向かう先には光輝く世界
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なんとか仁王先輩の腕から逃れた私は
すぐ起き上がり携帯で時間を確認した。
私がここに来たのは4時間目からで
今は15時半。
午後丸々サボってしまった。
Corinも溜まっており
葵から何通もきていた。
慌てて電話すると
「あんたどこいってんのよーーーーー」と
叫び声が聞こえて思わず震えた。
電話をしながら平謝りする私の横で
笑いを堪えている仁王先輩に
ムカついて横腹を殴った。
と、とりあえず部活行かなきゃ!
魔王様に見つかったら
朝よりももっと酷いお仕置きをされるかもしれない!!!
『部活!!先輩!部活行きますよ!!!』
早く立ってと先輩の腕を引っ張ると
渋々立ちあがる仁王先輩。
立ち上がったのを見て腕を離し急いで
入り口のドアに向かうと
背中にすごい重みが、、、。
『仁王先輩!!もーこんなことしてる暇ないんです!遅刻したら魔王様に殺される!!!』
仁「だるいのぅー」
『うー重い!重いって!!まじで!』
仁「重いとは失礼じゃのぅ」
『いいから早く離して!!』
仁「顔が濡れて力が出ない〜」
『ジャムおじさーーーーーーん!!』
いや、まじこんな茶番してる暇ないんじゃ!!
もうここは強行突破だと
先輩の腕を振り落とそうとしたその時
チュッ
頬に柔らかい感触がしてフリーズ。
ゆっくり後ろを振り向くと
そこにはニヤニヤしている先輩の顔がすぐ側に。
仁「さーて、面白い顔を見たし行くかのぅ」
『.....ぎゃーーー!!!』
ーーーーーーーーーー
幸「遅かったね」
『す、すいません!!』
柳「5分の遅刻だ。まあ、予想範囲だな」
予想範囲って
遅刻する前提だったのか!!!
いや、仁王先輩がすぐ離してくれてたら
遅刻しなかったよ??!
『す、すぐ着替えてきます!!!』
幸「着替えなくていいよ」
『え!!!....もしかして』
幸「うん、お使い頼んだよ」
『うわーーーまただーーーー!』
昨日の今日で失敗は許されない
地獄のお使いだーーーーーっ!!!
柳「今日は青学に行ってもらう」
幸「昨日みたいな事がないようにね?」
『...へい』
幸「フフ。莉和はそんなにお仕置きがされたいのかな?(黒笑)」
『お使い大好き!!!あー早く行きたいなー!』
もう、やだここ。怖い。
怖い人しかいないよ。
柳「青学の行き方はここに書いてある。氷帝よりは行きやすいはずだ」
幸「必ずCorinするんだよ」
『...イエッサー』
書類と偵察ノートを受け取り
カバンに閉まって部室を出た。
青学かあー。
青春学園。
懐かしいなー。
青学には中学生の時に通ってた。
高等部もあるのでそのまま行くつもりだったけど
氷帝に転校した。
『氷帝の後だとめっちゃ普通に見えんな!!!』
昨日の氷帝が衝撃的過ぎて
普通の校舎が凄い安心感!!
とりあえず門をくぐり中を見渡すと
下校途中の生徒達の視線が集まった。
まあ、そりゃ見るよね。
だって明らかに他校生だもんね。
あー青学の制服可愛いなー。いいなー。
まあ、うちも可愛いけど!
そんなことを考えながら
フラフラしている時いつの間にかテニスコートが見えてきた。
『お!今回は楽勝ー!さーて、幸村部長にCorinしとかないと』
着きました!と打つとすぐに返事が来たので
そのままポケットにしまい
コートの近くまで足を進めた。
『えーっと、どうしよーかなー』
「おい、お前誰だ?」
とりあえずテニスコートの近くまで来たのはいいが
声をかけられそうな人が近くにいない。
周りを見渡していると
突然背後から声が聞こえた。
振り向くとそこにはおでこに
緑のターバン?ハチマキ?を巻いている
怖い人が立っていた。
「おい、聞いてんのか!!」
『え、あ、はい!』
「ここになんか用があんのかって聞いてんだ!」
『あ、はいいい!!あ、あのしょ、書類届けに来ましたあああ!!!.....って荒井くん?』
思わずビクビクしている怒鳴ってきた相手を
良く見ると見覚えのある人が立っていた。
「お前、莉和?」
『えーそーだよー!!』
「お、お前こんな所で何してんだ!」
『うひょ!!荒井くんだーっ♪』
久しぶりに会った荒井くんに飛びつくと
ちゃんと受け止めてくれた。
よく荒井くんに飛びついてたなー。
懐かしいぜ☆
荒井くんに案内されて別のコートに移動すると
そこには懐かしい人達がいた。
「手塚部長!莉和です!」
手「...莉和?」
「莉和ってもしかして」
「え、あ、莉和ちゃんだにゃーーーー」
「おい、マジかよ」
『おおーい!みんなーーーっ!!!』
荒井くんの後ろから両手を振ると
みんな一斉にこちらを向いた。
手「荒井ご苦労だった。練習に戻れ」
荒「失礼します」
『荒井くんありがとーっ!』
荒井くんに手を振ると
なぜか目を丸くして手をちょっと上げて
慌てて走り去ってしまった。
うん!相変わらずクールだね!
