師走を過ごそう
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
おかみさんから探偵の仕事ではないとは分かってるけど頼み事があるというメールが届く。珍しいおかみさんからのお願いだし出来ることなら解決するよと了承し内容を聞こうとすれば直接見てから内容を聞いてほしいとのことだったので、僕と助手は旅館にやってきた。
「あ、ヘビ探偵!」
旅館入り口に辿り着くと、ヘビの身体で一生懸命に雪かきスコップで積もる雪を端に寄せているヘビ従業員くんがいた。僕らに気付きパッと表情を明るくさせる。
「こんにちは従業員くん。その黄色いマフラー似合ってるね、可愛い」
「そうでしょ!おかみさんが作ってくれたんだ~、シェフと従業員ちゃんの分も作ってくれたんだよ!色違いのお揃いなんだ~」
「ふふ、よかったね」
マフラーを見せつけるようにくるくるとその場で嬉しそうに回る。この喜びよう、きっとおかみさんがマフラーを渡したときはもっと凄かったんだろうな。
「……」
?助手が何か言いたげに僕を見てくる。
「どうしたの?」
「……彼を手伝ってから行っても?」
「!そりゃもちろん、僕からもお願いするよ。じゃあ僕先におかみさんのとこ行ってるね」
助手の肩から飛び降り「従業員くん、助手を貸すから後はよろしくね」と声をかけ旅館内に入る。後ろから「えっ、えっ!?ヘビ探偵!?」と明らかに困惑する従業員くんの声には思わず笑ってしまった。
「あら、ヘビ探偵じゃない」
「こんにちは従業員ちゃん。おかみさんはいる?」
「おかみさんなら今は食堂じゃないかしら」
「ありがとう」
受付で佇む従業員ちゃんから場所を聞き、食堂へ向かおうとして「あ」、と振り返る。
「従業員ちゃん、そのマフラー似合ってる!」
「!……ふふ、ありがと」
はにかんだその顔が眩しい。
どこも大体そうだと思うけど受付の位置って玄関の直線上に位置しているから開く度に風が吹いて寒そうだよね。マフラーは必要だ、うん。
さて、食堂食堂、と。
「ああ、来たわね」
「お待たせおかみさん」
「……助手は留守番かい?」
「いや、玄関で従業員くんの雪かきを手伝ってから来るよ。……もしかして助手に用があった?」
「なるほど、ありがたい話ね。戻ってきたらお礼を言わないと。そして、話が早くなりそうで助かるわ」
「?」
「まあ戻ってくるまでパスタでも食べるかい?シェフ!」
「今出来るよ」
キッチンからシェフがパスタを頭に乗せて運んでくる。おかみさんがそれを受け取り、座る僕の目の前に置いた。
「さ、めしあがれ」
「きまぐれパスタ改良中だよ、感想を聞かせてほしいな」
「ありがとうシェフ」
にこにこと笑みを浮かべるシェフの身体には橙色のマフラーが巻いてある。……お気に入りなんだね、わかる、わかるけど!調理に邪魔じゃないかなあ!?
「……いただきます」
美味しそうなパスタと共にその言葉を飲み込んだ。
「さて、話なんだけど」
雪かきから戻ってきた助手と共に話を聞く。
「見ての通り、雪かきが大変なの。昨日もやったんだけど屋根から落ちてきたのかまた今日の朝もやる始末で……私は腰が痛いしシェフは調理、従業員ちゃんは受付をやらないといけないから日中の雪かきはヘビ従業員一匹にやってもらわないといけなくてね。それで閃いたんだけど」
「うん」
「助手ならドリル重機を改造してこう……雪かきできる重機にできたりしないかい?」
「できるな」
間髪いれずそう答えた助手に吹き出しかける。
さすがというか、最先端技術を最近履き違えている気がしなくもないというか……。
「それにちょうど俺から切り出そうと思っていたところだ。ヘビにあの作業はキツすぎるだろ」
ちらりと僕を見る。
「ヘビ探偵にはやらせられん」
……感動を覚えるより先に昨日普通にムカデにやらせてたよな、という感想が先に出てきてしまった。ムカデも労ってあげてよ助手……。
「……駄目元で言ってみたけどお願いしてみるもんだね。何か必要なものはあるかい?」
「いや、必要なものはこちらで用意する。あとでハンターを寄越すからそのときにドリル重機を渡してくれ」
「わかったわ、よろしくね」
ナチュラルにハンター巻き込んだなあ。
「でもドリル重機を改造したらあの子悲しむかしら……」
「しないよ」
ぴょこ、とヘビ従業員くんが顔を出した。
「あんた、いつから」
「ごめんなさい、何話してるか気になっちゃって。……おかみさんがぼくを心配してくれたってことがすごく嬉しかった。改造したってぼくのなかのドリル重機がいなくなるわけじゃないし、雪かきが楽になるなら万々歳だよ!助手さん、よろしくお願いします」
「ああ、任せろ」
「……解決、だね」
「まったく、心配して損したわ!ほら、話は終わりだよ!仕事戻りなさい!」
「わ!ごめんなさい戻るよ!」
