忌み子と自殺趣味
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『お早う御座います。』
私、鳴那月薙澄沙はいつも通り出社した。
「おはよう、いつもより遅いな。」
『そうですか?』
「嗚呼、何時もより2分35秒遅い。」
『まぁ、誤差の範囲ですね。きっと、シャワーを浴びていたからでしょう。』
「そうか。」
『…太宰さんが居ないのは、いつもの事ですか?』
「まぁ、そうだろうな。」
『私、今日は太宰さんと仕事なんですけど…。』
はぁ、一つ溜息をついた。
まぁ、いいか…。眼帯取られなくて済むし。
「一人では行くなよ。」
『それなら、国木田さん。一緒に来てくださいよ。それか探すか。』
今まで話していた背中にそう言葉を投げる。すると、結んであった金髪が揺れ国木田独歩さんが此方を向いた。
今、此処に居るのは私と国木田さん、そして同じ職場の皆様の何人かだ。
他の名が知られている人達は出ているか、早い為、出社してないかだろう。(一人、例外を除いて)
乱歩さんはきっと出張だろう。此の間、出張嫌だー!面倒臭いー!と言って警察の人に連れて行かれたのを見た。一人、探偵社の人が乱歩さんの荷物と自分の荷物とを持って追いかけて行ったのも確認済みだ。
彼は私の癒しなのだけれど…仕方ない。
「残念だが、俺には此の後予定が有る。そして自殺嗜癖のせいで予定が狂うとは俺の手帳には書いておらん。」
『ですよね、理想の実現頑張ってください。』
「嗚呼。」
仕方ないな…。
『探してきます。今日はどの辺りでしょうかね…。』
入水してないといいのだけれど…。
『…やっぱりか。』
付近の川を見て回っていたら、何とか家の一族っぽく出ている、見覚えのある足が流れてきた。
大丈夫、身体繋がってる。
もう此の儘、天に召されることをお勧めしたい。
が、仕事だ。それは出来ない。
『太宰さーん。どうせ生きてるんでしょー。起きてくださーい。』
橋の上から声をかけるがピクリとも動かない。
仕方ない。
『お巡りさん呼びますかー?太宰さーん?お仕事ですよー。』
あ、動いた。
でも、川から上がることはないだろう。
はぁ、と今日何度目かわからない溜息をついて、川原に移動する。上着を脱いで、靴と靴下も脱いで近くに置いておく。
軽く準備運動をして川に入る。
川は急に深くなるから気を付けないと。
足がズッとはまり込む場所があったここからでいいだろう。
泳いで太宰さんのところに向かい、下から腕をかける。
「やぁ、薙澄沙ちゃん。やっと私と入水『しません。仕事です。早く行きますよ?』
太宰さんの言葉を遮り川原に向かう。体格差のせいで足がいろんなものに当たって痛いと言っているが気にしない。
入水する太宰さんが悪いんだ。
私は身長が低いわけじゃない。女性にしては平均より高いぐらいだ。
太宰さんが大きいのが悪い。
『そろそろ其の自殺グセ止めたらどうですか?私もう水に入りたくないぐらいなんですけど。』
「クセじゃなくって私は自殺愛好家なんだよ。」
川原に上がり、脱いで置いたものを取って、靴を履く。
嗚呼、折角の靴がびしょ濡れになるじゃないか。
昨日おろしたばっかなんだけどな。
『はいはい。着替えに戻りましょう。どうせ置いてあるのでしょう?』
「君が眼帯取って『却下です。早く行きますよ。』
「…はーい。」
太宰さんと共に社に帰る。
部屋に入ると、国木田さんがタオルを渡してくれた。
予測はしていたのであろう。
「あれ?国木田くん、私のタオルは?」
「貴様にやるタオルなどない。自殺グセが無くなったら渡してやろう。」
「えー。」
『太宰さん、シャワーを浴びて、早く着替えてください。流石にこのまま行くわけにも行きませんし、以来の時間にも間に合わせたいです。』
「薙澄沙ちゃんが冷たいー。」
『普段通りです。貴方への対応は。』
髪を拭きながらそう答えた。ベッタリと服が張り付き気持ち悪い。だから、着衣水泳が嫌いだった。
