向かう先には光輝く世界
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あっという間に放課後になり
部室に寄って幸村先輩から書類を
柳先輩からは偵察のポイントを
まとめられたノートを受け取った。
幸「はい、じゃ、気をつけてね」
ジ「転ぶなよー」
柳「落とすんじゃないぞ」
柳生「知らない人にはついて行っては
いけませんよ」
仁「分からなかったら人に聞くんじゃ」
丸「拾い食いすんなよぃ」
赤「間違えんなよー」
真「あちらに迷惑をかけるでないぞ」
初めてのおつかいみたいに
凄い言われながら
私は氷帝学園へ向かった。
柳先輩の言う通り1時間ほどで
目的地 氷帝学園には着いた。
着いたんだけど
『え、これ学校なの?』
目の前にはお城のような
大きくて綺麗な校舎?が建っていた。
『待って、これどこがテニスコート?』
とりあえず門はくぐってみたけど
広すぎてお目当てのテニスコートは
見当たらない。
『あ、とりあえずCorinしないと!!!』
幸村先輩に「今着きました」と
Corinするとすぐに
「テニスコートはそこから左奥のところだよ」と
返ってきた。
なんでこの人私の今いる位置わかってんの?
え、なに?目でもついてる?
なんて思って自分の周りをキョロキョロ見ていると
ピロン
幸「余計なこと考えてなくていいから
早く行きな」
ひいいいいいい。
返してないのにCorinきたあああ。
私は既読をつけずにすぐポケットにしまい
言われた方向に進んだ。
キャーーーーー!!!!!
ん?なんか凄い声が聞こえる?
キャーーーーー跡部様ーーーー
忍足くんーーーーーー
向日くんこっち向いてええーーーーーー
キャーーーーー!!!!
『こっちの方から聞こえる』
声のする方へ近づいてみると
テニスコートが見えてきて
その周りをすごい数の女の子達が
囲んでいて声援?を送っていた。
キャーー跡部様かっこいいー!!
今日もお美しいわーーーー!
跡部様?
跡部様ってなに?
え、中学生だよね?
跡部様ーーーーー!!!!!
『プッ。なにヤバいっ!跡部様ッ。あはは』
思わず吹き出してしまった
我慢してたのに。
そーいえば幸村先輩に教えて貰った人も
べってついてた気がする!
なんとか~べだって人!
その人に渡せばいいのかなー?
てか、あそこ近づくのやだな
どーしよー。
立海でもこの黄色い声援は聞き慣れているが
立海よりも凄い。
うるさい。
そんなことを考えながら歩いていると
ズテーーーンンンン
何かにつまづいて転んだ。
『ーーッッ痛ぃぃぃぃぃぃぃ』
「ンガッ。んん~~~なんだCー」
なんか黄色い頭の人が起き上がった。
「ん?きみだーれぇー?」
『ううう』
「あれ?どうしたC?」
『....ううううわーーーーん』
「(°Д°)」
『ううわーーーん』
「わわわわ、わ、Aーー?
え、え俺なんかしたCー?」
『痛ぃぃぃぃ泣』
「あ、もしかして俺につまづいたの?汗」
『コクン泣』
「わわわわご、泣かないでー汗」
『痛ぃぃぃぃぃぃ泣』
「わーどーしよーどーしよー汗」
「ウス」
「あ、樺地ナイスタイミングだC」
「ウス」
「この子俺につまづいちゃって転んじったみたいなんだー」
「ウス」
「部室で手当てしてあげて欲しいC」
「ウス。跡部さんが呼んでます」
「AーわかったCーじゃーこの子よろしくねー」
「ウス」
『うううううう』
私は大きい人に抱えられて
部室に連れてかれた。
大きい人は優しく私をソファーに座らしてくれ
擦りむいた膝を手当てしてくれた。
その間に周りを見渡すと
部室とは思えない空間。
私が座っているのは
フカフカの大きいソファー
反対側には筋トレの機械
奥にはシャワールーム
他にも色々ありそう。
「これで大丈夫だと思います」
『グスン。あ、ありがとうございます』
「ウス」
そーいえばここは何部なんだろう。
『す、すいません。私テニス部探してまして』
「ウス」
『えええ!ここがそうなんですか?』
「ウス」
このやたら広い部室は
私が向かっていたテニス部の部室だったらしい。
『ということはあなたはテニス部の方?』
「ウス」
『うわわわすいません!!
