ぷよぷよシリーズ

因果律が覚醒、輪廻が復活し創造主が活動を開始した事でラストラグナロクが勃発。魔導師のタマゴ、アルル・ナジャは因果律から逃れた、創造主に対抗できる唯一無二の存在であり、悪魔王ルシファー(現サタン)と人類庇護者リリスの奇跡の産物、輪廻外超生命体だったのだ。創造主に打ち倒す運命を持つ少女、アルル・ナジャは仲間達とあらゆる時空を超えた創造主との戦いに立ち向かう。

その戦いは数百年の長きに渡り、決して平坦なものではなくアルル・ナジャも仲間達を失い、悲しみに明け暮れながらも必死に戦い、ついに創造主に勝利を果たす。輪廻外超生命体、アルル・ナジャの勝利によって創造主が構成していた全ての輪廻のサイクルが完全消滅したのだった。

「アルル……よくやったな」

「サタン……」

輪廻外超生命体、アルル・ナジャは長きに渡る創造主との戦いで満身創痍の状態だ。恐らく立っているのもギリギリであったのだろう。サタンの名を呼んだ直後、倒れてしまった。

「アルル!!」

サタンはすぐさまアルルに駆け寄り、倒れそうになったアルルを腕の中に抱きしめる。

「サタン……ボクは……長く生きてきたけど……もうこれまでだよ……」

死を前にする状態のアルル。しかしその顔はまるで嬉しそうに微笑んでいるようだ。サタンはアルルの言葉を何一つ逃さないように黙って聞いている。

「ボクはもう死んでしまうけど……何一つ嘆いてないよ。だって……先に逝った仲間達に会えるんだもん……。ボクに悔いはない」

その言葉通り、アルルは心からこれから死に行く事を喜んでいるようだ。創造主との戦いの中で傷つき倒れた仲間達のカーバンクル、ルルー、シェゾ・ウィグィィ、ミノタウロス、ウィッチ、ドラコケンタウロス、ハーピーにやっと会いに行けると。

「ああ……皆……迎えに来てくれたんだね……ボクも今からそっちに行くよ。そしたら……また皆で冒険しよう……ね……」

先に逝ったアルルの仲間達が死に行くアルルを温かく迎える。仲間達の迎えに答えるかのようにアルルはサタンの腕の中で瞼を閉じ、天国へと旅立つ。サタンに看取られたアルルの死に顔はまるで眠るように安らかであった───





輪廻外超生命体、アルル・ナジャと創造主の戦い『ラストラグナロク』の終戦から500年の時が経ち、唯一生き残ったサタンはかつてのアルル達が生きた魔導世界を元に『新生魔導世界』を創造する。この新生魔導世界の創造と共にサタンはアルル・ナジャと彼女の仲間達を自らの手で創った。創造主との戦いで命を散らした彼女らは今もサタンの中で生き続けているのである……。



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