あの時を思い出すから。
朝、シャワーをしたけど無駄だったかなんて思って、更衣室に向かう。
昨日、普段履いているブーツを置いておいて正解だった。
靴なんて変えちゃダメだった。
服を脱ぎ、シャワールームに入って、シャワーを浴びる。身体に付いた汚れを落とし、身体を拭いて、服を着る。
あんな嗜好止めちゃえばいいのに。
あぁ、眼帯も変えないと濡れてるんだった。
そう思ってとりあえず置いてあった黒いものを取る。
ブーツに履き替え、濡れている服などをカゴに入れて洗濯機のある所に向かい、ネットに入れたりして入れておく。靴は後で屋上にでも置きに行こう。
セットをして部屋を出ると、与謝野先生がいらっしゃった。
「おや、また太宰のヤローに巻き込まれたのかい?」
『えぇ、まぁそんな感じですね。』
「洗濯、終わったら干しておいてあげるよ。」
『そうしてもらえると嬉しいです。ありがとうございます。』
「そっちの靴も濡れてるのかい?」
『え?嗚呼、はい。なので屋上に置きに行こうかと。』
「そうかい。それも一緒に持っていっておこうか?」
『え、いいんですか?』
「嗚呼、大丈夫だよ。また、買い物付き合いなよ?」
先生との買い物は楽しい。
でも、《アンタは服に無頓着すぎる。もう少し気を遣いな。》と言われ、色々な服を買ってもらい、こちらがよく焦る。
私は黒が好きなのだけれど。
その買ってもらった分のお金はいつも返したいというのだが受け取ってもらえない為、お酒を上げたり飲みに行った時にその分を払ったりして返している。
この場合、断れないだろう。
ごめんなさい、荷物持ちさん…。
『あー、はい。分かりました。ありがとうございます。よろしくお願いします。』
「あァ、どうってことないよ。」
『太宰さんが待っていると思うので、失礼しますね。』
「あァ、また後でね。」
『はい。』
そう告げて、太宰さんの元に向かう。
また、入水に向かってないといいけど…。
まぁ、そんな事すれば誰かが止めるだろう。
私、鳴那月薙澄沙はいつも通り出社した。
「おはよう、いつもより遅いな。」
『そうですか?』
「嗚呼、何時もより2分35秒遅い。」
『まぁ、誤差の範囲ですね。きっと、シャワーを浴びていたからでしょう。』
「そうか。」
『…太宰さんが居ないのは、いつもの事ですか?』
「まぁ、そうだろうな。」
『私、今日は太宰さんと仕事なんですけど…。』
はぁ、一つ溜息をついた。
まぁ、いいか…。眼帯取られなくて済むし。
「一人では行くなよ。」
『それなら、国木田さん。一緒に来てくださいよ。それか探すか。』
今まで話していた背中にそう言葉を投げる。すると、結んであった金髪が揺れ国木田独歩さんが此方を向いた。
今、此処に居るのは私と国木田さん、そして同じ職場の皆様の何人かだ。
他の名が知られている人達は出ているか、早い為、出社してないかだろう。(一人、例外を除いて)
乱歩さんはきっと出張だろう。此の間、出張嫌だー!面倒臭いー!と言って警察の人に連れて行かれたのを見た。一人、探偵社の人が乱歩さんの荷物と自分の荷物とを持って追いかけて行ったのも確認済みだ。
彼は私の癒しなのだけれど…仕方ない。
「残念だが、俺には此の後予定が有る。そして自殺嗜癖のせいで予定が狂うとは俺の手帳には書いておらん。」
『ですよね、理想の実現頑張ってください。』
「嗚呼。」
仕方ないな…。
『探してきます。今日はどの辺りでしょうかね…。』
入水してないといいのだけれど…。
『…やっぱりか。』
付近の川を見て回っていたら、何とか家の一族っぽく出ている、見覚えのある足が流れてきた。
大丈夫、身体繋がってる。
もう此の儘、天に召されることをお勧めしたい。
が、仕事だ。それは出来ない。
『太宰さーん。どうせ生きてるんでしょー。起きてくださーい。』
橋の上から声をかけるがピクリとも動かない。
仕方ない。