私立海大テニス部のマネージャーの
絹張莉和です
あの、部長さんに書類を届けに来ました!』
「ウス」
大きい人は話を聞くと
テニスコートまで連れていってくれた。
キャーーーーーーーーーーキャーーーーー!
『あ、あのいつもこんな感じなんですか?』
「ウス」
『そ、そーなんですね。お互い大変ですね。』
「ウ、ウス」
黄色い声援の横を通り過ぎ
テニスコートの門を開くと
凄い人数の人達が練習をしていた。
大きい人の後ろを歩いていると
練習していた人達がこっちを見ている。
さらにさっきまで声援を
送っていた人達の方から
「え、何あの子」
「他校の生徒じゃない」
「なにあの女」
「なんの用なのよ」
とめちゃくちゃ言われてる。
こ、怖いいいいい。
なんでこっちみんな見てるのううう。
しかもさっきの女の人達
めっちゃ睨んでるし
なんか言ってるし
こわいいいいいやだああああ。
注目されるのが得意じゃない私は
大きい人の背中にくっついた。
「跡部さん」
「あーん?なんだ樺地」
「お客様..です」
「ん?どこにいるだ?」
「...こちら..です」
樺地が後ろを向くと
その背中には小せえ女がついていた。
「なんや樺地可愛らしいのついとるで」
「ほんとだーークソクソクソ樺地のくせして」
「ん?誰だあれ?」
「さあー?あれ立海大の制服じゃないですか?」
「チッ。おい女。こっち向け」
『え、あ、はい』
クルリ
「えらいべっぴんさんやなー自分」
「お前俺より小せえんじゃね?飛んでミソ?」
「あーん?ああ、お前立海大のマネージャーか」
『あ、あ、はい
立海大テニス部マネージャー2年の絹張莉和です。
あ、あの書類お届けに来ました』ペコッ
全「「「(可愛いいいい)」」」
「ああ、ご苦労だったな」
「なー自分なんで膝怪我してんねん」
『あ、その、さっき「あーーーーーー」』
「あーん?うるせぇぞジロー」
「お前さっきの子だCーーー足大丈夫ー?」
『あ、さっきはすいませんでした!!』
「あーん?知り合いか?」
「さっき俺につまづいちゃったんだCー
あ、俺3年の芥川ジローっていうんだー
ジローでいいよー」
『あ、よろしくお願いします』
「忍足侑士や。俺も3年。
自分とんだ災難だったなー」
「俺向日岳人!侑士と一緒な!」
「同じく3年の宍戸亮だ
お前小せえな!長太郎と並ぶと豆みてえ」
「宍戸さん可愛そうですよ
あ、俺は同じ2年の鳳長太郎だよ!」
「2年日吉若」
「俺様はこのテニス部の部長3年跡部景吾だ。
樺地挨拶しな」
「ウス。2年樺地宗弘です。よろしくお願いします」
『あ、さっきはありがとうございました!』
樺「ウス」
樺地くんにもう一度お礼を言うと
なんだか顔が赤くなっている
あれ?大丈夫かな?
あー私が引っ付いてたから暑くなっちゃったんだ!
あーもー迷惑かけっぱなしだー
真田副部長に怒られるーーーー泣
どうか連絡行きませんよーに!!!!
宍「跡部それなんの書類なんだ?」
跡「ああ、今度3校合同の合宿があんだよ。
その時の書類だな」
向「クソクソクソ聞いてないぞそんな話!!」
忍「えらい急な話やな」
跡「しょーがねぇーだろ。
詳細はこの書類が無きゃ決まらねーんだよ。」
鳳「3校って氷帝と立海とあと1校は
どこになるんですか?」
跡「青学か六角か返事があった方になると聞いていたが
六角は都合が悪かったらしく
青学になったようだな」
跡部さんは私から受け取った書類を開け
中の紙を見ていた。
あれ?青学ってあーーー
葵の彼氏がいるとこじゃん!!
葵に教えてあげよー!