「ほぅ、いいデータが取れたな」
『ひっ!!』
「あ、あー驚かせてすまないね」
『あ、え、乾先輩、大石先輩大丈夫です!!』
振り向くと乾先輩はいつものノートになにやら書き込んでいて
大石先輩は苦笑いしながら謝り
頭を撫でてくれた!!
「莉和ーーーーーーーっ!!!!」
ドンッ
「英二、離れな?莉和潰れてるよ?」
菊「え、あ、本当だにゃ」
『ーーぅ、え、英二先輩お、重い、愛が重いよ』
「ご、ごめんにゃ」
『ふ、不二先輩助けてぇ』
不「フフ、相変わらず小さいね」
突然英二先輩が後ろから飛び込んできたので
そのまま地面とお友達になった。
その後ろで不二先輩は笑っている。
この人達相変わらずだ。助けてくれないし。
『あ、桃ちゃーーん。薫ちゃーーん。』
桃「え、莉和?なんでいんだ!」
海「...莉和?」
英二先輩が後ろに乗っかってるので
うつ伏せ状態で顔だけ上げると
ランニングして帰ってきたのか
前から桃ちゃんと薫ちゃんが歩いてくるのが見えた。
私がいるのに気が付き驚いた顔をする2人。
ふふーん。その顔面白いね。
薫ちゃんはどんな顔をしてもカッコイイね!!
手「菊丸、どいてやれ」
菊「あ、忘れてたにゃ」
『忘れないでくださいよ』
「だ、大丈夫かい?」
『わータカさんだー!大丈夫ですよ!久々だから潰れたけど』
川「相変わらず元気そうだね」
『元気が取り柄だから!!』
不「フフ、さすが莉和だね」
やっと英二先輩が降りてくれたので
なんとかその場から立ち上がり砂を払った。
手「莉和今日はどうした?立海に転校したと聞いていたが」
菊「そうだにゃ!なんでここにいるんにゃ?」
桃「立海追い出されたか?」
『んなわけあるか!楽しく毎日やってるわ!』
乾「書類を届けにきた確率95%」
『さっすが、乾先輩!!!』
ほいっと手塚先輩に書類を渡すと
一瞬驚いたようで目が見開いたが
すぐに書類を受け取ってくれた。
ゾクッ
なんでか分からないけど
この感じ知ってる。
いきなりゾッとするこの感じ。
数時間前にも味わったぞ!
不「いやだなー。莉和のとこの部長と一緒にしないでよ?(黒笑)」
大人しくしとこう、うん。
相変わらずだ。
さすが不二先輩。
不「何も言わないで転校して連絡も遅くて急に来るって....なんなの?説明出来るよね?(黒笑)」
『ひぃぃぃ!す、すいません!!!』
とりあえず地面に手とおでこを付いて謝った。
土下座ってやつね。
不「まあ、その話は後にしてっと」
『(いや、もう忘れてよ)』
桃「なー莉和書類って?」
川「書類って莉和ちゃんもしかして」
『そのまさかだよ』
苦笑いしてみんなを見ると
その顔は複雑そうな顔をしていた。
うん、言いたいことは分かってる。
桃「...大丈夫なのか?」
ほらね、そーやって
また心配させるって分かってたから
あんまり青学には来たくなかったんだ。
青学にいた頃
沢山みんなには迷惑かけたから。
海「.....莉和」
『大丈夫!これも何かの縁だしね!』
海「...無理するなよ」
優しく頭を撫でてくれる薫ちゃん。
そんな顔しないでと
薫ちゃんに笑顔を向けた。
手「うむ。書類は確かに受け取った。」
大「ところでその、なんの書類なんだ?」
乾「夏の合同合宿の件だろう」
菊「またあの合宿あんのかー」
桃「今年は何処が来るんっスか?」
手「立海、氷帝、青学この三校だ」
不「今回は少ないんだね」
手「今年は元々少ない数でやる予定だった。うちか六角かとなっていたのだが六角は予定が合わないらしくて今回の参加はうちになった。」
『ほぉーそーなんですねー』
ふむふむとみんなと一緒に納得していると
一気に視線が集まった。
『え?なに?』
大「莉和ちゃん何も知らないのかい?」
『はい。マネージャーになったのも最近で合宿あるのも昨日知りました!』
川「大丈夫?」
『んーまあ、大丈夫ですよ!なんとなるはず!』
桃「相変わらずだな」
ケラケラ笑ってるとみんな苦笑いだった。