ONEPIECE短編集
主人公の名前
ツバメ・セナガキツバメ(初期設定)
21歳。元海軍中将。
今はいろいろあって麦わらの一味のクルー(戦闘要員)になっているけれど、ローに命を助けてもらったことがあり、ハートのクルー達とも仲がいいので船を行き来することが多い。
セナガキ(初期設定)
ツバメが海兵時代に使っていた偽名。
男性ということになっている。海軍暗部。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
side.イッカク
寝る前にココアを淹れて、ツバメと二人で女部屋で飲んでいた時に、前から気になってたことを聞いてみた。
「あんたって、ペンギンのこと好きなの?」
ツバメはびっくりした顔で私を見る。
「…私ってそんなに分かりやすいですか?」
「ううん、女の勘。みんな鈍いから気づいてないと思うけど」
ツバメは、嘘でしょ〜…と少し恥ずかしそうに俯く。
この子かなりポーカーフェイスだから最初は何考えてるか全然分からなかったんだけど、ツバメの警戒心が解けてきたのか一緒の部屋だからかちょっと分かるようになってきた。
ペンギン効果かもしれない。
ツバメは元海兵だからみんな警戒してたのに、あいつだけ最初からめちゃくちゃ話しかけてたし。
みんなそれで少しずつ会話するようになって、ツバメもメンバーに溶け込んでいったし、ちゃんと感情を出すようになってきた。
「意外ね、あんた美人なんだからもっといい男寄ってくるでしょうに、あんな地味な男好きになるなんて」
「アレは好きになっちゃいますよ…」
「まあ、あいつ最初からぐいぐいいってたもんね…あんたが海兵だった時からの大ファンとかで」
「あれはちょっと引いたけど…」
引いてたんかい。
「じゃあなんで好きになったの?」
「イッカクさん…私、懸賞金28億なんです」
「ええ…なに、いきなり?」
「懸賞金が全てではありませんし、私が一番新人ですしこんなこと言うのもどうかと思いますが、金額だけで考えれば、ハートの海賊団ではキャプテンに次いで二番目に強いことになります」
「まあ、そうね…?」
なになに?
いきなり強い自慢はじまった…?
「軍艦2〜30隻くらいなら簡単に沈められますし、650対1で勝ったこともありますし、海軍将校になってから海軍を辞めるまで5年連続でインペルダウンに送った海賊の検挙率1位でしたし…
…つまり私はゴリラなんですよ」
「っゴリラって…」
危ない危ない。一瞬ココアを吹きそうになった。
こういう冗談言えるようになったのもペンギンのおかげなのかしら。
「この間奇襲仕掛けてきた大型の海賊船沈めちゃった時にハクガンさんとクリオネさんに言われたことです」
「あいつら女の子になんてこと言うのよ…」
「だから…そんな守ってもらわないといけないようなか弱い女の子じゃないんですよ、私…」
ツバメが笑ってココアを飲む。
もしかして、それで悩んでるの…?こんなに美人なのに??
確かに見た目の割に女の子女の子してはないけど、私は話しやすくて好きだし、ペンギンも「そこがいいんだよ!ギャップ萌えだよ!」って言ってたけど。
「でも、私がナンパや海賊に絡まれた時、助けてくれるのはいつもペンさんです」
「へえ…」
「前の島で賞金稼ぎに絡まれた時も助けてくれました…私大丈夫なのにペンさん怪我しちゃって…」
ああ…「名誉の勲章!」って騒いでたやつか。浅く斬られただけで全然大した怪我じゃなかったけど。
「買い出しの時いつも重い方の荷物を持ってくれますし…ペンさんお人好しだから誰に対してもそうかもしれませんけど、私はそういう扱いされたことなかったから…なんて、単純ですよね、あはは…」
いや、それはあんたに対してだけだよ…ペンギンもあんたのこと好きだもんね…っていうのは言わないでおこう。
「なんか…私ばっかり意識しちゃって…ペンさんは大人だから余裕というか…何も考えずにファンってだけで軽く好意伝えてくるのがちょっと腹立つんですよ」
「あはははは、なにそれ!そんなこと考えてたの?!」
ツバメって意外と子供っぽいんだよな~。
まあ、うちでは最年少だしそんなもんか。
私でも意外だと思うことが多いんだから、ペンギンなんて惚れっぱなしなんじゃないかしら。
「イッカクさん、私でもできるような、意識させるようなことって何かないですか?!」
「ええ〜?」
もう十分意識してるんだけどな…ツバメってそこは分からないんだ…。
「次上陸する時にデート誘ってみれば?」
「ええ〜、それはハードル高い…」
「何言ってんのよ、買い物付き合って〜とかご飯連れてって〜とかでいいのよそんなの。ペンギン大喜びよ」
「ほんとですか…?」
「ほんとほんと。騙されたと思ってやってみな、一番効果あるから。あと、デートなんだからちゃんとオシャレしなさいよ」
「…わかりました…」
「じゃ、私船番だから、また進展聞かせてね♪おやすみ〜」
「お疲れさまです」
私はそう言って部屋を出た。
これでどう進むかな〜
楽しみ楽しみ♪
end.