ヘビの命(単発まとめ)
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「ん!美味しい!」
「勝手に彼女のお勧めですから甘いものに特化した店だと思ってましたけどなるほど、雰囲気も良ければ味もいい……。特にこの鮭のムニエル……味付けは何を使っているんだ……」
「あはは、助手がお店の料理でそんな真剣な顔するの初めて見た」
「……観察しないで下さい、恥ずかしい」
「えー……?いつも僕のこと見てるくせにどの口が……」
リボンから最近お気に入りだという店のクーポンを貰ったヘビ探偵と助手は早速その日の夜に足を運んでいた。先月開店したばかりだという店内に空席はなくテーブルにつく全員が美味しい料理に顔を綻ばせながら会話を弾ませている。リボンだけでなく世間の心も掴んでいるのだろう。そしてそれはヘビ探偵と助手も例外ではなく。
「うっ……」
「……どうしました、なんでそんな苦い顔を。そのパスタ口に合わなかったんですか?」
「逆っ……すごく美味しいけど僕パスタの一番はきまぐれパスタって心に決めてるからっ……!!!!!」
「はは、なんですかそれ?」
「浮気者になるっ……!!」
「っ、はははっ!」
「ぐぐぐ……カルボナーラ美味しい……ごめんシェフ……」
到底美味しいものを食べてる顔とは思えないヘビ探偵を笑いながら写真におさめる。観察しないで下さいとはよく言えたものだ。
そんなやりとりを繰り返しながらメインを食べ終わり追加で注文した二人分のデザートとドリンクを待つ間料理の感想や明日の依頼などの雑談を交わす。
「……あ、見てみて助手、店員さんがワゴンでなんか凄いの運んでる」
「……ケーキ?」
ヘビ探偵の視線の先を見ると、キッチンからワゴンを押して出てくる店員がいる。そして何より目を引くのはそのワゴンに乗る花火の刺さったケーキだ。
「初めて見た、すごいね、サプライズかな?」
「かもしれませんね」
つい目で追っているとやがてそのワゴンは注文されたテーブルであろう卓の前に到着する。
「えっ!?同僚くん!?花火っ……!ケーキに花火刺さってるよ!?」
そのテーブルに座っていた人間でいう首辺りににネクタイを着用するヘビが耳を澄ませなくても聞こえるほどの大きさの声ではしゃぐ。わかる。僕もそんなケーキが自分のテーブルに運ばれてきたら同じくらいはしゃぐ自信あるもん。ヘビ探偵は心のなかで大きく頷いた。
「はは、よかった。俺の予想以上にヘビ社員が喜んでくれて。改めて……誕生日おめでとう、ヘビ社員」
「……!!!」
興奮により驚きの勝っていた顔はやがて、蕾が花開くように満面の笑顔に変わり、思わずこちらも頬が緩む。
「……いいなあ」
優しい目で一人と一匹のいるテーブルを見つめながらそう溢すヘビ探偵に助手は考える。言葉通りならこの「いいなあ」、は自分も同じことをしてほしいという「いいなあ」だろうが、恐らくこれは。
「……一人でも多く、こうしてヘビを大切にしてくれる人間が増えていくといいですね」
視線を件のテーブルから助手の顔に移す。見た目から伺える反応は薄いが確かに驚いている様子のヘビ探偵に私だってその思想に寄り添えるくらいの成長はしているんですよという意味を含めてにこりとわらいかけた。
「……そうだね」
視線を戻す。分けたケーキを笑いながら「同じのなのに?」「同じのなのに!」と食べさせあいっこする二人に暖かい気持ちになるが……そう感じるのはどうやら自分だけではないようだ。他のテーブル客も楽しそうな笑い声につられてそちらを見て笑顔になっている。ヘビというただそれだけの理由で笑い声に難癖をつける面倒な客がいてもおかしくない世界でこの暖かく和やかな空間か生まれたのは奇跡的で、そして素敵なことに違いなく。本当は奇跡なんて言葉を使わないくらい当たり前になればいいんだけど、まあそれはひとまず置いといて。
「……いいパートナーを見つけられてよかったね、ヘビ社員くん」
素敵な光景を見せてくれたことに感謝の心を織り交ぜて、小さな声でそう呟いた。
ハッピーバースデー。
幸せそうな一人と一匹に祝福を!
