レインボーロケット団襲来!〜愛の女神ルリと平和の女神リーリエ〜

ルリとリーリエがレインボーロケット団に拉致された事件から一ヶ月後、あの事件の日から親睦を深めたキョウヘイ、ルリ、ヨウ、リーリエ、メイ、ミヅキの6人にメイの彼氏であるポケドルのテンマことテツとヨウの友達でありミヅキの彼氏であるハウの8人はキョウヘイとメイのポケウッドスターの仕事、ルリとテツのポケドルの仕事、ヨウのアローラ地方チャンピオンの仕事の全てが休みの日という事でヨウ、ミヅキ、ハウの3人がイッシュ地方に遊びに来てキョウヘイとルリ、ヨウとリーリエ、メイとテツ、ミヅキとハウの4組のカップルでライモンシティに集合し、カルテットデートの始まりだ。

「これで全員集合だね、皆はどこに行きたい?」

キョウヘイが皆にどこに行きたいかを聞く。

「わ、私はミュージカルホールでポケモンミュージカルを見てみたいです!」

「私もポケモンミュージカルが見たいな。

「ボクもリーリエさん、ルリさんと同じでポケモンミュージカルが見たいかな」

「おれは遊園地に行きたいー!」

リーリエ、ルリ、テツはミュージカルホールを、ハウは遊園地を希望する。

「じゃあまず、ミュージカルホールに行って、それから遊園地に行こうか!」

メイが皆の意見をまとめ、まずはポケモンミュージカルを見にミュージカルホールに行く事にした。



8人はミュージカルホールに到着し、ポケモンミュージカルのオーナーと話をしてオーナーはポケモンミュージカルははじめてだというヨウ、リーリエ、ミヅキ、ハウの4人にポケモンミュージカルに参加するために必要なグッズケースをくれた。

「……、オーナーさんからグッズケースをもらいました……」

「これって私達にもポケモンミュージカルに参加してほしいって事なのかな?」

リーリエとミヅキがオーナーの考えている事を察する。そんな2人に対してメイが切り出す。

「きっとそうだよ!という事であたし、リーリエちゃん、ミヅキちゃん、ルリちゃんの4人でポケモンミュージカルに参加しようよ!」

「わ……、私も……!?」

メイは自分とリーリエとミヅキとルリの4人でポケモンミュージカルに参加する事を提案する。その提案に男性陣は……、

「メイさんがポケモンをどうドレスアップするのか見てみたいな」

「僕もルリのポケモンがポケモンミュージカルに参加しているところを一度見てみたいと思ってたんだ」

「ポケモンバトル以外の方法でポケモンの魅力を引き出せるなんてまさにリーリエにピッタリじゃないか!やってみなよ!」

「おれもミヅキのポケモンが歌って踊るところが見たいー!」

テツ、キョウヘイ、ヨウ、ハウはメイ、ルリ、リーリエ、ミヅキのポケモン達のミュージカルを見たいと興味津々だ。

「じゃあ決まりね!あたしが参加の申し込みをしてくるわ!」

メイが参加の申し込みをしメイ、ルリ、リーリエ、ミヅキの4人は控え室でポケモン達のドレスアップをする。そしてドレスアップが終わり、ミュージカルが始まる。ルリのプリン、リーリエのピッピ、メイのビリジオン、ミヅキのメテノがドレスアップをした姿で登場する。演目は女性客に人気な「もりでおさんぽ」だ。



どのポケモンが魅力的に感じるかはそれぞれのお客さんの感性次第だがキョウヘイはルリのプリンが、ヨウはリーリエのピッピが、テツはメイのビリジオンが、ハウはミヅキのメテノが一番キュートだと思っている。そしてミュージカルが終わり、8人はハウの希望である遊園地に向かう。

「それにしてもリーリエのピッピ、本当に可愛かったなぁ〜……」

「ルリのプリンの方がその倍は可愛かった!」

「メイさんのビリジオンが一番可愛かったよ!」

「おれはミヅキのメテノが一番可愛いと思ったなー」

ヨウ、キョウヘイ、テツ、ハウがだいすきクラブの会長を思わせるような会話をしていると遊園地に着いたようだ。

「わーい!遊園地だー!!」

「ちょっと待ってよー、ハウ!」

ハウとミヅキは一目散に遊園地に向かって走り出し、キョウヘイ、ルリ、メイ、テツ、ヨウ、リーリエもその後を追い、遊園地に入っていく。

「おれねー、まずはシャイニングジェットコースターに乗りたいー!」

まずはハウの希望でシャイニングジェットコースターに乗り、次にミヅキの希望で4足歩行のポケモン達を型どったメリーゴーランドに乗り、次にヨウの希望でベイビィポケモン達の絵が描かれたコーヒーカップに乗ってと8人は様々なアトラクションを満足いくまで楽しんだ。