忍「えらい人数多ないか?全員で行くんか?」
跡「全員は連れてけねーから
各校レギュラー陣のみだ」
日「さすがに3校全員きたら
練習もままならないですよ」
宍「だな」
樺「ウス」
ジ「ねーねー莉和も来るんだよね?」
『あ、多分そうだと思います』
うん、多分ね。
合宿があるのは聞いたけど
だってなんにも言われてないし
私入ったばっかりだし
その日新商品出てたらやだし。
忍「多分って自分聞いとらんの?」
『合宿があるのは聞いていたんですけど
自分も着いていくのかどうかは
きちんと聞いてなくて』
ジ「Aーいいじゃんいこーよー!」
向「マネージャーはついてくるもんだろー」
鳳「いてくれたらきっと楽しくなりますね」
宍「ばーか長太郎遊びに行くんじゃねーんだぞ」
忍「せやで、岳人も無理は言うたらあかん」
『あ、あの、ちゃんと決定したら言いますね!』
ジ「Aーどうやって教えてくれんだCー
あ、Corin教えてよー」
向「あ、俺も俺も」
『は、はい!』
忍「ほな、俺にも教えてな」
鳳「忍足先輩ちゃっかしですね」
宍「激ダサだぜ」
跡「うるせーーーお前ら部活中だぞ」
日「下克上だ」
樺「ウス」
なんかいつの間にかあらゆる方向に
腕を引っ張られて
もうなんか伸びた気がする。
てか、頭グワングワンしてるーー。
やばいー首もげるーーーーーー。
跡「おい、そろそろそのチビ離してやれ
伸びてんぞ」
『う~~』
宍「あいつやばくね?」
『ううう』
跡「はあ、仕方がねえーな。パチン
おい、樺地」
樺「ウス」
ヒョイッ
『ふぇあっ』
ジ「あーなにすんだCー」
向「おい、樺地下ろせよーー」
宍「部活後に教えてもらえばいいだろ」
鳳「大丈夫?あ、あれ?」
『(*_*)』
忍「あーあ気絶しとるんちゃう?」
跡「チッ。お前騒ぎすぎだ」
向「うわっまじかよ!
お、おいー大丈夫かーーー?」
日「ダメですね」
跡「はあー樺地部室に置いてこい」
樺「ウス」
忍「寝顔も可愛ええなー」
跡「ついでに忍足埋めてこい」
樺「ウス」
鳳「手伝うよ」
ジ「俺も」
忍「なんでやねん」
向「クソクソクソばか侑士」
宍「なにやってんだよ」
日「全くですね」
『う、うう、うーん寒いいい』
モゾモゾ
んーなんか暖かい~
ふぅーーーーん?あれ?ん?
ガバッ
ジ「ZZZ」
『えええええええええええ』
周りを見渡すと知らないところ
いや、あ、違うこれ氷帝の部室だ
ええええなんでジロー先輩いるのううう。
向日先輩とジロー先輩に
引っ張られてそのまま気絶してしまった私は
部室のソファーに寝かされていて
隣には私を抱き枕にして寝ているジロー先輩
え、なに?どういうこと!!!
驚いていると部室のドアがあいて
先輩達が入ってきた。
鳳「あ、起きたんだね」
向「あーークソクソクソジローなんで
に抱きついてんだよーーーーー」
忍「ずるいでーーー」
宍「///」
日「なにしてるんですか」
『助けてくださいいい』
跡「あーん?お前何騒いでやがる?
おい、ジロー起きろ」
ジ「ーーんーーんーなんだCーうるさいCー」
向「おい!うるせーじゃねーよ
クソクソクソ離れろよージロー」
ジ「んーーやだCー」
『ジロー先輩ーー起きてくださいーー』
ジ「Aーまだ寝てようよー」
忍「自分どんだけ寝るねん
寝るにしてもちゃん離しー?困ってるで」
『ジロー先輩ー泣』
ジ「わーー泣かないでーー」
向「クソクソクソ」
跡「いちいち泣くんじゃねー」
鳳「跡部さん怖いですよ」
忍「それじゃー逆効果やで」
『うううう泣』
やっとジロー先輩は離れてくれたけど
あれ?今何時だ?
私どのくらい寝てた?