「勝手に彼女のお勧めですから甘いものに特化した店だと思ってましたけどなるほど、雰囲気も良ければ味もいい……。特にこの鮭のムニエル……味付けは何を使っているんだ……」
「あはは、助手がお店の料理でそんな真剣な顔するの初めて見た」
「……観察しないで下さい、恥ずかしい」
「えー……?いつも僕のこと見てるくせにどの口が……」
リボンから最近お気に入りだという店のクーポンを貰ったヘビ探偵と助手は早速その日の夜に足を運んでいた。先月開店したばかりだという店内に空席はなくテーブルにつく全員が美味しい料理に顔を綻ばせながら会話を弾ませている。リボンだけでなく世間の心も掴んでいるのだろう。そしてそれはヘビ探偵と助手も例外ではなく。
「うっ……」
「……どうしました、なんでそんな苦い顔を。そのパスタ口に合わなかったんですか?」
「逆っ……すごく美味しいけど僕パスタの一番はきまぐれパスタって心に決めてるからっ……!!!!!」
「はは、なんですかそれ?」
「浮気者になるっ……!!」
「っ、はははっ!」
「ぐぐぐ……カルボナーラ美味しい……ごめんシェフ……」
到底美味しいものを食べてる顔とは思えないヘビ探偵を笑いながら写真におさめる。観察しないで下さいとはよく言えたものだ。
そんなやりとりを繰り返しながらメインを食べ終わり追加で注文した二人分のデザートとドリンクを待つ間料理の感想や明日の依頼などの雑談を交わす。
「……あ、見てみて助手、店員さんがワゴンでなんか凄いの運んでる」
「……ケーキ?」
ヘビ探偵の視線の先を見ると、キッチンからワゴンを押して出てくる店員がいる。そして何より目を引くのはそのワゴンに乗る花火の刺さったケーキだ。
「初めて見た、すごいね、サプライズかな?」
「かもしれませんね」
つい目で追っているとやがてそのワゴンは注文されたテーブルであろう卓の前に到着する。
「えっ!?同僚くん!?花火っ……!ケーキに花火刺さってるよ!?」
そのテーブルに座っていた人間でいう首辺りににネクタイを着用するヘビが耳を澄ませなくても聞こえるほどの大きさの声ではしゃぐ。わかる。僕もそんなケーキが自分のテーブルに運ばれてきたら同じくらいはしゃぐ自信あるもん。ヘビ探偵は心のなかで大きく頷いた。
「はは、よかった。俺の予想以上にヘビ社員が喜んでくれて。改めて……誕生日おめでとう、ヘビ社員」
「……!!!」
興奮により驚きの勝っていた顔はやがて、蕾が花開くように満面の笑顔に変わり、思わずこちらも頬が緩む。
「……いいなあ」
優しい目で一人と一匹のいるテーブルを見つめながらそう溢すヘビ探偵に助手は考える。言葉通りならこの「いいなあ」、は自分も同じことをしてほしいという「いいなあ」だろうが、恐らくこれは。
「……一人でも多く、こうしてヘビを大切にしてくれる人間が増えていくといいですね」
視線を件のテーブルから助手の顔に移す。見た目から伺える反応は薄いが確かに驚いている様子のヘビ探偵に私だってその思想に寄り添えるくらいの成長はしているんですよという意味を含めてにこりとわらいかけた。
「……そうだね」
視線を戻す。分けたケーキを笑いながら「同じのなのに?」「同じのなのに!」と食べさせあいっこする二人に暖かい気持ちになるが……そう感じるのはどうやら自分だけではないようだ。他のテーブル客も楽しそうな笑い声につられてそちらを見て笑顔になっている。ヘビというただそれだけの理由で笑い声に難癖をつける面倒な客がいてもおかしくない世界でこの暖かく和やかな空間か生まれたのは奇跡的で、そして素敵なことに違いなく。本当は奇跡なんて言葉を使わないくらい当たり前になればいいんだけど、まあそれはひとまず置いといて。
「……いいパートナーを見つけられてよかったね、ヘビ社員くん」
素敵な光景を見せてくれたことに感謝の心を織り交ぜて、小さな声でそう呟いた。
ハッピーバースデー。
幸せそうな一人と一匹に祝福を!