向かう先には光輝く世界
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あの日青学から猛ダッシュで帰ったので
なんとか門限30秒前に部室に滑り飛び込めた。
そう、言葉通り
入り口前で滑って転んで飛び込んだ。
そのお陰でなんとかお仕置きは免れたのだが
部室に入った時の幸村部長の冷たい視線と
持っていた謎のノート。
そして「あともう少しだったのにね」と
ぼそっと呟いたのを聞いて
あのノートに何を書かれているのか
分からないけどかなり震えた。
まじでよかった。
ほんとに門限守れてよかったよ〜泣
まあ、そんなこんなで
命拾いした私は無事に家に帰り
翌日の朝練も遅刻せず
今のところ上手くいっていた!...はずだ。
「ちょっと聞いてんの?」
『え、あ、はい』
「あーもう本当ムカつく!」
朝練が終わり教室に行こうとしたら
下駄箱にラブレター。
何となく中身は予想がついたけど
一応確認すると【裏庭へ】の文字だけ。
ここでゴミ箱にポンと投げても良かったけど
顔も知らない人にやられんのも嫌だし
とりあえず顔の確認の為に裏庭へ向かった。
裏庭へ行くとそこには10人のお姉様方がいて
1人1人有難いお言葉を頂戴しているわけ。
「テニス部のみんなの周りうろちょろして
目障りなのよ、あんた!!」
「テニス部は皆の物なのよ」
「テニス部の皆だって迷惑してるわ!!」
「ファンクラブにも入らないでテニス部の皆の周りをうろちょろするなんて本当にありえないわ」
「ブスの癖にうざい」
「あんた消えなさいよ」
『消えろと言われましても...』
物理的に人間が消えるって無理じゃね?
液体になれる訳でもない
私にそんな特殊能力ないんだけど。
「いい?テニス部にこれ以上近づくようなら
覚悟しなさいよ」
「行きましょう」
フンッと声が聞こえそうなくらい
オーバーに去っていくお姉様方。
テニス部のファンクラブの人達らしい。
テニス部はみんなの物って。
あの人達も人間なんだけどな。
物じゃないんだけど。
まあ、今日は手出されなかったし
顔はバッチリ覚えた!!
まーたなんかやられたら
その時はやり返す!!!
キーンコーンカーンコーン
『うわっ!最悪!遅刻じゃんかーーーー!』
エビちゃん(担任)に殺される!!
最近朝練に出てるから遅刻しなくて
エビちゃんに莫大な課題出されることも
済んでたのにいいい!
『あーもう、クソ野郎が!!!』
ーーーーーーーーーーーーーーーー
「おーし、出席取るぞー相田ー」
「はーい」
「遠藤」
「うーっす」
「おか『しゃーーーーセーーーフ!!!』
「アウトだ、バカタレが」
昇降口からダッシュして
名前呼ばれる前に教室の入り口に倒れ込んだ。
エビちゃんの冷たい声とクラスメートの呆れた目。
あれ?このクラスはいつから
私の事そんな風になったの?
反抗期なの?え?みんな反抗期?
「反抗期でも繁忙期でもなんでもいいから
お前後で職員室な」
『Noーーーーーー!』
「はい、馬鹿はほっといて次呼ぶぞ」
てぃーちゃー冷たいぜ。
渋々席に座りエビちゃんからの
連絡事項を聞きHRは終わった。
のんびり始まる授業の準備をし始めると
「あんたなんかあった?」
『へ?なんにも?』
「朝練あったんでしょ?それなら遅刻なんてしないじゃない」
『あー、んーラブレターもらった』
赤「はああ?お前にラブレターーー?」
『チッ。うるさい、ワカメ』
赤「おい」
ボソッと言ったワカメをよく聞き取ったな。
凄いよ、君!地獄耳だね〜。
「朝からやめてよ、めんどくさいから」
『葵ちゃん冷たい』
「で?誰からラブレターだったの?」
『ん?お姉様達から』
赤「それって」
『なんでもないよ』
赤「なんでもねぇって事ねぇだろ」
『馬鹿也には関係ない』
赤「おい、心配してやってんのになんだよその言い方」
『だーかーらー心配されるような事ないってこと!!ほら、先生来たから馬鹿也ハウス!!!』
赤「俺は犬か!!!」
ブーブー文句言いながらも赤也が
自分の席に戻ったのを確認してため息をついた。
あちゃー。赤也にバレたのは予想外。
他のレギュラーとかに話いかないといいな。
あ、無理か。やっぱ口止めしとこ。
「なんかあったらいいなさいよ」
葵あんた本当に優しい子だよ。
ありがとう。
おばちゃん優しさに涙が出そうだよ。
『ありがとう』と一言いい
黒板に目を向けた。
さーて、これからどんな事があるかねー。
とりあえず様子見。
やり方によっちゃーこっちめ黙ってねぇーからな。
この莉和様怒らしたらどうなるか
その体に教えてやんよ!!!
とりあえず様子見、様子見!
END
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