MOTHER小説

僕がトニーに嫉妬するようになったのは僕の愛しい君の一言……

「トニーは元気にしてるかな?」

君のその一言で僕は君が一番に想っている子の名前を知る。僕は気になって君にトニーの事を聞いたんだ。

「トニー?」

「あ、ネス知らなかったっけ。トニーは僕と同じ学校に通ってる僕の親友」

「ふーん……」

トニーの事をとても楽しそうに話す君を見て僕はそっけない声になった。

「トニーは僕の事を危ない意味で好きだとか言ってくるんだよ」

やっぱりトニーの事を楽しそうに話す君に僕はもやもやして君にこう聞いた。

「ジェフ……、ジェフは僕とトニー、どっちが大切?」

僕の問いに君はその楽しそうな表情のままこう答えた。

「何言ってるんだよネス。ネスもトニーと同じくらい大切に決まってるよ」

君は僕もトニーも同じくらい大切だって言ったけど本当はトニーが君の一番だよね。悪いと思ったけどテレパシーで君の心を探ったから分かるんだ。ジェフ……、僕だってトニーと同じ意味で君が好きなんだよ。

我慢出来なくなった僕は君の頬にキスをする。

「ネス……?」

「ジェフ……、今はトニーが君の一番かもしれないけどいつか必ず時間がかかっても僕に振り向かせてみせるから」

「?」

僕のその言葉に君はぽかんとしたような顔をする。今はまだ分からなくていいんだよ。僕がトニーと同じ意味で君が好きだって事を少しずつ分からせてあげるから。

本当のキスは君が僕に振り向いてくれるまでお預けにしておくよ……。



END
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