綴るのは…。
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
昼から森医師に内線を使って呼び出された。
きっと今晩のことだろう。
医師の部屋の前に立ちコンコンとノックをする。
「入りたまえ。」
『失礼します。』
そう言って、中に入ると医師は食事中だった。
『お食事中失礼します。それで、話というのは。』
「ああ、楽にしてくれ。実は、マフィア直轄の小会社が情報を流してていてね。しかも、かなり信頼を置いていたところだ。」
『はい。』
「今晩。そこを潰す心算なんだ。怪我人も出る。詩葉ちゃんにはそんな彼等の治療を頼みたくてね。悪いが、君も戦線に出て貰って構わないだろうか。」
『はい。了解しました。』
「悪いね。頼むよ。」
『了解です。』
これできっと話は終わりだろう。
それでは、失礼します。と、声をだそうとした時に、森医師に呼び止められた。
どうしたのだろう。
「詩葉ちゃん。また、お昼ご飯抜いてる?」
『え、あ…。すいません、忘れてました。』
「それなら、一緒に食べようよ。」
『いえ、私なんかが居合わせては…。』
「いいじゃないの!私、詩葉と、お昼ご飯食べたいわ!」
『エリス嬢…。』
「エリスもこう言っている。ほら、腰をかけたまえ。」
「詩葉は、私の隣ね!」
『ふふっ、はい。分かりました。』
森医師は、私の先生でもある。医者になるということで様々な事を教えてくださったためよく気にかけてくれる。
エリス嬢と仲がいいということもあるからと云う理由もあるからだろうが。
医師が私の分も頼むと近くの者に頼んでくれて私は一先ず席に着く。
「ねぇ、詩葉。私の髪のアレンジ、いつ頼んでくれるの?」
『ああ、すいません。なかなか、詩音に会えなかったので頼むことが出来なかったのです。今日会いますから、今日頼むことにしますね。』
「やった!楽しみにしておくわ!!」
『はい。是非。』
食事が終わるまでの和やかな時間はとてもくつろげるものでこれからの仕事を少しだけ忘れることが出来た。
昼食を頂き、準備のために部屋に戻る。
怪我人が大量に出るだろう。
殺らなきゃ殺られる。
そんな状態なのだから。
血が出ることはわかっているから、全身に包帯を巻くべきなのだろう。
包帯を取り出し、巻けるところは巻き始める。
戦線に出るということだから、狙われることも覚悟して置かなければならない。
銃の調整をしなければ。
暫く弄っていなかっから、きっと手入れから始めないといけないだろう。
1通り包帯を巻き終え、服を着る。
服がなければミイラに見えるような状態だっただろう。
流石に顔まで巻いてはいないが…。
「やっほー、詩葉。」
『おや、太宰さんじゃないか。どうしたンだい?』
「こいつの手当をしてやってくれ。」
『ン?』
そう言って差し出されたのは、気を失っている黒の外套を纏った少年。綺麗な顔立ちをしている。
『また、お得意のスパルタ教育?』
「いや、全然。」
『こんな信用ならない全然初めて聞いたよ。』
僕は、一つはぁ、とため息を吐き太宰さんに少年をベッドに寝かせるように頼む。
するといきなり少年が起き上がりこちらをグリンと向く。
闇に吸い込まれそうな目。
光の刺さない目が少し怖く感じられた。
「誰だ。」
『そんなに敵意をむきだしにしないでおくれ。悪いやつじゃ…ないはずだ。太宰さん、マフィアは悪い奴に入るよな。』
「まぁ、部類的にはね。」
『まぁ、初めましてと言うことで。僕は、綴璃詩葉。詩音の姉です。ヨロシクお願いします。』
出ていた敵意は少し緩まったが、まだ、完全に消えたとは言い難い。
「僕は、芥川龍之介だ。」
『芥川くんだね。よし、覚えた。却説、早速で悪いけど、服、脱いでくれますか?』
「は?」
ぽかんとした顔をする芥川くん。どうしたと云うのだろうか?
