MOTHER小説

超能力少女、ポーラと共に旅を続けることになったネス。ポーラの予知能力でスリークの街でもう1人、世界を救う仲間と出会う事になるという事が分かり、トンズラブラザーズの愛車、トラベリング・バスが明るい音楽を流しながらオバケがうようよしているツースリー・トンネルを抜けて無事にスリークの街に到着したネスとポーラはフォーサイドの街のトポロ劇場に向かうトンズラブラザーズと別れ、ゾンビが歩き回っているという非常事態に直面しているスリークの街を救うためにゾンビを退治しようと墓場へと向かうが、最奥までは到達出来なかった。

墓場からスリークの街に戻ってきたネスとポーラの前にゾンビと会話する謎の美女が現れた。ネスとポーラと目が合った謎の美女はスリークサンセットホテルに逃げていき、二人はスリークサンセットホテルの中に逃げた謎の美女を追い詰めるが、これこそがネスとポーラを追い込むためのゾンビの罠であり、ゾンビの罠にかかってしまったネスとポーラはカギがかかった地下室へと閉じ込められてしまう。

二人が地下室へと閉じ込められてから既に二週間が経過し、この危機を打開するためにポーラはまだ見ぬ仲間、ジェフに向けてテレパシーを発信して祈りを続けている最中、ネスは暗い場所に閉じ込められているという状況の寂しさからくる絶望感でホームシックになってしまっていた。

「家に帰りたい……ママに会いたい……ママが作ったハンバーグが食べたい……」

「ネス……」

ホームシックになってしまったネスの姿にポーラの胸が痛む。ネスの寂しい気持ちを感じ取ったポーラはまだ見ぬ仲間、ジェフに続けている祈りを一旦中断してネスの両手を自分の両手で優しく握り、彼を見つめる。

「ネス……あなたは一人じゃない。ここに私がいるわ」

「ポーラ……?」

「私じゃネスのママのかわりにはなれないし、一緒にいてもなにも出来ないけれど……だけど、あなたの寂しさを拭う事だけはさせて」

そう言って優しく微笑むポーラ。彼女の慈愛に満ちたその笑顔はいつも優しくネスを応援してくれるネスのママを彷彿とさせる。

「あなたには私がいる。それに、もうすぐ新たな仲間のジェフにも会えるわ。私とジェフ……そしてネス、あなたの三人で力を合わせればきっとどんな事にも負けない。そうでしょう?」

ポーラの力強い励ましがネスの心に届き、寂しさと絶望でいっぱいだったネスの心がゆっくりと温かくなっていく。

「だから……絶対大丈夫よ。私達には神様がついてる」

ポーラの両手の温もりと言葉が祈りのようにネスの心の中に沁み渡り、心に栄養を蓄えたネスはホームシックを克服した。

「ありがとうポーラ、きみの励ましのおかげで元気になれたよ」

「いつものネスに戻ったのね……よかった」

いつもの明るさを取り戻したネスの姿にポーラは安心して胸を撫で下ろし、言葉を続ける。

「ねぇネス。さっき私『私達には神様がついてる』って言ったわよね」

「う、うん」

「それ、本当だったみたい」

「ど、どういう事!?」

「だって……」

ポーラが言葉を発しようとしたその時、頭上から飛行機械が墜落する。その飛行機械、スカイウォーカーに乗っていたのはポーラのテレパシーを受けてネスとポーラを助けに来た仲間、ジェフだったのだ。

「こういう事よ!」

「そ、そうですね……」

ポーラが言った『私達には神様がついてる』という発言の直後に助けを求めた仲間、ジェフがポーラのテレパシーを信じてここにきた。これはまさに『私達には神様がついてる』を体現した奇跡以外の何物でもないだろう。

「ああ、ビックリした。スカイウォーカーのやつ……着陸したのか、墜落したのか?フーッ!」

墜落した飛行機械、スカイウォーカーから出てきたジェフは自分に助けを求めたネスとポーラを見つめ、言う。

「説明はいらないよ。僕はジェフ。君達に呼ばれて来たんだ。力は弱い。目は強度の近視。怖がりで無鉄砲。こんな僕だけど仲間に入れてくれるかな?」

天才科学者、アンドーナッツ博士を父に持つコンプレックスから自分に自信を持てないでいるせいか自分を卑下した自己紹介をするジェフ。そんなジェフの問いにネスとポーラは笑顔で答える。

「もちろんだよ、ジェフ!これからよろしくね!」

「あなたがきてくれて……本当に助かったわ。ありがとう、ジェフ」

ネスとポーラは新たな仲間、ジェフを心から歓迎し、ジェフも自分が来た事で心から喜んでくれた二人の素直な気持ちを嬉しく思った。

「OK!じゃ、さっそく冒険の続きだ!行こうぜ!」

ジェフが持っているちょっとしたカギなら意外と簡単に開けられる『ちょっとカギマシン』で地下室のカギを解錠し、地下室から脱出した三人は張り切ってゾンビ退治へと向かうのであった───


END
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