慌てて食堂を出ていくヘビ従業員くんを呆れながらも優しく微笑んで見つめるおかみさんに心が暖かくなる。
「……さて、僕たちも帰ろうか」
「ええ」
十五日目 次の日にはドリル重機改が誕生した
「あ、ヘビ探偵!」
旅館入り口に辿り着くと、ヘビの身体で一生懸命に雪かきスコップで積もる雪を端に寄せているヘビ従業員くんがいた。僕らに気付きパッと表情を明るくさせる。
「こんにちは従業員くん。その黄色いマフラー似合ってるね、可愛い」
「そうでしょ!おかみさんが作ってくれたんだ~、シェフと従業員ちゃんの分も作ってくれたんだよ!色違いのお揃いなんだ~」
「ふふ、よかったね」
マフラーを見せつけるようにくるくるとその場で嬉しそうに回る。この喜びよう、きっとおかみさんがマフラーを渡したときはもっと凄かったんだろうな。
「……」
?助手が何か言いたげに僕を見てくる。
「どうしたの?」
「……彼を手伝ってから行っても?」
「!そりゃもちろん、僕からもお願いするよ。じゃあ僕先におかみさんのとこ行ってるね」
助手の肩から飛び降り「従業員くん、助手を貸すから後はよろしくね」と声をかけ旅館内に入る。後ろから「えっ、えっ!?ヘビ探偵!?」と明らかに困惑する従業員くんの声には思わず笑ってしまった。
「あら、ヘビ探偵じゃない」
「こんにちは従業員ちゃん。おかみさんはいる?」
「おかみさんなら今は食堂じゃないかしら」
「ありがとう」
受付で佇む従業員ちゃんから場所を聞き、食堂へ向かおうとして「あ」、と振り返る。
「従業員ちゃん、そのマフラー似合ってる!」
「!……ふふ、ありがと」
はにかんだその顔が眩しい。
どこも大体そうだと思うけど受付の位置って玄関の直線上に位置しているから開く度に風が吹いて寒そうだよね。マフラーは必要だ、うん。
さて、食堂食堂、と。
「ああ、来たわね」
「お待たせおかみさん」
「……助手は留守番かい?」
「いや、玄関で従業員くんの雪かきを手伝ってから来るよ。……もしかして助手に用があった?」
「なるほど、ありがたい話ね。戻ってきたらお礼を言わないと。そして、話が早くなりそうで助かるわ」
「?」
「まあ戻ってくるまでパスタでも食べるかい?シェフ!」
「今出来るよ」
キッチンからシェフがパスタを頭に乗せて運んでくる。おかみさんがそれを受け取り、座る僕の目の前に置いた。
「さ、めしあがれ」
「きまぐれパスタ改良中だよ、感想を聞かせてほしいな」
「ありがとうシェフ」
にこにこと笑みを浮かべるシェフの身体には橙色のマフラーが巻いてある。……お気に入りなんだね、わかる、わかるけど!調理に邪魔じゃないかなあ!?
「……いただきます」
美味しそうなパスタと共にその言葉を飲み込んだ。
「さて、話なんだけど」
雪かきから戻ってきた助手と共に話を聞く。
「見ての通り、雪かきが大変なの。昨日もやったんだけど屋根から落ちてきたのかまた今日の朝もやる始末で……私は腰が痛いしシェフは調理、従業員ちゃんは受付をやらないといけないから日中の雪かきはヘビ従業員一匹にやってもらわないといけなくてね。それで閃いたんだけど」
「うん」
「助手ならドリル重機を改造してこう……雪かきできる重機にできたりしないかい?」
「できるな」
間髪いれずそう答えた助手に吹き出しかける。
さすがというか、最先端技術を最近履き違えている気がしなくもないというか……。
「それにちょうど俺から切り出そうと思っていたところだ。ヘビにあの作業はキツすぎるだろ」
ちらりと僕を見る。
「ヘビ探偵にはやらせられん」
……感動を覚えるより先に昨日普通にムカデにやらせてたよな、という感想が先に出てきてしまった。ムカデも労ってあげてよ助手……。
「……駄目元で言ってみたけどお願いしてみるもんだね。何か必要なものはあるかい?」
「いや、必要なものはこちらで用意する。あとでハンターを寄越すからそのときにドリル重機を渡してくれ」
「わかったわ、よろしくね」
ナチュラルにハンター巻き込んだなあ。
「でもドリル重機を改造したらあの子悲しむかしら……」
「しないよ」
ぴょこ、とヘビ従業員くんが顔を出した。
「あんた、いつから」
「ごめんなさい、何話してるか気になっちゃって。……おかみさんがぼくを心配してくれたってことがすごく嬉しかった。改造したってぼくのなかのドリル重機がいなくなるわけじゃないし、雪かきが楽になるなら万々歳だよ!助手さん、よろしくお願いします」
「ああ、任せろ」
「……解決、だね」
「まったく、心配して損したわ!ほら、話は終わりだよ!仕事戻りなさい!」
「わ!ごめんなさい戻るよ!」
慌てて食堂を出ていくヘビ従業員くんを呆れながらも優しく微笑んで見つめるおかみさんに心が暖かくなる。
「……さて、僕たちも帰ろうか」
「ええ」
十五日目 次の日にはドリル重機改が誕生した