「最後は……、あの観覧車ですね」

リーリエがこの遊園地で一番の名物である観覧車を見つめる。

「あの観覧車は2人乗り専用でね、あの観覧車に一緒に乗ったカップルは結ばれる可能性が高いって言われているんだよ」

キョウヘイがリーリエにそう教えるとリーリエはヨウを見つめ、こう言う。

「なら私……、ヨウさんと乗りたいです!」

「リーリエ……」

リーリエにそう言われ、ヨウは顔をバオップのように真っ赤にする。

「じゃあ私はハウと乗る!」

「私はキョウヘイ君と乗りたいな……」

「あたしはテツ君と乗るわよ!」

リーリエに続きミヅキ、ルリ、メイがそう主張し、ヨウとリーリエ、ミヅキとハウ、キョウヘイとルリ、メイとテツの組み合わせで観覧車に乗る事に決まり4組のカップルはそれぞれゴンドラの中に入っていく。


ヨウとリーリエが乗っているゴンドラ内───

「……、ヨウさん、私と一緒に乗ってくれてありがとうございます」

「僕もリーリエと乗りたかったから……。それはさておきリーリエ、ポケモンミュージカルでのピッピのドレスアップ、本当に可愛かったよ」

「本当……、ですか?」

「うん!リーリエにはポケモンスタイリストの素質、あると思うよ」

「ヨウさんがそう言うなら……、ポケモンスタイリストを目指してみようかな……。でもポケモンスタイリストになるならここ、イッシュ地方で暮らさないと……、ですよね」

「……、リーリエがイッシュで暮らす事になるなら僕もイッシュに引っ越してリーリエと一緒に暮らすよ」

「……、ヨウさん……!嬉しいです〜!」




ハウとミヅキが乗っているゴンドラ内───

「ミヅキー、見てみてー!凄く高いよー!」

「本当!リザードンフライトで見る景色とはまた違った良さがあるわね!」

「ここからアローラが見えたりしないかなー」

「さすがにここからアローラは見えないと思うわよ……」



キョウヘイとルリが乗っているゴンドラ内───

「こうしてキョウヘイ君とこの観覧車に乗るの、久しぶりだね」

「そうだね……、僕達が同棲をはじめてからは一度も乗ってなかったな」

「次にこの観覧車に乗る時は……、私達の子供も一緒だといいね……」

「ルリ……」



テツとメイが乗っているゴンドラ内───

「そういえばメイさん、キョウヘイ君とルリさんが婚約したんだよね」

「うん、そうだよ。レインボーロケット団の事件が一件落着してからあたし、ミヅキちゃん、ヨウ君、トウヤさん、Nさん、リーリエちゃんの6人でキョウヘイ君とルリちゃんの婚約指輪を選んだんだ。2人の婚約はまだマスコミには報告していないから一般には知られてなくて2人とも婚約指輪は家の中だけでつけているみたいだけどね」

「キョウヘイ君はレインボーロケット団の事件でルリさんがさらわれて自分が抱くルリさんへの気持ちをより強く実感したんだろうなって思うよ」

「そうだね」

「……、いつになるかは分からないけど、キョウヘイ君がルリさんを迎えに行ったようにボクも必ずメイさんを迎えに行く。ボクはメイさんの事を心から愛しているから……」

「テツ君……」



こうして4組のカップルがゴンドラ内でそれぞれの会話をし、ゴンドラが地上に到着し8人は遊園地を後にした。

「お腹すいたねー」

「おれも腹ペコー」

「そういえばそろそろお昼の時間だね」

ミヅキとハウが空腹を訴え、ヨウがそれに同調する。

「じゃあ、あたしとテツ君とキョウヘイ君とルリちゃんがいつも行っているヒウンシティのレストランに行こうか」

メイの提案で8人はキョウヘイ、メイ、 ルリ、テツの4人の行きつけだというヒウンシティのレストランに行く事にし、メイが責任者を務めているというライモンシティとヒウンシティを繋ぐ大通り、ジョインアベニューの賑わいを見物しながら8人はキョウヘイ、メイ、ルリ、テツの4人の行きつけだというヒウンシティのレストランに到着する。