なんだか背筋が凍る。
『あ、あの』
忍「なんや?」
『今何時ですか?』
鳳「もうすぐ20時だけど?」
『ええええええ』
急いで携帯を見ると19:57
死ぬ
やばい殺される
『うわあああーーーーーーーーーーーー』
跡「今度はなんだ」
『やばいーーー殺されるーーーー』
鳳「え?誰に?」
『魔王に!!!』
わーーーーと慌てていると
携帯が震え始めた。
恐る恐る携帯を見ると
【カッコイイ幸村精市様】
『うわあああで、電話きたーーーーーー』
宍「と、とりあえず落ち着け」
向「電話出た方が良くね?」
忍「せや、はよ出な」
『こ、怖すぎる』
日「もっと大事になりますよ」
みんなに説得されとりあえず出てみた
ピッ
幸「出るの遅いよ」
『すすすすいません』
思わず反射的に正座した。
幸「今何時かな?」
『え、えーっと』
幸「時計も読めないの?」
『20時です!!!』
幸「読めるんじゃない。
それで?莉和はどこにいるのかな?」
『あ、あの、そ、それは、あの』
幸「何時までに帰って来いって言ったかな?」
『...20時です』
幸「そこでなにしてんの?」
『すすすすいませんでしたああああ』
電話を置き正座で頭を下げた。
ああー氷帝の皆さんが
哀れんだ目で見てらっしゃるるるる。
幸「今日はそのまま家に帰りな。
明日ゆっくり話は聞くから」
『は、はいすいません』
ピッ
死亡確定
忍「莉和大丈夫か?」
向「お、おおいー目を覚ませえええ」
『も、もうやばい』
ジ「莉和ちゃーーーん」
宍「顔やべーよ」
跡「ったくしょーがねーな
特別に俺様が送ってってやる」
『...ありがとうございます』
もう遅いんだけどね。
今更車で家に帰っても
明日の私の命はもう無い。
明日のことを考えると
もう今すぐに逃げ出したい。
でも逃げれば倍のお仕置きがまっているであろう。
その日はとりあえず跡部さんの凄い車で
家まで送ってもらった。
あーもうー偵察もしてなければ
門限過ぎるって
ほんとに今日はやらかした!!!
明日のことで頭がいっぱいで
跡部さんの凄い車の事は突っ込めなかった。
『あーもうほんと無理』
皆さん私の無事をどうか願っていてください
END
部室に寄って幸村先輩から書類を
柳先輩からは偵察のポイントを
まとめられたノートを受け取った。
幸「はい、じゃ、気をつけてね」
ジ「転ぶなよー」
柳「落とすんじゃないぞ」
柳生「知らない人にはついて行っては
いけませんよ」
仁「分からなかったら人に聞くんじゃ」
丸「拾い食いすんなよぃ」
赤「間違えんなよー」
真「あちらに迷惑をかけるでないぞ」
初めてのおつかいみたいに
凄い言われながら
私は氷帝学園へ向かった。
柳先輩の言う通り1時間ほどで
目的地 氷帝学園には着いた。
着いたんだけど
『え、これ学校なの?』
目の前にはお城のような
大きくて綺麗な校舎?が建っていた。
『待って、これどこがテニスコート?』
とりあえず門はくぐってみたけど
広すぎてお目当てのテニスコートは
見当たらない。
『あ、とりあえずCorinしないと!!!』
幸村先輩に「今着きました」と
Corinするとすぐに
「テニスコートはそこから左奥のところだよ」と
返ってきた。
なんでこの人私の今いる位置わかってんの?
え、なに?目でもついてる?
なんて思って自分の周りをキョロキョロ見ていると
ピロン
幸「余計なこと考えてなくていいから
早く行きな」
ひいいいいいい。
返してないのにCorinきたあああ。
私は既読をつけずにすぐポケットにしまい
言われた方向に進んだ。
キャーーーーー!!!!!
ん?なんか凄い声が聞こえる?
キャーーーーー跡部様ーーーー
忍足くんーーーーーー
向日くんこっち向いてええーーーーーー
キャーーーーー!!!!
『こっちの方から聞こえる』
声のする方へ近づいてみると
テニスコートが見えてきて
その周りをすごい数の女の子達が
囲んでいて声援?を送っていた。
キャーー跡部様かっこいいー!!
今日もお美しいわーーーー!
跡部様?
跡部様ってなに?
え、中学生だよね?
跡部様ーーーーー!!!!!