「詩葉、出会い頭にそれは流石の私も引くよ?」
『ああ、異能の説明をしてくれてなかったのか。』
「うん。だって、基本私には関係ないし。」
『まぁ、それもそうだな。』
お互いハハハと笑いあっていると芥川くんがしびれを切らしたのか、太宰さんに疑問を投げかけた。
「あの、一体綴璃さんは?」
「ん?ああ、彼女は異能の中でも珍しい治癒能力者だよ。」
『怪我したところに手をかざさないと治んないンです。だから、服を脱いでくださいと言ったンですよ。』
そこまで云うと、芥川くんは理解したと云って服を脱ぎ始めた。
『襤褸襤褸(ボロボロ)じゃないか。手加減ぐらいしてやりなよ…。』
「これぐらいじゃマフィアじゃ生き残れない。」
『まったく…。』
百華の歌と呟きながら彼の怪我を治していく。
『芥川くん、痩せてるね。もっと食べて。そうじゃないと、これから耐えれないよ。』
「…ああ。」
『それと、この怪我ならしばらく安静にしていないと幾ら僕の能力で治したとはいえ体がもたない。太宰さん、暫く彼は絶対安静だ。』
「えー、今日の作戦に出るから治してもらいに来たのに。」
『?太宰さんも出るのか?』
「まぁね。」
おかしい。小規模企業を潰すぐらいなら太宰さんまで駆り出す必要は無いだろう。
『よし、芥川くん。治ったよ。』
「…ありがとうございます。」
『いえいえ。これが、僕の仕事だからね。気にしないでいいよ。』
犬のような子だなと思った。
可愛い。
「芥川君、君は部屋に戻って休みなさい。私は彼女に話がある。」
「ですが!」
『私からも、今夜の作戦に駆り出されるならきちんと休んでおきなさい。』
「…分かりました。」
そう云うと、彼は医務室を出ていった。
暫く黙って彼が完全に離れるのを待ってから医務室の看板を外出中に変える。これで誰も入ってこない。
『で、今日の作戦。裏には何があるんだい?』
「詩葉も聞かされてないとはね。」
『それだけ、外に漏らすのは危険だということだろう。秘密は、知るものが多いほど漏れやすくなる。そう云うものだろう。』
「そりゃそうだ。」
『で、話って?』
「今回の作戦は、情報を横流しにしている小規模企業だけじゃなくてその親会社も潰す心算なんだ。」
『大層な話じゃないか。』
「潰すのは頭だけ。会社内部でも情報の横流しをしているのは頭だけっぽいからね。ほかの社員が我々に報告してくれたんだ。彼等はまだ役に立つから残しておく。だから、全体に影響はない。」
『それなら、黒蜥蜴だけで話が済むじゃないか。暗殺は得意な部隊がいただろう?』
「それだけなら良かったんだけど、そのトップの方々はほかの異能集団と結びついて護衛をしてもらってるんだ。」
『…真逆、武装探偵社ではないだろうな?』
「そこでは無かったよ。あそこを潰したら政府はたまったもんじゃないだろうね。」
『それならいいが。』
一つため息をつく。
これは、かなりの激戦になりそうだ。
きっと今晩のことだろう。
医師の部屋の前に立ちコンコンとノックをする。
「入りたまえ。」
『失礼します。』
そう言って、中に入ると医師は食事中だった。
『お食事中失礼します。それで、話というのは。』
「ああ、楽にしてくれ。実は、マフィア直轄の小会社が情報を流してていてね。しかも、かなり信頼を置いていたところだ。」
『はい。』
「今晩。そこを潰す心算なんだ。怪我人も出る。詩葉ちゃんにはそんな彼等の治療を頼みたくてね。悪いが、君も戦線に出て貰って構わないだろうか。」
『はい。了解しました。』
「悪いね。頼むよ。」
『了解です。』
これできっと話は終わりだろう。
それでは、失礼します。と、声をだそうとした時に、森医師に呼び止められた。
どうしたのだろう。
「詩葉ちゃん。また、お昼ご飯抜いてる?」
『え、あ…。すいません、忘れてました。』
「それなら、一緒に食べようよ。」
『いえ、私なんかが居合わせては…。』
「いいじゃないの!私、詩葉と、お昼ご飯食べたいわ!」
『エリス嬢…。』
「エリスもこう言っている。ほら、腰をかけたまえ。」
「詩葉は、私の隣ね!」
『ふふっ、はい。分かりました。』
森医師は、私の先生でもある。医者になるということで様々な事を教えてくださったためよく気にかけてくれる。
エリス嬢と仲がいいということもあるからと云う理由もあるからだろうが。
医師が私の分も頼むと近くの者に頼んでくれて私は一先ず席に着く。
「ねぇ、詩葉。私の髪のアレンジ、いつ頼んでくれるの?」
『ああ、すいません。なかなか、詩音に会えなかったので頼むことが出来なかったのです。今日会いますから、今日頼むことにしますね。』
「やった!楽しみにしておくわ!!」
『はい。是非。』
食事が終わるまでの和やかな時間はとてもくつろげるものでこれからの仕事を少しだけ忘れることが出来た。
