綴るのは…。
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カルテの整理をしていると、ドアがノックされ黒服グラサンの怖そうなお兄さんたちが入ってきた。まあ、彼らは部下でもあるのだが。
「詩葉さん。詩音さんに言われて持ってまいりました。」
後ろに続く男が銀の遺体袋をもってくる。
『手術室に運んでくれ。準備をする。』
「分かりました。」
更衣室に入り、服を着替える。
そろそろ、助手がいた方が助かるかもしれないな…。
首領に話をしておこう。いい人材を見つけてくれるだろう。
『却説、はじめよっか。』
手術室に入り、手術台に乗せられている遺体を見る。
製薬会社社員。マフィアの息のかかっている会社だ。
撃たれたのは喉、心臓、あと、顳顬か…。
報告書によると、喉を撃って衰弱しているところを中原さんの体術で倒したと書いてある。
息と脈がないことは確認済み。
その後、急に動き出し所持していたナイフで刺された中原さんを助けるために心臓を詩音が撃ち抜き近くに居た中原さんが顳顬を撃ったと…。
『死因は心臓か顳顬のどちらかだろうな。』
今となってはどちらか分からないが…。
まぁ、開けるか。
『何も出てこない…。』
調べられそうなところは調べた。
毒物反応があるか、異様に多い物質が体内に無いか。
口の中の虫歯や唾液。
体内に異常がないか、ほかの人と違うものはないか。
胃の中身も昼食が消化されかけているものが入っていただけだ。
どうなっている…。
『他に可能性があるとしたら…。』
異能…か…?
死人を操る異能…。
ありえない訳では無い。何だってありだ。
『まぁ、保留か…。』
詩音たちに近くに誰かの気配が無かったか聞いてみないとな…。
太宰さんと首領にもこのことを報告しておかねば。
気になる芽は早いうちに摘んでおくほうがいいだろう。
『それが、マフィアの為、家の為、家族の為だ。』
そう呟き、手術室を後にした。
外に控えていた黒服の者達に遺体の処理をするように告げ、更衣室に向かう。
却説、報告書を纏めようか…。
報告書をある程度まとめ一息つく。
入れてあった紅茶が少なっているため入れ直そうか考えるがまだ大丈夫だろうと思いながら作業を続けることにした。
[被検体からは毒物等の反応は一切なく、異能以外に考えられるものはなかった。
今後、似たような事案があれば検査をするために出来る限り生け捕りをすることを望む。]
とまぁ、こんなものか。
生け捕りにしてもらい、きちんと調べなければならない。
首領に報告に行かないと。
書類を持って立ち上がる。
服装をある程度整え医務室の看板を裏に変えておく。
さて、行こうかな。
コンコンコン
『首領。お時間よろしいでしょうか。』
「おや、詩葉くんかい。どうぞ、開いてるよ。」
『失礼します。』
そういってドアを開ける。
目の前には誰かの書類に目を通している首領がいた。
「どうしたんだい?」
『いえ、気になることがあったので。書類にまとめてきました。』
「おや、そうなのかい。ありがとう。そこに置いておいてくれ。」
『はい。』
書類を支持された場所に置き、失礼しました。と云って去ろうとした。
「ああ、少し待ってくれ。」
『はい。』
何故か呼び止められ再び首領の方へ向き直す。
目を通している書類はもしかしたら詩音のものかもしれない。
「ねぇ、詩葉くんは今回の件どう思う。」
『今回の件とは、一体何でしょう。』
「わかっていると思う。死体の件だよ。」
矢張りか…。
『今の所、不確実なことは言えませんが、それが本当であるのであるなら、マフィアにとっても脅威であると思います。ようは、死んでもなお動き続ける駒ということですから。』
「そうなんだよね…。」
んー、どうしようかと考え込む首領。
『…私は、暫く連中を様子見するべきだと思います。』
「ほう?」
『死んだ後に、意識はなく誰彼かまわず無差別に襲うのであれば、使えないただのゴミ的な存在だと思いますが、もし、それが命令に従う従順なものであるなら生かしておくべきかと。そのほうが、我々の戦力となります。』
「それもそうだね。」
『ただ、この会社が裏切る可能性もあるのでそこを考えながら行動しなければならないと感じます。』
「ふむ…それもそうだ。」
そう云いながら、読み終わったであろう書類を別の場所に置き、私の書類に手をつけた。
「解剖した結果も何もなし。異能の可能性?」
『もし、異能であるならばそのものを勧誘し所属してもらえたら良いのではないでしょうか。』
「ああ、それは善い考えだ。そうすれば、マフィアはもっと強くなる。」
『はい。』
「よろしい、またそういうものに出会ったら、殺さないように確保することを伝えよう。」
『ありがとうございます。ああ、すいません。それと』
「なんだい?」
『図々しい申し出なのは分かっておりますが、助手のような存在が今後いると助かります。ご検討頂けると助かります。』
「ああ、そうだね。今後、君一人では回らない事もあるだろう。わかった。また、見つけておくよ。」
『ありがとうございます。』
「うん。…あ、そう云えば…。」
『はい?』
「エリスちゃん…知らない…?」
あの子は何も云わずに出ていったのか…。
西鬼と共にケーキを買いに行っていることを伝え、部屋をあとにした。
西鬼が無事だがいいが…。
「詩葉さん。詩音さんに言われて持ってまいりました。」
後ろに続く男が銀の遺体袋をもってくる。
『手術室に運んでくれ。準備をする。』
「分かりました。」
更衣室に入り、服を着替える。
そろそろ、助手がいた方が助かるかもしれないな…。
首領に話をしておこう。いい人材を見つけてくれるだろう。
『却説、はじめよっか。』
手術室に入り、手術台に乗せられている遺体を見る。
製薬会社社員。マフィアの息のかかっている会社だ。
撃たれたのは喉、心臓、あと、顳顬か…。
報告書によると、喉を撃って衰弱しているところを中原さんの体術で倒したと書いてある。
息と脈がないことは確認済み。
その後、急に動き出し所持していたナイフで刺された中原さんを助けるために心臓を詩音が撃ち抜き近くに居た中原さんが顳顬を撃ったと…。
『死因は心臓か顳顬のどちらかだろうな。』
今となってはどちらか分からないが…。
まぁ、開けるか。
『何も出てこない…。』
調べられそうなところは調べた。
毒物反応があるか、異様に多い物質が体内に無いか。
口の中の虫歯や唾液。
体内に異常がないか、ほかの人と違うものはないか。
胃の中身も昼食が消化されかけているものが入っていただけだ。
どうなっている…。
『他に可能性があるとしたら…。』
異能…か…?