『お巡りさん呼びますかー?太宰さーん?お仕事ですよー。』
あ、動いた。
でも、川から上がることはないだろう。
はぁ、と今日何度目かわからない溜息をついて、川原に移動する。上着を脱いで、靴と靴下も脱いで近くに置いておく。
軽く準備運動をして川に入る。
川は急に深くなるから気を付けないと。
足がズッとはまり込む場所があったここからでいいだろう。
泳いで太宰さんのところに向かい、下から腕をかける。
「やぁ、薙澄沙ちゃん。やっと私と入水『しません。仕事です。早く行きますよ?』
太宰さんの言葉を遮り川原に向かう。体格差のせいで足がいろんなものに当たって痛いと言っているが気にしない。
入水する太宰さんが悪いんだ。
私は身長が低いわけじゃない。女性にしては平均より高いぐらいだ。
太宰さんが大きいのが悪い。
『そろそろ其の自殺グセ止めたらどうですか?私もう水に入りたくないぐらいなんですけど。』
「クセじゃなくって私は自殺愛好家なんだよ。」
川原に上がり、脱いで置いたものを取って、靴を履く。
嗚呼、折角の靴がびしょ濡れになるじゃないか。
昨日おろしたばっかなんだけどな。
『はいはい。着替えに戻りましょう。どうせ置いてあるのでしょう?』
「君が眼帯取って『却下です。早く行きますよ。』
「…はーい。」
太宰さんと共に社に帰る。
部屋に入ると、国木田さんがタオルを渡してくれた。
予測はしていたのであろう。
「あれ?国木田くん、私のタオルは?」
「貴様にやるタオルなどない。自殺グセが無くなったら渡してやろう。」
「えー。」
『太宰さん、シャワーを浴びて、早く着替えてください。流石にこのまま行くわけにも行きませんし、以来の時間にも間に合わせたいです。』
「薙澄沙ちゃんが冷たいー。」
『普段通りです。貴方への対応は。』
髪を拭きながらそう答えた。ベッタリと服が張り付き気持ち悪い。だから、着衣水泳が嫌いだった。
あの時を思い出すから。
朝、シャワーをしたけど無駄だったかなんて思って、更衣室に向かう。
昨日、普段履いているブーツを置いておいて正解だった。
靴なんて変えちゃダメだった。
服を脱ぎ、シャワールームに入って、シャワーを浴びる。身体に付いた汚れを落とし、身体を拭いて、服を着る。
あんな嗜好止めちゃえばいいのに。
あぁ、眼帯も変えないと濡れてるんだった。
そう思ってとりあえず置いてあった黒いものを取る。
ブーツに履き替え、濡れている服などをカゴに入れて洗濯機のある所に向かい、ネットに入れたりして入れておく。靴は後で屋上にでも置きに行こう。
セットをして部屋を出ると、与謝野先生がいらっしゃった。
「おや、また太宰のヤローに巻き込まれたのかい?」
『えぇ、まぁそんな感じですね。』
「洗濯、終わったら干しておいてあげるよ。」
『そうしてもらえると嬉しいです。ありがとうございます。』
「そっちの靴も濡れてるのかい?」
『え?嗚呼、はい。なので屋上に置きに行こうかと。』
「そうかい。それも一緒に持っていっておこうか?」
『え、いいんですか?』
「嗚呼、大丈夫だよ。また、買い物付き合いなよ?」
先生との買い物は楽しい。
でも、《アンタは服に無頓着すぎる。もう少し気を遣いな。》と言われ、色々な服を買ってもらい、こちらがよく焦る。
私は黒が好きなのだけれど。
その買ってもらった分のお金はいつも返したいというのだが受け取ってもらえない為、お酒を上げたり飲みに行った時にその分を払ったりして返している。
この場合、断れないだろう。
ごめんなさい、荷物持ちさん…。
『あー、はい。分かりました。ありがとうございます。よろしくお願いします。』
「あァ、どうってことないよ。」
『太宰さんが待っていると思うので、失礼しますね。』
「あァ、また後でね。」
『はい。』
そう告げて、太宰さんの元に向かう。
また、入水に向かってないといいけど…。
まぁ、そんな事すれば誰かが止めるだろう。