忌み子と自殺趣味
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「茶漬け代は、腕一本か、もしくは凡て話すか、だな。」
「…………っ!」
手を本来なら曲がらない方向に曲げるように力を入れたため敦くんが痛そうにした。
流石に止めようかと思うと、先に太宰さんが動いた。
「まあまあ、国木田君。君がやると情報収集が尋問になる。社長にいつも云われてるじゃないか。」
「……ふん。」
国木田さんは、太宰さんを睨むと敦くんの身体を自由にした。
そしてそのまま、ニコニコと太宰さんは彼に「それで?」と、話しかけた。
その間に国木田さんと協力をしてこちらを見ていた人達に見せものではないことを言う。
「………うちの孤児院は、あの虎にぶっ壊されたんです。畑も荒らされ、倉も吹き飛ばされて――。死人こそ出なかったけど、貧乏孤児院がそれで立ち行かなくなって。」
『君が、口減らしに追い出された…か。』
彼はコクリと頷き給仕さんの持ってきてくれた新しく湯気のたった湯のみを見ていた。
「……そりゃ災難だったね。」
「それで小僧。「殺されかけた。」と云うのは?」
国木田さんがそう問いかけると、彼は机をドン!と叩き話し始めた。
「あの、人食い虎――。孤児院で畑の大根食ってりゃいいのに、ここまで僕を追いかけてきたんだ!」
一人の人間を追いかける虎。
なかなか、可笑しい虎だな…。
「孤児院を出てから、鶴見川のあたりをふらふらしてた時、捨てられていた鏡に写ったんだ。あの虎が!!あいつ、僕を追って街まで降りてきたんだ!空腹で頭は朦朧とするし、どこをどう逃げたのか…。」
「それ、いつの話?」
「院を出たのが2週間前。川であいつを見たのが――4日前。」
「確かに、虎の被害は2週間前からこっちに集中している。それに、4日前に鶴見川で虎の目撃証言もある。」
そこまで国木田さんが云うと、太宰さんは黙ってしまった。かんがえているのだろう。
こう真剣に考えて居る太宰さんは、何処か違う所に行ってしまいそうで怖い。
何時もと、雰囲気が違うんだ。
何時もが白色だとしたらこういう時は、黒。漆黒。何を考えているのか、全くわからないからかもしれないが…。
「敦君。これから暇?」
しばらく様子を見ていると、こう言って敦くんを指差し笑いかけた。
「……猛烈に、嫌な予感がするのですが。」
多分、その予感は当たりだろうなと思う。
だって、彼が人食い虎に追われているのなら、利用しない手はないのだから。
「君が、『人食い虎』に狙われて居るなら、好都合だよね。」
今日の最高の笑顔とても云うように太宰さんはニッコリと笑って、こんな言葉を敦くんに投げた。
「虎探しを、手伝ってくれないかな?」
まぁ、必然的にそうなるだろうな。
「…………っ!」
手を本来なら曲がらない方向に曲げるように力を入れたため敦くんが痛そうにした。
流石に止めようかと思うと、先に太宰さんが動いた。
「まあまあ、国木田君。君がやると情報収集が尋問になる。社長にいつも云われてるじゃないか。」
「……ふん。」
国木田さんは、太宰さんを睨むと敦くんの身体を自由にした。
そしてそのまま、ニコニコと太宰さんは彼に「それで?」と、話しかけた。
その間に国木田さんと協力をしてこちらを見ていた人達に見せものではないことを言う。
「………うちの孤児院は、あの虎にぶっ壊されたんです。畑も荒らされ、倉も吹き飛ばされて――。死人こそ出なかったけど、貧乏孤児院がそれで立ち行かなくなって。」
『君が、口減らしに追い出された…か。』
彼はコクリと頷き給仕さんの持ってきてくれた新しく湯気のたった湯のみを見ていた。
「……そりゃ災難だったね。」
「それで小僧。「殺されかけた。」と云うのは?」
国木田さんがそう問いかけると、彼は机をドン!と叩き話し始めた。
「あの、人食い虎――。孤児院で畑の大根食ってりゃいいのに、ここまで僕を追いかけてきたんだ!」
一人の人間を追いかける虎。
なかなか、可笑しい虎だな…。
「孤児院を出てから、鶴見川のあたりをふらふらしてた時、捨てられていた鏡に写ったんだ。あの虎が!!あいつ、僕を追って街まで降りてきたんだ!空腹で頭は朦朧とするし、どこをどう逃げたのか…。」
「それ、いつの話?」
「院を出たのが2週間前。川であいつを見たのが――4日前。」
「確かに、虎の被害は2週間前からこっちに集中している。それに、4日前に鶴見川で虎の目撃証言もある。」
そこまで国木田さんが云うと、太宰さんは黙ってしまった。かんがえているのだろう。
こう真剣に考えて居る太宰さんは、何処か違う所に行ってしまいそうで怖い。
何時もと、雰囲気が違うんだ。
何時もが白色だとしたらこういう時は、黒。漆黒。何を考えているのか、全くわからないからかもしれないが…。
「敦君。これから暇?」
しばらく様子を見ていると、こう言って敦くんを指差し笑いかけた。
「……猛烈に、嫌な予感がするのですが。」
多分、その予感は当たりだろうなと思う。
だって、彼が人食い虎に追われているのなら、利用しない手はないのだから。
「君が、『人食い虎』に狙われて居るなら、好都合だよね。」
今日の最高の笑顔とても云うように太宰さんはニッコリと笑って、こんな言葉を敦くんに投げた。
「虎探しを、手伝ってくれないかな?」
まぁ、必然的にそうなるだろうな。