死人を操る異能…。
ありえない訳では無い。何だってありだ。
『まぁ、保留か…。』
詩音たちに近くに誰かの気配が無かったか聞いてみないとな…。
太宰さんと首領にもこのことを報告しておかねば。
気になる芽は早いうちに摘んでおくほうがいいだろう。
『それが、マフィアの為、家の為、家族の為だ。』
そう呟き、手術室を後にした。
外に控えていた黒服の者達に遺体の処理をするように告げ、更衣室に向かう。
却説、報告書を纏めようか…。
報告書をある程度まとめ一息つく。
入れてあった紅茶が少なっているため入れ直そうか考えるがまだ大丈夫だろうと思いながら作業を続けることにした。
[被検体からは毒物等の反応は一切なく、異能以外に考えられるものはなかった。
今後、似たような事案があれば検査をするために出来る限り生け捕りをすることを望む。]
とまぁ、こんなものか。
生け捕りにしてもらい、きちんと調べなければならない。
首領に報告に行かないと。
書類を持って立ち上がる。
服装をある程度整え医務室の看板を裏に変えておく。
さて、行こうかな。
コンコンコン
『首領。お時間よろしいでしょうか。』
「おや、詩葉くんかい。どうぞ、開いてるよ。」
『失礼します。』
そういってドアを開ける。
目の前には誰かの書類に目を通している首領がいた。
「どうしたんだい?」
『いえ、気になることがあったので。書類にまとめてきました。』
「おや、そうなのかい。ありがとう。そこに置いておいてくれ。」
『はい。』
書類を支持された場所に置き、失礼しました。と云って去ろうとした。
「ああ、少し待ってくれ。」
『はい。』
何故か呼び止められ再び首領の方へ向き直す。
目を通している書類はもしかしたら詩音のものかもしれない。
「ねぇ、詩葉くんは今回の件どう思う。」
『今回の件とは、一体何でしょう。』
「わかっていると思う。死体の件だよ。」
矢張りか…。
『今の所、不確実なことは言えませんが、それが本当であるのであるなら、マフィアにとっても脅威であると思います。ようは、死んでもなお動き続ける駒ということですから。』
「そうなんだよね…。」
んー、どうしようかと考え込む首領。
『…私は、暫く連中を様子見するべきだと思います。』
「ほう?」
『死んだ後に、意識はなく誰彼かまわず無差別に襲うのであれば、使えないただのゴミ的な存在だと思いますが、もし、それが命令に従う従順なものであるなら生かしておくべきかと。そのほうが、我々の戦力となります。』
「それもそうだね。」
『ただ、この会社が裏切る可能性もあるのでそこを考えながら行動しなければならないと感じます。』
「ふむ…それもそうだ。」
そう云いながら、読み終わったであろう書類を別の場所に置き、私の書類に手をつけた。
「解剖した結果も何もなし。異能の可能性?」
『もし、異能であるならばそのものを勧誘し所属してもらえたら良いのではないでしょうか。』
「ああ、それは善い考えだ。そうすれば、マフィアはもっと強くなる。」
『はい。』
「よろしい、またそういうものに出会ったら、殺さないように確保することを伝えよう。」
『ありがとうございます。ああ、すいません。それと』
「なんだい?」
『図々しい申し出なのは分かっておりますが、助手のような存在が今後いると助かります。ご検討頂けると助かります。』
「ああ、そうだね。今後、君一人では回らない事もあるだろう。わかった。また、見つけておくよ。」
『ありがとうございます。』
「うん。…あ、そう云えば…。」
『はい?』
「エリスちゃん…知らない…?」
あの子は何も云わずに出ていったのか…。
西鬼と共にケーキを買いに行っていることを伝え、部屋をあとにした。
西鬼が無事だがいいが…。