『プッ。なにヤバいっ!跡部様ッ。あはは』
思わず吹き出してしまった
我慢してたのに。
そーいえば幸村先輩に教えて貰った人も
べってついてた気がする!
なんとか~べだって人!
その人に渡せばいいのかなー?
てか、あそこ近づくのやだな
どーしよー。
立海でもこの黄色い声援は聞き慣れているが
立海よりも凄い。
うるさい。
そんなことを考えながら歩いていると
ズテーーーンンンン
何かにつまづいて転んだ。
『ーーッッ痛ぃぃぃぃぃぃぃ』
「ンガッ。んん~~~なんだCー」
なんか黄色い頭の人が起き上がった。
「ん?きみだーれぇー?」
『ううう』
「あれ?どうしたC?」
『....ううううわーーーーん』
「(°Д°)」
『ううわーーーん』
「わわわわ、わ、Aーー?
え、え俺なんかしたCー?」
『痛ぃぃぃぃ泣』
「あ、もしかして俺につまづいたの?汗」
『コクン泣』
「わわわわご、泣かないでー汗」
『痛ぃぃぃぃぃぃ泣』
「わーどーしよーどーしよー汗」
「ウス」
「あ、樺地ナイスタイミングだC」
「ウス」
「この子俺につまづいちゃって転んじったみたいなんだー」
「ウス」
「部室で手当てしてあげて欲しいC」
「ウス。跡部さんが呼んでます」
「AーわかったCーじゃーこの子よろしくねー」
「ウス」
『うううううう』
私は大きい人に抱えられて
部室に連れてかれた。
大きい人は優しく私をソファーに座らしてくれ
擦りむいた膝を手当てしてくれた。
その間に周りを見渡すと
部室とは思えない空間。
私が座っているのは
フカフカの大きいソファー
反対側には筋トレの機械
奥にはシャワールーム
他にも色々ありそう。
「これで大丈夫だと思います」
『グスン。あ、ありがとうございます』
「ウス」
そーいえばここは何部なんだろう。
『す、すいません。私テニス部探してまして』
「ウス」
『えええ!ここがそうなんですか?』
「ウス」
このやたら広い部室は
私が向かっていたテニス部の部室だったらしい。
『ということはあなたはテニス部の方?』
「ウス」
『うわわわすいません!!
私立海大テニス部のマネージャーの
絹張莉和です
あの、部長さんに書類を届けに来ました!』
「ウス」
大きい人は話を聞くと
テニスコートまで連れていってくれた。
キャーーーーーーーーーーキャーーーーー!
『あ、あのいつもこんな感じなんですか?』
「ウス」
『そ、そーなんですね。お互い大変ですね。』
「ウ、ウス」
黄色い声援の横を通り過ぎ
テニスコートの門を開くと
凄い人数の人達が練習をしていた。
大きい人の後ろを歩いていると
練習していた人達がこっちを見ている。
さらにさっきまで声援を
送っていた人達の方から
「え、何あの子」
「他校の生徒じゃない」
「なにあの女」
「なんの用なのよ」
とめちゃくちゃ言われてる。
こ、怖いいいいい。
なんでこっちみんな見てるのううう。
しかもさっきの女の人達
めっちゃ睨んでるし
なんか言ってるし
こわいいいいいやだああああ。
注目されるのが得意じゃない私は
大きい人の背中にくっついた。
「跡部さん」
「あーん?なんだ樺地」
「お客様..です」
「ん?どこにいるだ?」
「...こちら..です」
樺地が後ろを向くと
その背中には小せえ女がついていた。
「なんや樺地可愛らしいのついとるで」
「ほんとだーークソクソクソ樺地のくせして」
「ん?誰だあれ?」
「さあー?あれ立海大の制服じゃないですか?」
「チッ。おい女。こっち向け」
『え、あ、はい』
クルリ
「えらいべっぴんさんやなー自分」
「お前俺より小せえんじゃね?飛んでミソ?」
「あーん?ああ、お前立海大のマネージャーか」
『あ、あ、はい
立海大テニス部マネージャー2年の絹張莉和です。
あ、あの書類お届けに来ました』ペコッ
全「「「(可愛いいいい)」」」
「ああ、ご苦労だったな」
「なー自分なんで膝怪我してんねん」
『あ、その、さっき「あーーーーーー」』
「あーん?うるせぇぞジロー」
「お前さっきの子だCーーー足大丈夫ー?」
『あ、さっきはすいませんでした!!』
「あーん?知り合いか?」
「さっき俺につまづいちゃったんだCー
あ、俺3年の芥川ジローっていうんだー
ジローでいいよー」
『あ、よろしくお願いします』
「忍足侑士や。俺も3年。
自分とんだ災難だったなー」
「俺向日岳人!侑士と一緒な!」
「同じく3年の宍戸亮だ
お前小せえな!長太郎と並ぶと豆みてえ」
「宍戸さん可愛そうですよ
あ、俺は同じ2年の鳳長太郎だよ!」
「2年日吉若」
「俺様はこのテニス部の部長3年跡部景吾だ。
樺地挨拶しな」
「ウス。2年樺地宗弘です。よろしくお願いします」
『あ、さっきはありがとうございました!』
樺「ウス」
樺地くんにもう一度お礼を言うと
なんだか顔が赤くなっている
あれ?大丈夫かな?
