マリオシリーズ小説
「「ロゼッタ、準決勝通過おめでとう!!」」
ロゼッタはこれまで頑張った甲斐があって、リオオリンピック、新体操クラブの競技で順調に勝ち進み、準決勝も通過する事ができた。ロゼッタが準決勝を通過したお祝いにピーチ姫とデイジー姫が美味しいスイーツのお店に連れてきてくれ、ブラジルのプリンをご馳走になっている最中だ。
「ピーチ姫、デイジー姫、お祝いありがとうございます。このプリン、こってりと甘くてとっても美味しいです。疲れた体には甘いものが一番ですね」
ロゼッタはブラジルのプリンを幸せそうに味わっている。
「ロゼッタ、これはプリンじゃなくてプジンっていうのよ。ブラジルのプリンの事をそう呼ぶの」
「それにプリンの材料は卵、牛乳、砂糖だけど、プジンはその3つに加えて練乳も入っていて、こってりとした甘さの秘密の正体が練乳なのよ」
デイジー姫とピーチ姫がブラジルのプリンことプジンの知識をロゼッタに得意気に披露した。
「そうなのですね……、このこってりとした甘さ、凄く気に入りました。ワルイージさんに作ってあげたいです」
「ワルイージ?」
「ワルイージがどうかしたの?」
ロゼッタが発したワルイージという単語にピーチ姫とデイジー姫はすかさず反応し、ロゼッタはピーチ姫とデイジー姫の問いに答えた。
「ワルイージさんは……、私の新体操の練習に付き合って下さって色々とアドバイスをくれたんです。それだけではなく、体重を減らす事に必死になって無茶なダイエットと食事制限をしていた私に自分の時間を割いてまで栄養バランスを考えた食事を作って下さったりもしてくれたんですよ」
嬉しそうな表情でワルイージの事を話すロゼッタにピーチ姫とデイジー姫は驚きを隠せずにいる。
「意地悪なアイツが他人のためにそこまでするなんてビックリだわ……」
ワルイージと相性が悪く、ワルイージと出会うといつも喧嘩になってしまうデイジー姫はワルイージが他人のために行動したという事実が信じられなかった。そんなデイジー姫を見ながら、ピーチ姫が言う。
「もしかしてワルイージはロゼッタの事が好きなんじゃないかしら?」
「?」
ピーチ姫の発言にロゼッタはきょとんとした表情になる。ピーチ姫の話題にデイジー姫も話題に乗っかり、続ける。
「あ!それはあるかも!アイツ以前からロゼッタには優しい態度だったし、ロゼッタの前だと妙に張り切るところもあったし」
「そうなのね、ならワルイージがロゼッタの事を好きなのはほぼ確実と言っていいわね!」
デイジー姫とピーチ姫は二人で盛り上がっている。そんなデイジー姫とピーチ姫にロゼッタは疑問をぶつけた。
「異性を好きというのはどういう気持ちなのですか?」
ロゼッタの疑問にピーチ姫とデイジー姫は思わず固まってしまう。ロゼッタが恋という感情を知らないとは思わなかったからだ。
「……異性を好きっていうのは、恋愛感情の事よ。その人といると気持ちが昂ったり、もっと近づきたいといった気持ちになる事ね。ワルイージはロゼッタに対してそういう気持ちを抱いてるんじゃないかと思ったのよ」
ピーチ姫は異性を好きになるという恋愛感情についてロゼッタに説明する。ロゼッタは恋愛感情という感情について思い当たる事があったようで、自身がワルイージに抱いている気持ちについて話し出した。
「そういう気持ちなら私……、ワルイージさんに抱いたことがあります。ワルイージさんといると心臓がドキドキしたり、手を繋ぎたいと思ったり、体に触れたいと思った事があります。チコ達に対する気持ちとは違う感情に戸惑っていたのですが、これが恋愛感情というのですね」
ロゼッタはワルイージに対して初めて芽生えた感情に戸惑っていたが、ピーチ姫の説明で自身がワルイージに抱いていた感情の正体を知った事で晴れ晴れとした表情になり、こう言う。
「私、決めました!新体操クラブの決勝で勝って優勝したら……、ワルイージさんに好きだと告白しようと思います!!」
「「ええ〜!!」」
ついさっきまで恋愛感情というものを知らなかったのにも関わらず、決断が早すぎるロゼッタの発言にピーチ姫とデイジー姫は驚く。
「あなたのその決断の早さ……、尊敬するわ。ワルイージのあなたに対する態度を見るにあなたに告白されたらワルイージは喜ぶと思うわよ。そのためには決勝で勝って優勝しないとね!」
「ふふ、そうね。優勝して金メダルを取って一番輝いているあなたの告白をワルイージが断るわけがないと思うわ。そのためにも決勝でしっかり勝つ事ね。私とデイジー姫が応援しているわ」
「デイジー姫……、ピーチ姫……、ありがとうございます。私……、絶対に優勝してワルイージさんに告白します!!」
ピーチ姫とデイジー姫からのこってりと甘いプジンのご馳走とエールにロゼッタは励まされ、絶対に決勝で勝って優勝し、ワルイージに自分の気持ちを告白するんだという強い意志に満ち溢れていく。これほどの強い気持ち、これまでに積み重ねてきたロゼッタの努力があればきっと優勝出来る事だろう。ワルイージへの告白という名の決戦は勝利したのか、敗北したのか、それは神のみが知っている───