「いらっしゃいませー」

8人に声をかけてきたのは髪をポニーテールにまとめ、青色の瞳をした女性だ。その女性の声を聞いて8人の姿を見た2人の青年が駆け寄ってくる。

「キョウヘイ、メイ、ルリちゃん、テツ君、ヨウ君、ミヅキちゃん、リーリエちゃんじゃないか!」

7人に声をかけてきたのはルリとリーリエがレインボーロケット団にさらわれた事件でキョウヘイ、ヨウ、メイ、ミヅキと共に戦ったトウヤだ。

「そっちのキミは?」

「おれはハウ。ミヅキとヨウの友達だよー」

トウヤ、Nと面識のないハウがトウヤ、Nに自己紹介をする。

「トウコちゃん、彼らを席に案内してくれ」

先ほどの髪をポニーテールにまとめた青色の瞳の女性はトウコという名前のようだ。

「8名様、ご案内でーす」

トウコの案内で8人は席に座り、メニューを見ながらそれぞれ食べたいものを考える。そんな彼らの元にトウヤとNがやってきた。

「トウヤさんとNさんはこのお店で働いているんですね」

「ちょっとビックリ!」

ヨウとミヅキはトウヤとNがこのヒウンレストランで働いている事に驚きつつも、トウヤ、Nと再会出来た事に喜んでいる。

「トウヤさんとNさんは美形でトウコさんは美人だからトウヤさんとNさん目当てでヒウンレストランに来る女性客、トウコさん目当てでヒウンレストランに来る男性客が凄く多いんだよね」

キョウヘイがヒウンレストランにまつわる耳寄り情報を口にする。余談だがトウヤ、トウコ、Nの3人がヒウンレストランで働きだしてからサンヨウシティにあるサンヨウレストランのデント、ポッド、コーンはヒウンレストランに客を奪われ焦っているという噂があるが、それはまた別のお話である。



8人それぞれの注文が決まり、トウコが料理を運んできた。それぞれのメンバーが注文した料理はキョウヘイがとっしんステーキ、メイがミルタンチーズピザ、ルリとリーリエがモーモーミルクシチュー、テツがホウエンラーメン、ヨウがラッキーオムレツ、ミヅキがコイルやき、ハウがビレッジサンドだ。8人が食事を楽しんでいる中、ハウが切り出す。

「……、どうしてミヅキとヨウはレインボーロケット団の事件の時、おれを呼ばなかったのー?」

「そ……、それは……、ルザミーネさんからレインボーロケット団にリーリエがさらわれたって話を聞いていてもたってもいられなくてハウに連絡するのを忘れちゃって……」

「本当にごめん!ハウ!」

自身もレインボーロケット団と戦ってリーリエを助けるのを手伝いたかったというハウにミヅキとヨウはハウに連絡しなかった事を謝罪する。

「……、あたしも実を言うとレインボーロケット団の事件の時トウヤ君やN達と一緒に戦いたかったけど、あたしはあの事件当時シンオウ地方のテンガンざんで武者修行をしていてレインボーロケット団の事件自体を知らなかったのよね……」

トウコもハウと同様にレインボーロケット団と戦い、ルリとリーリエを助けたかったようだ。そんな2人の姿を見てルリとリーリエはこう言う。

「トウコさんもハウさんも私とリーリエちゃんの事を凄く心配してくれてたんだね」

「その気持ちが嬉しいです、ハウさん、トウコさん、ありがとうございます」

こうして8人の食事が終わり、キョウヘイ、ルリ、ヨウ、リーリエ、メイ、テツ、ミヅキ、ハウはトウヤ、トウコ、Nに別れを告げヒウンレストランを後にし、モードストリートのアイス屋さんでヒウンアイスを買って食べてからヨウ、リーリエ、ミヅキはリザードンフライトで、ハウはオンバーンで、キョウヘイとルリはキョウヘイのホワイトキュレムで、メイとテツはメイのゲノセクトに乗ってサザナミタウンへ飛び、ヒウンシティを後にした。



8人がついた場所は海辺に別荘が並ぶ避暑地、サザナミタウンだ。

「アローラ地方の海に負けないくらい綺麗な海ですね」

リーリエはサザナミタウンの海の透明度にうっとりとする。

「このマリンチューブを通った先にあるセイガイハシティの海はメイさんの瞳の色のようにもっと綺麗なんだ、行ってみようよ」

「テツ君ったら……」

テツがさりげなくメイの容姿を褒め、8人はマリンチューブに入る。マリンチューブは最先端の技術を駆使して作られた海底トンネルで、透明のドームに囲まれた通路からは海の中に生息するいろいろなポケモンの姿を見る事が出来る。8人は海の中を優雅に泳ぐバスラオ、マンタイン、 ママンボウの姿に見とれながら歩く。そうしてまっすぐ歩いているとなんとホエルオーがマリンチューブの上を通っていった。

「ホエルオーは午後3時から午後4時の間、ごくまれにマリンチューブの上を通ったり下をくぐったりするんだ」

キョウヘイがそう説明するとルリ、ヨウ、リーリエ、メイ、テツ、ミヅキ、ハウは自分達の運のよさに喜びマリンチューブを出る。マリンチューブを出た先は南国の雰囲気が漂うリゾート都市、セイガイハシティだ。