あー私が引っ付いてたから暑くなっちゃったんだ!
あーもー迷惑かけっぱなしだー
真田副部長に怒られるーーーー泣
どうか連絡行きませんよーに!!!!
宍「跡部それなんの書類なんだ?」
跡「ああ、今度3校合同の合宿があんだよ。
その時の書類だな」
向「クソクソクソ聞いてないぞそんな話!!」
忍「えらい急な話やな」
跡「しょーがねぇーだろ。
詳細はこの書類が無きゃ決まらねーんだよ。」
鳳「3校って氷帝と立海とあと1校は
どこになるんですか?」
跡「青学か六角か返事があった方になると聞いていたが
六角は都合が悪かったらしく
青学になったようだな」
跡部さんは私から受け取った書類を開け
中の紙を見ていた。
あれ?青学ってあーーー
葵の彼氏がいるとこじゃん!!
葵に教えてあげよー!
忍「えらい人数多ないか?全員で行くんか?」
跡「全員は連れてけねーから
各校レギュラー陣のみだ」
日「さすがに3校全員きたら
練習もままならないですよ」
宍「だな」
樺「ウス」
ジ「ねーねー莉和も来るんだよね?」
『あ、多分そうだと思います』
うん、多分ね。
合宿があるのは聞いたけど
だってなんにも言われてないし
私入ったばっかりだし
その日新商品出てたらやだし。
忍「多分って自分聞いとらんの?」
『合宿があるのは聞いていたんですけど
自分も着いていくのかどうかは
きちんと聞いてなくて』
ジ「Aーいいじゃんいこーよー!」
向「マネージャーはついてくるもんだろー」
鳳「いてくれたらきっと楽しくなりますね」
宍「ばーか長太郎遊びに行くんじゃねーんだぞ」
忍「せやで、岳人も無理は言うたらあかん」
『あ、あの、ちゃんと決定したら言いますね!』
ジ「Aーどうやって教えてくれんだCー
あ、Corin教えてよー」
向「あ、俺も俺も」
『は、はい!』
忍「ほな、俺にも教えてな」
鳳「忍足先輩ちゃっかしですね」
宍「激ダサだぜ」
跡「うるせーーーお前ら部活中だぞ」
日「下克上だ」
樺「ウス」
なんかいつの間にかあらゆる方向に
腕を引っ張られて
もうなんか伸びた気がする。
てか、頭グワングワンしてるーー。
やばいー首もげるーーーーーー。
跡「おい、そろそろそのチビ離してやれ
伸びてんぞ」
『う~~』
宍「あいつやばくね?」
『ううう』
跡「はあ、仕方がねえーな。パチン
おい、樺地」
樺「ウス」
ヒョイッ
『ふぇあっ』
ジ「あーなにすんだCー」
向「おい、樺地下ろせよーー」
宍「部活後に教えてもらえばいいだろ」
鳳「大丈夫?あ、あれ?」
『(*_*)』
忍「あーあ気絶しとるんちゃう?」
跡「チッ。お前騒ぎすぎだ」
向「うわっまじかよ!