END
ロゼッタはこれまで頑張った甲斐があって、リオオリンピック、新体操クラブの競技で順調に勝ち進み、準決勝も通過する事ができた。ロゼッタが準決勝を通過したお祝いにピーチ姫とデイジー姫が美味しいスイーツのお店に連れてきてくれ、ブラジルのプリンをご馳走になっている最中だ。
「ピーチ姫、デイジー姫、お祝いありがとうございます。このプリン、こってりと甘くてとっても美味しいです。疲れた体には甘いものが一番ですね」
ロゼッタはブラジルのプリンを幸せそうに味わっている。
「ロゼッタ、これはプリンじゃなくてプジンっていうのよ。ブラジルのプリンの事をそう呼ぶの」
「それにプリンの材料は卵、牛乳、砂糖だけど、プジンはその3つに加えて練乳も入っていて、こってりとした甘さの秘密の正体が練乳なのよ」
デイジー姫とピーチ姫がブラジルのプリンことプジンの知識をロゼッタに得意気に披露した。
「そうなのですね……、このこってりとした甘さ、凄く気に入りました。ワルイージさんに作ってあげたいです」
「ワルイージ?」
「ワルイージがどうかしたの?」
ロゼッタが発したワルイージという単語にピーチ姫とデイジー姫はすかさず反応し、ロゼッタはピーチ姫とデイジー姫の問いに答えた。
「ワルイージさんは……、私の新体操の練習に付き合って下さって色々とアドバイスをくれたんです。それだけではなく、体重を減らす事に必死になって無茶なダイエットと食事制限をしていた私に自分の時間を割いてまで栄養バランスを考えた食事を作って下さったりもしてくれたんですよ」
嬉しそうな表情でワルイージの事を話すロゼッタにピーチ姫とデイジー姫は驚きを隠せずにいる。
「意地悪なアイツが他人のためにそこまでするなんてビックリだわ……」
ワルイージと相性が悪く、ワルイージと出会うといつも喧嘩になってしまうデイジー姫はワルイージが他人のために行動したという事実が信じられなかった。そんなデイジー姫を見ながら、ピーチ姫が言う。
「もしかしてワルイージはロゼッタの事が好きなんじゃないかしら?」
「?」
ピーチ姫の発言にロゼッタはきょとんとした表情になる。ピーチ姫の話題にデイジー姫も話題に乗っかり、続ける。
「あ!それはあるかも!アイツ以前からロゼッタには優しい態度だったし、ロゼッタの前だと妙に張り切るところもあったし」
「そうなのね、ならワルイージがロゼッタの事を好きなのはほぼ確実と言っていいわね!」
デイジー姫とピーチ姫は二人で盛り上がっている。そんなデイジー姫とピーチ姫にロゼッタは疑問をぶつけた。
「異性を好きというのはどういう気持ちなのですか?」
ロゼッタの疑問にピーチ姫とデイジー姫は思わず固まってしまう。ロゼッタが恋という感情を知らないとは思わなかったからだ。
「……異性を好きっていうのは、恋愛感情の事よ。その人といると気持ちが昂ったり、もっと近づきたいといった気持ちになる事ね。ワルイージはロゼッタに対してそういう気持ちを抱いてるんじゃないかと思ったのよ」
ピーチ姫は異性を好きになるという恋愛感情についてロゼッタに説明する。ロゼッタは恋愛感情という感情について思い当たる事があったようで、自身がワルイージに抱いている気持ちについて話し出した。
「そういう気持ちなら私……、ワルイージさんに抱いたことがあります。ワルイージさんといると心臓がドキドキしたり、手を繋ぎたいと思ったり、体に触れたいと思った事があります。チコ達に対する気持ちとは違う感情に戸惑っていたのですが、これが恋愛感情というのですね」
ロゼッタはワルイージに対して初めて芽生えた感情に戸惑っていたが、ピーチ姫の説明で自身がワルイージに抱いていた感情の正体を知った事で晴れ晴れとした表情になり、こう言う。
「私、決めました!新体操クラブの決勝で勝って優勝したら……、ワルイージさんに好きだと告白しようと思います!!」
「「ええ〜!!」」
ついさっきまで恋愛感情というものを知らなかったのにも関わらず、決断が早すぎるロゼッタの発言にピーチ姫とデイジー姫は驚く。
「あなたのその決断の早さ……、尊敬するわ。ワルイージのあなたに対する態度を見るにあなたに告白されたらワルイージは喜ぶと思うわよ。そのためには決勝で勝って優勝しないとね!」
「ふふ、そうね。優勝して金メダルを取って一番輝いているあなたの告白をワルイージが断るわけがないと思うわ。そのためにも決勝でしっかり勝つ事ね。私とデイジー姫が応援しているわ」
「デイジー姫……、ピーチ姫……、ありがとうございます。私……、絶対に優勝してワルイージさんに告白します!!」
ピーチ姫とデイジー姫からのこってりと甘いプジンのご馳走とエールにロゼッタは励まされ、絶対に決勝で勝って優勝し、ワルイージに自分の気持ちを告白するんだという強い意志に満ち溢れていく。これほどの強い気持ち、これまでに積み重ねてきたロゼッタの努力があればきっと優勝出来る事だろう。ワルイージへの告白という名の決戦は勝利したのか、敗北したのか、それは神のみが知っている───
END