「なんだかポニじまの海の民の村に似てるなぁ」

ヨウがセイガイハシティへの第一印象を口にする。確かにセイガイハシティと海の民の村は街の民家が海の上にあるという共通点がある。

「あ!あそこにプルリルの顔出し看板があるよ!せっかくだし皆で記念の写真を撮ろうよ!」

ミヅキがそう言うとプルリル♂とプルリル♀の顔出し看板でキョウヘイとルリ、ヨウとリーリエ、メイとテツ、ミヅキとハウの組み合わせで今回のカルテットデートの記念となる写真を撮った。

「さて……、まだ午後3時だしこれから海水浴よー!」

メイが皆に海水浴をしようと提案する。

「賛成ー!リーリエ、水着持ってきてよかったね!」

「は……、はい……。でも私、泳げないのです」

「泳ぎなら僕が教えてあげるから大丈夫だよ」

「ボクはメイさんの言う事なら何でも賛成だよ」

「おれもメイさんに賛成ー!」

「ルリの水着姿が見れる事だし……、いいよ」

「もう……、キョウヘイ君ったら……」

全員がメイの提案に賛成し、海水浴をする事に決定する。

「じゃあ、あたし達女子は水着に着替えてくるね!」

メイがそう言い女子達は更衣室に向かっていった。



「リーリエ達まだかな〜」

「女の子の着替えは時間がかかるからね。」

(メイさんの水着姿……、メイさんの水着姿……)

「おれはもう泳いじゃってるもんねー!」

水着に着替えたヨウ、キョウヘイ、テツ、ハウの4人がリーリエ、ルリ、メイ、ミヅキの着替えを待っているとやっとの事で女子達が現れた。

「テツ君、それに皆!おまたせ〜」

「キョウヘイ君……、この水着……、どうかな?」

「ヨウさん……、水着を着るのははじめてなのですが、似合っているでしょうか?」

「って……、ハウはもう泳いでるしー!」

メイ、ルリ、リーリエ、ミヅキが男子達に水着姿をお披露目する。メイはブラの部分がチューブトップ型になっているレインボービキニ、ルリはピンク色で白い水玉が彩られた水玉ビキニ、リーリエは白色に水色のチェック柄が彩られたチェック柄ビキニ、ミヅキは上の部分が青色、下の部分が水色、青、白に彩られたフリルスカートでまるでアシレーヌを思わせるようなオフショルダービキニだ。

「リーリエ……、可愛い……、凄く可愛いよ……」

「ルリは服を着てると気付かないけど、意外と胸あるんだよな……」

「ミヅキー!アシレーヌみたいだねー!!」

「メイさんの水着姿……、予想を遥かに超える眩しさだよ……」

ヨウはリーリエ、キョウヘイはルリ、ハウはミヅキ、テツはメイの水着姿への感想を口にする。テツに至ってはメイの水着姿のあまりの眩しさに鼻血を出してしまっている。

「ちょっとテツ君!鼻血出てるよ〜」

「あはは!メイちゃんスタイルいいからね〜」

「せっかくだし皆のポケモン達も出そうよ!」

「そうですね!皆で遊んだ方が楽しいですし」

ミヅキがポケモン達も一緒に遊ばせようと提案する。皆はもちろんミヅキに大賛成だ。

「「「「みんな出てこーい!!」」」」

「「「みんな出てきて!!」」」

「皆さんも一緒に遊びましょう!」

8人がそう叫び、ボールを空に投げるとそれぞれの手持ちポケモン達が登場する。ヨウの手持ちポケモンはガオガエン、ヨワシ、ミミッキュ、アーゴヨン、カプ・コケコ、日食ネクロズマでキョウヘイの手持ちポケモンはエンブオー、ウインディ、ルカリオ、クチート、ケルディオ、ホワイトキュレムでテツの手持ちポケモンはサンダース、ランターン、デンリュウ、エモンガ、マッギョ、エレザードでハウの手持ちポケモンはアローラライチュウ、シャワーズ、ケンタロス、オンバーン、ケケンカニ、ジュナイパーでリーリエの手持ちポケモンはピッピ、アブリボン、キュワワー、アローラキュウコン、エルフーン、マギアナでルリの手持ちポケモンはプリン、イーブイ、パッチール、タブンネ、メブキジカ、メロエッタでメイの手持ちポケモンはジャローダ、ヒヒダルマ、ズルズキン、ヤミラミ、ビリジオン、ゲノセクトでミヅキの手持ちポケモンはアシレーヌ、アマージョ、メテノ、トゲデマル、カプ・テテフ、ルナアーラだ。



こうして8人のポケモン達が全員集合し、8人とポケモン達は思い思いに海水浴を楽しみ、皆にとって忘れられない最高の思い出が出来たのでした───



〜完〜
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