お、おいー大丈夫かーーー?」
日「ダメですね」
跡「はあー樺地部室に置いてこい」
樺「ウス」
忍「寝顔も可愛ええなー」
跡「ついでに忍足埋めてこい」
樺「ウス」
鳳「手伝うよ」
ジ「俺も」
忍「なんでやねん」
向「クソクソクソばか侑士」
宍「なにやってんだよ」
日「全くですね」
『う、うう、うーん寒いいい』
モゾモゾ
んーなんか暖かい~
ふぅーーーーん?あれ?ん?
ガバッ
ジ「ZZZ」
『えええええええええええ』
周りを見渡すと知らないところ
いや、あ、違うこれ氷帝の部室だ
ええええなんでジロー先輩いるのううう。
向日先輩とジロー先輩に
引っ張られてそのまま気絶してしまった私は
部室のソファーに寝かされていて
隣には私を抱き枕にして寝ているジロー先輩
え、なに?どういうこと!!!
驚いていると部室のドアがあいて
先輩達が入ってきた。
鳳「あ、起きたんだね」
向「あーークソクソクソジローなんで
に抱きついてんだよーーーーー」
忍「ずるいでーーー」
宍「///」
日「なにしてるんですか」
『助けてくださいいい』
跡「あーん?お前何騒いでやがる?
おい、ジロー起きろ」
ジ「ーーんーーんーなんだCーうるさいCー」
向「おい!うるせーじゃねーよ
クソクソクソ離れろよージロー」
ジ「んーーやだCー」
『ジロー先輩ーー起きてくださいーー』
ジ「Aーまだ寝てようよー」
忍「自分どんだけ寝るねん
寝るにしてもちゃん離しー?困ってるで」
『ジロー先輩ー泣』
ジ「わーー泣かないでーー」
向「クソクソクソ」
跡「いちいち泣くんじゃねー」
鳳「跡部さん怖いですよ」
忍「それじゃー逆効果やで」
『うううう泣』
やっとジロー先輩は離れてくれたけど
あれ?今何時だ?
私どのくらい寝てた?
なんだか背筋が凍る。
『あ、あの』
忍「なんや?」
『今何時ですか?』
鳳「もうすぐ20時だけど?」
『ええええええ』
急いで携帯を見ると19:57
死ぬ
やばい殺される
『うわあああーーーーーーーーーーーー』
跡「今度はなんだ」
『やばいーーー殺されるーーーー』
鳳「え?誰に?」
『魔王に!!!』
わーーーーと慌てていると
携帯が震え始めた。
恐る恐る携帯を見ると
【カッコイイ幸村精市様】
『うわあああで、電話きたーーーーーー』
宍「と、とりあえず落ち着け」
向「電話出た方が良くね?」
忍「せや、はよ出な」
『こ、怖すぎる』
日「もっと大事になりますよ」
みんなに説得されとりあえず出てみた
ピッ
幸「出るの遅いよ」
『すすすすいません』
思わず反射的に正座した。
幸「今何時かな?」
『え、えーっと』
幸「時計も読めないの?」
『20時です!!!』
幸「読めるんじゃない。
それで?莉和はどこにいるのかな?」
『あ、あの、そ、それは、あの』
幸「何時までに帰って来いって言ったかな?」
『...20時です』
幸「そこでなにしてんの?」
『すすすすいませんでしたああああ』
電話を置き正座で頭を下げた。
ああー氷帝の皆さんが
哀れんだ目で見てらっしゃるるるる。
幸「今日はそのまま家に帰りな。
明日ゆっくり話は聞くから」
『は、はいすいません』
ピッ
死亡確定
忍「莉和大丈夫か?」
向「お、おおいー目を覚ませえええ」
『も、もうやばい』
ジ「莉和ちゃーーーん」
宍「顔やべーよ」
跡「ったくしょーがねーな
特別に俺様が送ってってやる」
『...ありがとうございます』
もう遅いんだけどね。
今更車で家に帰っても
明日の私の命はもう無い。
明日のことを考えると
もう今すぐに逃げ出したい。
でも逃げれば倍のお仕置きがまっているであろう。
その日はとりあえず跡部さんの凄い車で
家まで送ってもらった。
あーもうー偵察もしてなければ
門限過ぎるって
ほんとに今日はやらかした!!!
明日のことで頭がいっぱいで
跡部さんの凄い車の事は突っ込めなかった。
『あーもうほんと無理』
皆さん私の無事をどうか願っていてください
END