉「莉和ちゃん可愛いから
なんか買ってあげたくなるのよねー」
祖母「素直に喜べるいい子ですよ」
鳳「はあ」
母「いいじゃない。あなた明日から合宿でしょ?
莉和ちゃんも連れていくなら
必要なものばかりじゃない」
姉「そーよ。絵本だって持っていかないと
向こうで莉和ちゃん暇になっちゃうじゃない」
鳳「まあーそーだけど」
母「いいじゃないの
莉和ちゃんが喜んでくれているんだから」
莉和は父さんからもらった物まで
並べてニコニコしていた。
俺はそれを見て
まあ、しょうがないかと落ち着いた。
夕飯の時間になり
膝の上に父さんから貰ったくまのぬいぐるみを
持ってきたので
置いとくように伝えると
渋々ソファーに置きに行きご飯を食べた。
相当気に入ったらしく
水筒も服も抱いて寝ると言うので
それは辞めてくれといい
くまのぬいぐるみだけ抱えて
ベットに入った。
俺は莉和が寝たのを見て
合宿の最終準備と莉和のリュックの
準備をした。
自分の家族が送った物を
嬉しそうに持っていた莉和を見て
なんだか暖かい気持ちになった。
明日からの合宿は
相当大変なことになりそうだから
気合いを入れるしかないなと思い
忘れ物がないかチェックをして
ベットに入った。
END