昼食を頂き、準備のために部屋に戻る。
怪我人が大量に出るだろう。
殺らなきゃ殺られる。
そんな状態なのだから。
血が出ることはわかっているから、全身に包帯を巻くべきなのだろう。
包帯を取り出し、巻けるところは巻き始める。
戦線に出るということだから、狙われることも覚悟して置かなければならない。
銃の調整をしなければ。
暫く弄っていなかっから、きっと手入れから始めないといけないだろう。
1通り包帯を巻き終え、服を着る。
服がなければミイラに見えるような状態だっただろう。
流石に顔まで巻いてはいないが…。
「やっほー、詩葉。」
『おや、太宰さんじゃないか。どうしたンだい?』
「こいつの手当をしてやってくれ。」
『ン?』
そう言って差し出されたのは、気を失っている黒の外套を纏った少年。綺麗な顔立ちをしている。
『また、お得意のスパルタ教育?』
「いや、全然。」
『こんな信用ならない全然初めて聞いたよ。』
僕は、一つはぁ、とため息を吐き太宰さんに少年をベッドに寝かせるように頼む。
するといきなり少年が起き上がりこちらをグリンと向く。
闇に吸い込まれそうな目。
光の刺さない目が少し怖く感じられた。
「誰だ。」
『そんなに敵意をむきだしにしないでおくれ。悪いやつじゃ…ないはずだ。太宰さん、マフィアは悪い奴に入るよな。』
「まぁ、部類的にはね。」
『まぁ、初めましてと言うことで。僕は、綴璃詩葉。詩音の姉です。ヨロシクお願いします。』
出ていた敵意は少し緩まったが、まだ、完全に消えたとは言い難い。
「僕は、芥川龍之介だ。」
『芥川くんだね。よし、覚えた。却説、早速で悪いけど、服、脱いでくれますか?』
「は?」
ぽかんとした顔をする芥川くん。どうしたと云うのだろうか?
「詩葉、出会い頭にそれは流石の私も引くよ?」
『ああ、異能の説明をしてくれてなかったのか。』
「うん。だって、基本私には関係ないし。」
『まぁ、それもそうだな。』
お互いハハハと笑いあっていると芥川くんがしびれを切らしたのか、太宰さんに疑問を投げかけた。
「あの、一体綴璃さんは?」
「ん?ああ、彼女は異能の中でも珍しい治癒能力者だよ。」
『怪我したところに手をかざさないと治んないンです。だから、服を脱いでくださいと言ったンですよ。』
そこまで云うと、芥川くんは理解したと云って服を脱ぎ始めた。
『襤褸襤褸(ボロボロ)じゃないか。手加減ぐらいしてやりなよ…。』
「これぐらいじゃマフィアじゃ生き残れない。」
『まったく…。』
百華の歌と呟きながら彼の怪我を治していく。
『芥川くん、痩せてるね。もっと食べて。そうじゃないと、これから耐えれないよ。』
「…ああ。」
『それと、この怪我ならしばらく安静にしていないと幾ら僕の能力で治したとはいえ体がもたない。太宰さん、暫く彼は絶対安静だ。』
「えー、今日の作戦に出るから治してもらいに来たのに。」
『?太宰さんも出るのか?』
「まぁね。」
おかしい。小規模企業を潰すぐらいなら太宰さんまで駆り出す必要は無いだろう。
『よし、芥川くん。治ったよ。』
「…ありがとうございます。」
『いえいえ。これが、僕の仕事だからね。気にしないでいいよ。』
犬のような子だなと思った。
可愛い。
「芥川君、君は部屋に戻って休みなさい。私は彼女に話がある。」
「ですが!」
『私からも、今夜の作戦に駆り出されるならきちんと休んでおきなさい。』
「…分かりました。」
そう云うと、彼は医務室を出ていった。
暫く黙って彼が完全に離れるのを待ってから医務室の看板を外出中に変える。これで誰も入ってこない。
『で、今日の作戦。裏には何があるんだい?』
「詩葉も聞かされてないとはね。」
『それだけ、外に漏らすのは危険だということだろう。秘密は、知るものが多いほど漏れやすくなる。そう云うものだろう。』
「そりゃそうだ。」
『で、話って?』
「今回の作戦は、情報を横流しにしている小規模企業だけじゃなくてその親会社も潰す心算なんだ。」
『大層な話じゃないか。』
「潰すのは頭だけ。会社内部でも情報の横流しをしているのは頭だけっぽいからね。ほかの社員が我々に報告してくれたんだ。彼等はまだ役に立つから残しておく。だから、全体に影響はない。」
『それなら、黒蜥蜴だけで話が済むじゃないか。暗殺は得意な部隊がいただろう?』
「それだけなら良かったんだけど、そのトップの方々はほかの異能集団と結びついて護衛をしてもらってるんだ。」
『…真逆、武装探偵社ではないだろうな?』
「そこでは無かったよ。あそこを潰したら政府はたまったもんじゃないだろうね。」
『それならいいが。』
一つため息をつく。
これは、かなりの激戦になりそうだ。